4、平易な言葉について
小説だけでなく文章を書くとき気を付けていることがあります。
それは分かり易く書く、ということです。
難しい表現を使いたいなと思っても、読む人に伝わらなくては何にもなりません。
難しい言葉もカッコいいのですが、全体の文章から浮いてしまっては台無しです。
難しい漢字、ルビを打つのがめんどうですから、平仮名でいい場合は平仮名にします。
つまり文章を平易にするのです。
若い頃、文章の書き方を勉強しました。この時学んだのが、できるだけ平易な言葉で書くことなのです。ついつい癖で難解な言い回しを使ってしまう場合、これを誰にでも分かる文章に直すのです。
やってみると分かるのですが、実は平易な文章というのがいちばん難しいのです。
それからよく言われることですが、文章は短い方が美しい。
長い文章を書いてしまった場合は、これをいくつかの文章に分解します。
短く分解したうえで、全体のリズムを整えます。
こうすると文章が軽快になってきます。
軽快であっても、平易な言葉で書かれた文章は頑丈なイメージになります。
もちろん長い文章を書く場合もあります。短い文章のなかに長い文章が入ると全体が引き締まりうまい文章に見えるのです。
平易な言葉、短い文章、これが基本なのだそうです。
私自身もこれが出来ているわけでは無いのですが、書くときは以上のことを頭に置いています。