表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒトリムシ  作者: おかずシステム
5/73

初めての人

ドシン!


「いっててて!」


尻餅をつく。相手のパンが散らばってしまった。


相手は必死にパンをかき集めている。


僕も必死にパンをかき集めている。僕も相手の向こうに落ちてしまったパンを拾うのを手伝う。


「す、すみません!」


少女の声がした。


振り向くと、そこには少女がいた。


僕より年上かな?でも若くて綺麗な人。


スレンダーで髪は僕とは対照的なさらっとした長髪。


唇は薄ピンク。生命の息吹を感じさせるような人だ。


「は、はあ。こちらこそすいません」


見とれてる場合じゃない。こちらからぶつかったんだし謝り返しておかなきゃ。


「あれ、あなたは麻耶さん?」


へ?なんで僕のことを知っているんだろう?


僕はこんな美しい人を知らない。


「だ、誰ですか?」


「あらら、ごめんなさい。実は、ここ社木に引っ越して来た人って、最近だと戦時中の疎開と私くらいだから、ものすっごく珍しいんだよ!」


「だからもう、住民の全員が知っていると言っても過言ではないの」


「ええ!?」


僕が知る前から知り合いになっていたとは。


しかも初対面の人から珍しい者扱いをされるなんて・・・・・・。


「まあ、続きは私の家でしましょう、ね?」

「は、はい」


手をむんずとつかまれる。


初めての場所で初めての感覚。


悪くはない、かな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
面白かったなーと思ったら、よろしければブックマークをお願いします。
作者が大変喜びます。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ