第13話 ルイ•オックスフォード
無人島ではないらしい。
あの後、大所帯で歩くわけにも行かず、二班に分かれた。
一班は、街を発見して電話を借り、本土から帰還用の船を寄越すグループ。
もう一班は、ワインを調達するグループだ。
ジャックはフィオナに、「あんたはこっち」とワイン班に強制的に任命された。
メンバーは他に、サラとアイリス。
これもフィオナが気を遣ってくれたのだろう。
そしてあと一人。
「ルイ、あんたも来なさい」
フィオナがその持ち前の強制力で任命したのは、船が沈没する直前、「フィオナさんを馬鹿にするな!!」と叫んだ、あの少年か少女か分からない子だった。
名前は、ルイというらしい。
よく顔を見たら、これで男の子だったらおかしいとジャックは反省した。
まだまだあどけないその顔は、アイリスやフィオナに負けず劣らず整っていて、美少女と言って差し支えない。
間違いなく女の子である。
「俺は男だ‼︎」
「ご、ごめん……」
聞くと、ルイはサンシャルル中等部で、一年前までフィオナと同じ等生だったらしい。
等生、という言葉がジャックには一瞬聞き慣れなかったが、思い出した。
入学案内に書いてあった。
学年のようなものだ。
ジャックがこの秋から通う高等部では、卒業までに5つの試験をクリアしなければならない。それを1つクリアするたびに、等生、というランクが上がる。
5等生からスタートし、1等生になってようやく卒業試験が受けられるのだ。
そのようなシステムは中等部にもあるようで、ルイはいわゆる留年をしたのである。
といっても、現役でポンポンと行く方が少数派らしい。
それよりジャックは驚いたことがあった。
「待って、フィオナっていくつなの?」
「俺と同い年だから……14だと思うけど……」
ジャックは、お父さんが実はお母さんだったくらいの衝撃を受けた。
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次回に更新は、7時です。
朝の。




