資料館
結局行けずじまいだった資料館に今日こそ行ってみよう。
資料館に一体何があるのだろうか。
とてもわくわくする。
細い道ぞいに歩いてみると、ここが資料館だという看板がひっさげられていた。
家一軒分くらいの大きさしかないこの資料館に、いったい何の資料があるというのだろう。
この地区にいま興味があるとすれば僕ぐらいしかいないか。
先生はいないみたいだから、一人で乗り込むとするか。
「社木村歴史館」
引っ越ししてちょっと経つが、まさかパペットマペットからこんなに歴史が分かるなんて、和美ちゃんさまさまだ。
「こんにちは…」
木のすえた匂いがムッと鼻につく。
資料館に入るとガラガラだった。
入場料はタダ。入口の写真に小学校の集合写真もあるので、小学生の団体が来たりするのだろうか。
入ってすぐに、すべすべな木のオブジェが立っていた。
そこだけ異質な雰囲気で、とてもこの安っぽい資料館に似つかわしくないような重厚感を漂わせている。
人の形をしている・・・?
よーく見ると何か印字してある。
「ヌバタマを模した作品です」
なるほど・・・ヌバタマは人のカタチをしてるのか。神様なんだからどんな形になれるのは当たり前なんだろうけど。
女性らしさもこのオブジェから感じる。
怒りやおどろおどろしい、そんなイメージとはかけ離れた、母性的な優しさも感じる・・・。
しかし、やっぱりどこかしら冷たさも感じる。
たとえると和美ちゃんみたいな? でも和美ちゃんはこんなに冷たくはない。
ヨイノムクロのオブジェは作られていないんだ。
造形は自分で想像しろってこのとなのかな?
こんな温かみのある神様がどうしてあんなひどいことをしたんだろう。
ここの村人たちが、神様にひどいことをしたのかな・・・。
このオブジェの解説の下に印字されている「寄贈 かなゑ渚」の文字。さすがかなゑ家というべきか。
それ以外にも展示品が並べられていたので、それを一つ一つ注視した。
昔の土器、勾玉、出土したものが並べられているだけで、そんなに資料となりそうな面白いものはなかった。
資料館のパンフレットをもらって帰る。
一人だけの調査は寂しいものがあるな。
ロケも終わったところだし、さあて、次は学校で大体の製作分担を考えよう。
次もどうせ文章担当になるんだと思うんだけど・・・。




