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ヒトリムシ  作者: おかずシステム
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川遊び

パペットマペットが成功したからみんなで川に遊びに行くことになった。


提案者は僕。あんなにきれいな川があるのに、泳がないなんてもったいない!


しかも今は夏だ。プールがない代わりに川で泳ぎに行くのも無理はないはず。


車いすのカナちゃんは無理かと思っていたが、まさかの防水機能を備えている車いすがあるらしく、


それに乗っていけば大丈夫ということなので、安心した。


3人そろって川で遊べるっていうのは最高だ!


僕は水着をもっていっていないので、和美ちゃんから水着を貸してもらえることになった。


明日は泳いで楽しむぞ!!


そして本日になった。


今日は晴天なり!川遊びにはぴったりだ。



「今日は暑いねー」


和美ちゃんがうちわをパタパタさせながら汗をたらしていた。


見ているこっちも暑くなりそうだ。


「仕方ないよ、きょうは夏日だもの」


川の近くに着替える場所がないとの事だったので、


服の下にはきちんと水着を着ているのさ!


カナちゃんも和美ちゃんも僕も3人ともスクール水着。


3人ともお揃いだ。体系は全くお揃いではないが・・・。



水着がぴちぴち過ぎる!


胸はぴったりというということにむっとなる。


借りている身としてもだ、これはさすがに幼児過ぎないだろうか。


に対してやい和美ちゃんはなんだ。


清楚系には似つかわしくない胸の主張をしおって。


スクール水着からあふれそうな谷間まで主張しおって。


こっちだって頑張れば、うっ!お尻に食い込んだ。


胸を上げるついでに水着まであがってしまったか。


和美ちゃんが音頭を取って準備運動をする。


体が硬い・・・。柔軟体操をするたびにメリメリと体が鳴っている。


その点和美ちゃんは柔らかい。いつどこで運動をしているんだろうか。



川の中に足を突っ込む。うわっ、冷たい!


「ひょおおっ!冷たいー!!!」


「冷たいねー!」


しかし、川の水はとても綺麗だ。


足が透き通って見える。


実は川で遊んだことなんて一度もなかった。初めての体験だ。


流される感覚がとても心地いい。


「ほら、川魚もいるよー!」


目を凝らしてみると、綺麗な小魚まで足をぬけて泳いでいる。


魚を捕まえようとすると、逃げられてしまった。



水鉄砲が勢いよく噴射して顔にあたった!こんなことをする奴は、お仕置きだ!お仕置き!


よーくみると、狙撃手が見える。


車いすのスナイパー、かなゑ、かな!


って、いつの間に用意していたんだ!カナちゃん!


さすがに夏であついからといってこれにはびっくりだ!お返しだ!


バケツに水を入れてカナちゃんにおっかぶせる。


「どりゃああああああああっ!!!」


その瞬間に和美ちゃんがわき腹に3発勢いよく水鉄砲を噴射した!


「グググ・・・無念なり」


計画的犯行だよこれは・・・・・・。


バッシャーンと勢いよく水柱を立て、僕は倒れた。


ここでの戦いは僕の完全負け。


水から上がって息を吸い込む。ここから見える青空はやっぱり美しかった。


ふと川の縁をみると、木筒が花が刺されている状態で、木に括りつけられていた。


「あれ、なんだろうね。交通事故じゃあるまいし、なんなんだろう」


「昔、ここでおぼれて亡くなったとかじゃないの?」


「でも、こんなに浅いからなぁ・・・」


ここの川はとても浅い。ふとももがぜんぶ水につかるかつからないかぐらい。


潜るなんてことは大人だったらできないところだ。


「子供でも、大人でも浅い水で溺死することは多いですわ。


ちょっとまえの新聞に一メートルの深さで大の大人がなくなったって書いてありましたし」


僕はそこで両手を合わせた。


川は山から流れ続け、やがてまた山に帰ってくる。


この川魚も、その流れによって生かされている。


僕たちもこの川魚と同じなのかもしれない。


儀式とともに生きて、儀式と共に死んでいく。


もう太陽は山のてっぺんまで移動していて、少し肌寒くなってきた。


着替えて、喫茶店でお茶でもして帰ろうかということになった。


近くの竹やぶでお着替えか。なんとも自然的だ。


過疎の村だから出来たことでもあるな。


バサッ!うわ! なんだ和美ちゃんか。


「なんだい?和美ちゃん。なにか」


「下着持ってくるの忘れたー・・・」


「そんな時のために下着、枚もってきたんだ」


「ありがとう・・・」


「あと、いくら同性だからといって、裸のまま何も隠さず来るのはいけませんな」


「ちょっと、気が動転してたから、ごめんね、もらってく!」



カナちゃんは執事がきてくれて着替えをしたみたい。


いつものどこかを見ているようで、見ていないような表情をさせて川に向いていた。


執事はどこにいるんだろう。



着替えが済み、タオルを首にまき、喫茶店の準備が満タンになった僕たち。


喫茶店につくと、もう夕方からか、人がまばらに出入りしているのを見た。


「ここの抹茶パフェおいしいんだよね!」


「そうなんだ。んじゃ僕もそうしようかな。すみませーん」


「抹茶パフェ2つと、カナちゃんはどうする?」


「おぜんざい一つ」


「たしかにあったかい物を食べるのもいいかもねー!」


「じゃあ半分おもちあげますから、そっちもくださいな」


「いいよ!」




すぐに頼んだパフェとぜんざいはやってきた。


さすが一押しのメニューなので、作っている量も多いのだろう。


パフェといっても、派手さは無く、生クリームと抹茶のムース、


抹茶アイスクリームが乗っかっているだけだ。


一口ムースをすくう。


ううむ、甘くて抹茶の苦みがおいしい!


和美ちゃんも目をまん丸くさせておいしさをアピールした。


「やっぱりおいしいね!」


カナちゃんもぜんざいがおいしかったのか、唇の周りにあんこをたっぷりと付け、ご満悦な表情をしていた。


僕の視線に気づくと、恥ずかしそうにペーパータオルで口も周りをふき、ぜんざいを差し出した。


あ、そうか。




「はい」


残してある抹茶パフェと交換する。


カナちゃんが抹茶パフェを口に入れた瞬間、髪の毛が逆立ち、恐ろしいまでの形相をした。


口に言い表せられないほどの興奮を体験したのだろう。


「おいしい・・・!」


「でしょー!」


和美ちゃんはニコニコとそのカナちゃんの形相をみつづけていた。

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