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1話あたりの分量は短めですが、できるだけたくさん更新できるようにしたいと思います。
受験で忙しくなるまでは、毎日。
田辺優真はニートに憧れていた。
中学、高校と進路希望書を何度書き直させられたかは覚えていない。
親も教師も優真に「不可能だ」と言って聞かなかったが、優真はニート生活に備えて、充分な資産を持っていた。
中学生のときに投機家兼不登校となりお金を貯め、大手企業の株の多くを購入した。
高校入学当時、優真は株による配当金で月50万円を稼いでいる。さらに、そこに投機による儲けがプラスされる。
つまり、優真にとっては「実現可能」だったのだ。
高校1年(1年留年)の夏に、優真は不可能だといい続ける大人たちに嫌気がさして、東京都千代田区のマンションの一室へと引っ越した。もちろん、高校は中退した。
優真が引っ越したマンションの家賃は月10万円ほどの1Kで、地下鉄でない最寄り駅までは徒歩10分ほどの場所だ。
配当金が月75万円を越え、あらゆるサブカルチャーに触れて過ごす、自堕落な生活を送っていた。
そんな日常が半年ほど続いたころ、優真は近所の神社を訪れた。
そこは、とても小さな神社で、人の気配は無かった。
優真がこの神社を訪れた理由は、自分がやっていたゲームの中に、名前を変えて登場していたからだ。聖地巡礼というやつだ。
優真は神社の賽銭箱にお金を入れ、お参りしたあとに、神社の裏手へと回った。
ただ、なんとなく、そこになにかがある気がしたのだ。オブジェクト裏の宝箱はRPGでもよくあるものなので、ゲーマーの勘とも言えるかもしれない。
……そこには、1枚の札が落ちていた。
優真はその札に触れた。
すると札が輝き、環境音が遠のいた。そして――――――――
――――――――――境内から、優真の姿が消えた。
この作品では、絶対長々とあとがきをかきません!(「転生してから(以下略)」では長々と書いてるので)