表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

パーティー(4)

ちょうどこのお話で1万文字突破です!

今後ともこの作品をよろしくお願いします。

「…………お兄ちゃん、大丈夫?」

「………………おう、なんとか」

優真は悶えていた。

「……本当に?」

追撃やめてください、と優真は思った。

「じゃあその言葉を信じてもうひとつ。私とパーティーを組んでくれない? あ、パーティーとかの説明がいるわよね。お兄ちゃんは異世界人なんだから」

「…………なんか急に親しくない?」

「その方が兄妹っぽいと思わない?」

優真は納得した。

ちなみにリンのパーティーについての説明を纏めると、

・パーティーは最大6人で組むことができる。

・パーティーを組むときは、全員で輪を描くように立って、誰かひとりが「パーティー結成」、他のメンバーが「パーティー」ということで成立する。このとき、パーティー結成と言った人がパーティーリーダーになる。パーティーから抜けるときは「パーティー脱退」と言えば良い。パーティーリーダーは「除名、○○」ということで自由に除名できる。

・パーティーメンバーは、各ギルドの魔道具「パーティー板」で確認できる。また、パーティー板からであれば誰でもパーティーから除名できる。

・パーティーを組むと、パーティースキルを適用できる。

「といった感じね。商人と見習い商人のパーティースキル『視線会話』は急に内容をあわせないといけないときなんかに有効なはずよ」

「じゃあ組んでおくか。初めてだから、パーティーリーダーは任せてもいいか?」

「もちろん。じゃあこっちを向いて」

優真はリンと向かいあった。そしてリンは、言った。

「じゃあ、行くよ」

優真は頷いた。

「「パーティー」結成」

優真は、特になにかが起きた気がしなかった。

「これ、きちんと組めてるのか?」

「そのはずよ。なんか、ちょっと不安になるわよね」

リンは苦笑を浮かべながら、そう言った。

「それじゃあ、確認しましょう。お兄ちゃん、私の目をしばらく見て」

優真はいわれた通り、リンの目をみつめた。琥珀色の瞳と、心地よい日差しを受けて煌めく、肩に届くかどうかくらいの長さの、後ろの方が少し纏められた銀髪。質素に纏められたその容姿。それを見て優真は、ふと

(『リン』ってなんかかわいいよな)

と思った。すると、リンの口が突然パクパクしだし、頬が赤くなっていく。そして、

「にゃにを考えてるんですかユーマさん!?」

噛んだ。

『…………こんな風、視線をあわせた状態で、相手のことを考えながら考えたことを伝えるのが「視線会話」です』

優真の頭の中に、リンの声が響いた。

そしてここで、優真は察した。さっき優真が考えたことが、リンに伝わってしまっていたのだということを。そして優真は

(元の世界でもこういうかわいい妹がほしかった)

と、ふと考えてしまった。

「……ユーマさん、まだそんなことを考えるんですか」

リンはふて腐れたように言いながら視線を逸らした。

そしてそこで、優真は気づいた。

「あれ? リンの口調が戻ってる?」

リンの優真の呼び方がお兄ちゃんからユーマに、親しげな感じから他人行儀に戻っていた。

「…………しばらくの間、ユーマさんのことをお兄ちゃんって呼んであげません」

リンはユーマに背を向けて、不機嫌そうに、そう言った。

リンの妹属性を手前に出したかっただけの回。

ちなみにリンの容姿の参考にしたキャラは、「ア○トラ○アの○き永遠」という作品の「○ りん○」というキャラです。正式名称は私のTwitterで呟いておきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ