メニュー
ここは、平原のど真ん中。そこに、1人人間がいた。
「何の説明も無しとは……」
優真である。
優真はこの世界について無知な状態で送り出された。
「さて、どうするか……」
今の優真は無一文の一張羅である。ついでに世界に無知だ。
「とりあえず職業について何かわからないものか……」
ゲーマーがどんな職業なのか優真は知らない――ゲームをする職業ということは流石にわかる――が、サブ職業とかあるからゲームみたいなもんだろうと優真は考えた。
「とりあえず色々試そう。ステータス的なものを見れるかも知れない」
そうして優真はそれっぽい言葉をいくつか言っていく。
「ステータス、ウインドウ、ポーズ、スタート、メニュー……お、出た」
優真がメニューと言った途端、優真の目の前に幾つかの項目が現れた。某VRMMORPGに閉じ込められる作品をイメージすると良いだろう。
項目は以下の通りである。
×
・ステータス
自分
味方(未解放)
敵(未解放)
・装備
装備変更
装備SC
・PT
PT編成
・持ち物
なし
・ストレージ(未解放)
「とりあえずステータスを見るか」
優真は自身のステータスを確認した。
←×
田辺 優真
種族:人間、転移者
職業:ゲーマー(Lv.1/99)[?]
サブ職業:オタク(Lv.1/30)[?]
スキル:メニューLv.1[?]
ゲームと違ってHPという概念はないようだな、と優真は思った。
「[?]があるな。ヘルプか?」
優真はゲーマーの横の[?]を選択した。
←×
ヘルプ:ゲーマー
ゲーマーとしての知識がそこそこ必要な職業。ゲーマースキルの使用及びゲームをすることでレベルが上がる。ゲームが難しいほど入手expが増える。高レベルになると幾らヌルゲーをしてもレベルが上がらなくなる。
「こりゃ面白そうだ」
そう言って優真がメニューから←を選択し、画面をひとつ戻す。何故かこの世界のメニューでもパソコンと同じような使い方をするらしい。
すると、画面に変化がおきていた。
「おっ」
ゲーマーLv.1が、ゲーマーLv.2になっていた。
「俺ゲームやってないんだが…………。 ああ、メニュー開いてたからか」
メニューもゲーマーのスキルである。ならば使用していてレベルが上がらないわけがない。
「もう少し使ってみるか……」
そうして優真は、ヘルプを眺めながらゲーマーレベルが上がるのを待った。
ゲーマーのスキル……
どんなものがあるのでしょうね(設定済)