3、久しぶり!
やっと抜け出せた!
私は久々の自由に、踊り出したくなる気持ちを抑え、彼のいる場所へ向かった。
実は内心とてもドキドキしている。
(久しぶりだからって、私の事忘れてたりしてないわよね?誰だっけ、なんて言われたら泣くわよ私)
(まぁ、今考えたって仕方ないわ、とりあえず早く行きましょ!)
「い、な、い、じゃ、な、い、の!!」
彼が言ってた場所に来たと言うのに彼の姿は見えなかった。
(場所を間違えたかしら?いや、そんなはずないわよね?)
う〜ん、
(彼がいないことなんて考えてなかったから、どうすればいいか分からないわ、このまま帰る?
いや、でも楽しみにしてたのに)
う〜ん
(もしかしたら彼は私と会いたくなくなったのかしら?)
そんなこと考えてたら悲しくなってきた。
(やっぱり今日は帰ろう)
そう思い来た道を引き返す。
「やぁ、久しぶり」
目の前にいきなり男の子が現れた。
「わっ」
「わ?」
(以下略)
「遅くなってごめん、、、って泣いてるの?」
「泣いてないわよ、驚いただけよ!」
彼が来てくれたことが嬉しくて、つい泣きそうになってしまうが、彼に子供だと思われたくないから歯を食いしばって泣かないように頑張った。
「も゛、ごないがど思っだ。」
しかし堪えきれずに涙が溢れる。
彼は仕方ないなと言いたげな顔をして、私の涙を拭ってくれた。
「僕の方こそもう来ないんじゃないかと思ったよ、
全然会えなかったからさ、僕が行こうにも君のいる場所がわかんなくて行けなかったし、、、ごめん。」
(確かに、私のいる場所は伝えてないわ、でも言ったら嫌われちゃうかも、、、。)
私の暗い表情で何かを察したのか、彼は私の手を引いて約束の木の場所まで連れて行った。
「今日は、せっかく会えたんだし、楽しもう。」
そう言うと彼はまた眩しい笑顔を私見せた。