闘技の果てに
レックスの持っている武器は、至って普通のミスリルでできた特大剣である。
とうてい、特大の魔氷を真っ二つにすることは出来ない。しかし。それが出来た。それは何故か。
レックスの特技の中に《等分》という技がある。
5:5に近ずけば近づくほど切る時の鋭さが増すという技である。そして《木端微塵》。この技は切った後の破片の質量が同等であれば同等であるだけそれを砕き割るという効果がある。
等分で裂き、木端微塵で割る。これがレックスの基本スタイルである。
単純ゆえ最強のその技はレックスの荒々しい戦闘とあわせ、『J・レックス』と呼ばれるようになった。このJとは『Juggernaut』
ジャガーノートとは強大な力を意味する。この男のために作られたと言っても過言ではない言葉だ。
そして彼はその力でSランクモンスターの「マウスドラゴン」を倒している。可愛らしくもどこかダサい名前とは裏腹にその龍は胴体まで口が裂け、全てを喰らうものであった。あらゆる街の城壁が牙により食われ、立ち向かう騎士達も食われ、あらゆるものが食われた。
そんな凶悪なモンスターのマウスドラゴンは彼の振り下ろした剣により1太刀で真っ二つになりその体は砕け散った。
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(レックス目線)
あれがFランクの魔法だと??ギルドはふざけてんのか?
ゆうにB.......下手したらAランクの本気と同じくらいの威力があったぞ。というかあんな巨大な魔法ぶっぱなしたら魔力がなくなって普通ぶっ倒れるだろうが!!
巨大な魔法を射ったにもかかわらず平然としている少年を見て、困惑していた。それはもうびっくりしていた。
実はSランクだけど好みでFのネックレスをつけているのではないかと思うほどに。
いや、今は戦闘中だ。考え事はよした方がいい。
そう自分に言い聞かせ、レックスは口を開いた。
「おう小僧、なかなかやるな。攻撃面は心配無さそうだ。だがな!!これは戦争だ!特に相手がモンスターの時は1:100だって有り得る!!お前の防御力も見せてもらうぞ!!」
そういうと周りの観客たちは「いやいや、1:100なんてあんたくらいしかできんわ」という顔を浮かべつつ何をするか期待に胸をふくらませていた。
さて、と。確かに防御は大切だがあいつ後ろにやってずっと魔法攻撃させてたらいいんじゃないか?いやいやそれだとさすがに前衛の負担が大きいか、、、
と、考えつつ小手調べに飛翔斬を数回プライアに向かって打ち込んでいた。
飛翔斬とは剣の斬撃を名前通り飛翔、飛ばす技で剣士の数少ない遠距離技のひとつであった。もちろん、斬撃を飛ばせば、剣自体を敵にあてるよりダメージは低いが。飛翔斬で相手を怯ませ、そのすきに距離を詰めるのが剣士のテンプレである。しかし、今回その技を使ったのは誰であろうレックスであった。レックスの特大の剣から放たれる飛翔斬は、飛翔斬の3倍もの大きさであり、彼の膂力から繰り出されたその刃は飛翔斬の上位互換の「裂空斬」と同じような威力になっていた。
凡人が受けたら一瞬でバラバラになっていただろう。しかし受ける方も受ける方、あのプライアだ。
プライアは「圧縮水球」を凍らせ
圧倒的密度の氷の塊を数個作り、飛んできた刃を相殺した。
レックスはまぁこれくらい出来なくては、というように
「小僧!まだまだそれでは死ぬぞ!!」
と、言い放ち本物の「裂空斬」を放った。それは裂空斬ではなく「裂空覇斬」の威力なのだが、、、
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(プライア目線)
防御を見定めるって言って裂空斬出してくる人初めて見た、、こっわぁぁ、、
プライアはあれがただの飛翔斬とは露知らずビビり散らかしていた。きっと歴戦の戦士でも同じことを考えていただろう。あれは飛翔斬では無いと。
どうにか飛翔斬を防いだプライアは次にくる本物の裂空斬をどう防いだのか。答えは簡単防げなかったのだ。
プライアは「迫り来る氷河の波」 で氷河を大量に作り、クッションにしたのだが、出したら出した分だけくだかれ、レックスの裂空斬は全く止まらなかった。プライアの魔法を突き抜け、その刃はプライアの腕を吹き飛ばし、その衝撃は全身をも吹き飛ばすほどだった。闘技場の壁に打ち付けられたプライアはぐったりとその場に倒れ込むのであった.......。
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