1.出会い
社は退屈していた。
社「なんか毎日毎日同じことの繰り返しで、つまんないなー。」
仕事の休憩中にふと呟く。
中西「それで?お前はどうしたいの?」
同僚の中西が社に問いかけるが、社は別に…と話を切った。
中西「そういえば、今日から新しく入社してくる人がいるんだって。」
中西は今朝方得た情報を思い出し、社に教えた。
社「この会社に入るなんて物好きだよねー。」
社が勤めるこの会社は、給料はそこまでよくなく
休みは不定休で月に4回あったら奇跡と言えるぐらいの
言わばブラック企業である。
いい所を上げるとするならば、残業はほぼないこと。
社「まぁ、会社戻ったらとりあえず顔合わせか…」
社はこう言ったものの、別段どうでもいいことだった。
社は目付きが悪く、第一印象はそこまでいいとは言えない。
その為か、昔から人との付き合い方をよく知らないまま
これまで生きてきた。
当たり障りなく、無難な道を辿るだけの人生。
そんな自分に飽き飽きしながらも、社はただ日々を送っている。
だからこそ、社にとっては誰がどうなろうと関係なかった。
中西「年下かなー。だったら俺は先輩かー!」
中西は謎の笑みを浮かべながら、作業に戻った。
社はそんな中西を見て、呆れながらも中西の後に続いた。




