《黄》の魔法
魔王がぽかぽかとこんなチート魔法を使いまくってなんていたら一体どうやって最近の勇者は魔王を討伐したんだ.......????
「そんな思い詰めた顔しなくても、こんな芸当ができるのはわしだけだと思うがのう.......」
「じいさん以外にも魔の真理を見たやつは3人かそこらいるんだろ?じゃぁ最低3人はいるじゃん.......」
そういうと老人は何を馬鹿なことをというように
「魔法ってのはみんながみんな使えるものじゃったのか!!!初めて知ったわい!!」
「嫌味ったらしいこといってよー。まったく。」
「ほかの2人の覚醒魔王は1人は知らんがもう1人はわしのお友達でのう?あいつの魔法がどんなものか知っておるのじゃよ。」
何!?これはほかのチートが分かるかもしれないチャンス!?
「どんな魔法なんだ!!」
「そんなに聞きたいか?聞きたいのか??」
「当たり前だろ!!そっからなにか分かるかもしれない!」
「おおう。その何がなんでも自分のためになるようにって考えは嫌いじゃないのう。でも残念じゃったな!」
残念.......?どういうことだ?
「もしかしてじいさんみたいな重ね魔法チートなのか.......?」
「いや、わしの魔法は重ねまくってるだけだからお主にも出来ると思うぞ?何万も重ねるとなると話は別じゃが。あいつは何をとち狂ったか新しい色の魔法を作ろうとしたのじゃ。」
「新しい色?青、赤、緑、黒、白以外の色ってこと?そんなのできるのか?才能ポイントを触れる枠を増やすってこと?え?」
凄まじく動揺する俺を見て老人はそうじゃろうそうじゃろうといった感じで微笑んでいる。
元からあった五色魔法.......あれ?もしかして最初は五色なかったのか?
「ちなみに言うとわしの時代から魔法は五色あったぞ?あいつは6色目の魔法を作ろうとしたのじゃ。」
6色目の魔法。その人だけの色。まさしくユニークだな。
「その色とは黄魔法。土魔法や岩魔法、音魔法といった今までにない魔法じゃった。そしてあやつの黄魔法は若干ながら他の色にも侵食した。無色魔法としてな。」
無色.......ということは全ての色のスキルツリーで手に入る魔法。土や岩に関係するのは!
「もしかして!クラッシュか!?」
「そうじゃ。あやつの使うクラッシュは元々は地割れを起こすような魔法じゃった。無色になってほかの魔法になってからは随分と弱体化したようじゃがの。あいつの黄魔法の特異点は相殺されにくいことじゃ。岩を飛ばして来たら炎や風ではなんとも出来んし、水の壁でも威力を弱めることしか出来んかった。白魔法で消し飛ばすか黒魔法で抉りとるかするしか無かったんじゃ。あとはそうじゃのう。避けるしかないのぅ」
「避けられるのか?それ」
「まぁアダマンタイトと同じ硬さの岩が時速500キロで飛んでくるようなもんじゃ」
「無理じゃん」
「そうか?あんまり早くないと思うんだがの」
そうだった。こいつらは魔王。アダマンタイトを素手で割り、アホみたいな距離をワープで飛ぶチートだった。
「なぬっ!?こんな時間か!!今日は予定があるんじゃ。今から行くからお主ここから1人で帰れるな!!」
「あ、うん。」
「じゃぁの!魔法の真理を知りたければまた来るがいい。待っておるぞ。」
そういうと爺さんはジャンプした。遠く遠くジャンプした。もう見えなくなったんだが。
俺は今聞いた事を考えながら帰路についた。




