馬鹿がつくほど真面目だった王子の、うだうだした後悔と未来への展望
悠然と立つ彼女は、まさに女王と呼ぶべき存在だった。
私は彼女から、目が離せなくなっていた。彼女は気高く、美しかった。うかつに近寄ることすら許されないと、そう思えてしまうほどに。
自分の立場も忘れ、私はただひたすらに彼女に見入っていた。
あれは、一年半ほど前のこと。私は正体を隠し、ある夜会に顔を出していた。
私は王太子ではあるが、さほど公の場に姿を現していなかったため、あまり顔を知られてはいない。そのことを知っている友人たちに、息抜きをしようと誘われたのだ。
次の王として、様々な体験を積んでおくことは重要だ。そう考えて顔を出したものの、こういった場はどうにも疲れるし、目新しいものもなかった。
明日もまた、執務がある。頃合いを見て退出しようかと考えたその時、彼女が姿を現した。
時が、止まったかと思った。会場の入り口だけに、まばゆい陽光が降り注いでいるように感じられた。
青みを帯びた銀の髪は美しく結い上げられ、その一部がさらりと肩に垂れかかっている。髪の色に合わせたのだろう、ドレスは青と灰色を基調とした控えめなものだ。
しかしそれでも、やはり彼女は輝いていた。あっという間に、この場の全員の目を釘付けにしていた。彼女はただ、ゆったりと立っているだけなのに。
口元にかすかな笑みを浮かべ、彼女は辺りを見渡す。その鮮やかな青の目が、一瞬だけ確かに私をとらえた。まるで雷に打たれたような衝撃を感じ、立ちすくむ。
私は王太子だ。いずれは王となり、臣下を、民を導く者。ゆえに私は、王者にふさわしい威厳を備えなくてはならない。ちょっとしたことで動じていてはならない。
いつもそう心がけていたというのに、今の私はまるで無力だった。女王のごとき威厳を備えたあの女性に、すっかり圧倒されている。今すぐ彼女のもとに駆けていってひざまずきたい、そんな衝動を覚えてしまうくらいに。
得体の知れない感動のような思いに震えながら、ただじっと彼女を見つめた。と、周囲から何やらささやき声が聞こえてくる。それらの声は、みな同じ名前を口にしていた。ディディアルーア様だ、と。
ディディアルーア・ミディ・シャイエン。その名は、私も知っていた。彼女はシャイエン公爵家の娘で、私と同じ年だ。あれだけの威厳をたたえているというのに、まだ十六歳そこそこでしかないのか。
自分の唇から、感嘆と称賛のため息が漏れるのを感じる。あれほどの女性が、この国にいたなんて。
けれど私は、彼女に近づくことも、言葉を交わすこともできなかった。ただ遠くから、彼女を見つめているだけだった。
公爵家の令嬢であれば、私の顔を知っているかもしれない。ここで自分の正体が明らかになったら、場が混乱してしまうかもしれないと、そう思ったのだ。
……それがただの言い訳であり、本当は気後れしてしまって近づけなかっただけだということに気づいたのは、ずいぶん後のことだった。
そうして夜会もお開きになったので、私は大急ぎで王宮に戻り、すぐに父上に掛け合った。シャイエン家のディディアルーアと婚約したい、と。
父上は驚きながらも、すぐに手はずを整えてくれた。シャイエン家からも承諾の返事が届き、私と彼女は、再び顔を合わせることになった。
また、あの堂々たる彼女に会える。そわそわしながら、彼女を待った。こんなに浮かれるなど、私らしくもない。そう思いつつも、笑みが浮かぶのを止められなかった。
……だが、その期待は残酷なまでに裏切られてしまったのだった。
「ルシェンタ様が、わたくしをぜひにと望んでくださったとのこと……ありがとうございます」
私の前に現れたディディアルーアは、ひどく上品で慎ましやかに頭を下げていた。
顔だちも髪の色も、先日の夜会の時から何も変わっていないのに、中身だけがそっくり別の誰かと入れ替わってしまったようにしか思えない。そんな馬鹿げたことを考えてしまうくらいに、彼女のまとう雰囲気は変わってしまっていた。
「あ、ああ。……実は、先日の夜会で、君を見かけた。悠然とたたずむ君の姿に感銘を受け、君を婚約者にと望んだのだが」
考えつつそう告げて、ためらいながら言葉を添える。
「……気のせいだろうか。君の態度が、以前と違っているのは」
すると彼女は、おっとりと笑って答えた。
「いえ、それは当然のことですわ。王太子たるルシェンタ・レヴェ・ファラスト様の婚約者ともなれば、立ち居ふるまいにも気を使わなくてはなりませんから」
彼女の言葉には、一理あるように思えた。だが私は、やはり納得できなかった。
「……確かに、その通りではある。だが、そうしていたら肩が凝るだろう? 私的な場、私と二人だけの間だけでも、もっと自由にふるまってくれていい」
上品に整いすぎていて空々しささえ感じる彼女の笑顔にじれったさを覚え、そう提案してみる。しかし彼女は、ほんの少し困ったように笑うだけだった。
その笑顔を見ているうちに、確信した。このとびきり上品な彼女は、きっと彼女の仮の姿だ。彼女の本当の姿は、あの夜会で見た堂々たる女王なのだと。
やり切れない思いを抱えたまま彼女との顔合わせを終え、一人自室で悩む。
これではらちが明かない。私が妻にしたいと望んだのは、彼女であって彼女ではない。どうにかして、もう一度あの彼女に会いたい。
そんな思いがちりちりと胸を焦がしているのを感じながら、ひたすらに考えた。今の自分にできることは何だろうか、と。
私たちは婚約したとはいえ、まだ一度顔を合わせただけだ。もっと彼女と共に過ごし、打ち解けることができれば、彼女も肩の力を抜いてくれるかもしれない。
そんな望みにすがるようにして、執務の合間に彼女と過ごす時間を積極的に作っていった。お茶会に舞踏会、観劇に遠乗り。おおよそ年頃の令嬢が好みそうなことを、片っ端から試し続けたのだ。
彼女は、私との外出を楽しんでくれているようだった。常に穏やかな笑みを絶やさなかったし、後日必ず礼儀正しいお礼の手紙が届く。
しかしそれでも、彼女の態度は少しも変わることがなかった。
「……もう、あの彼女には会えないのだろうか……」
努力がことごとく空回りしていき、私は絶望し始めていた。そしてある日、そんな私のもとに差出人不明の手紙が届いたのだった。
『ディディアルーア・ミディ・シャイエンは悪女である。その地位をかさに着て、数々の悪事に手を染めている』
そしてその手紙には、彼女の悪事について事細かに記されていた。屋敷中のメイドを一斉に解雇したり、他の令嬢に暴言を吐いたり、私と婚約した後に他の令息と密会していたり。
どれもこれも、私には信じがたいものだった。ディディアルーアは誇り高い女性だ。いちいち他者をいびるような、そんなことに喜びを見出す女性だとは思えない。
だが、万が一ということもある。すぐさま配下をあちこちにやって、手紙の情報の裏付けをさせた。全部ただの作り話だろう、あるいはこの手紙こそが彼女に対するいやがらせではないか、そんなことを思いながら。
しかし現実は、またしても私の期待を手ひどく裏切ったのだった。
「……そんな……なんという、ことだ……」
どうか嘘であってくれと願いながら、配下たちからの報告書の束を何度も読み返す。そうして、目の前に突き付けられた事実に青ざめる。
そんなことを幾度となく繰り返し、やがて意を決して彼女を呼びつけた。
「……ディディアルーア。君が悪事を働いているとの情報が上がってきたのだが、それについて何か申し開きはあるか?」
「いいえ、ございません」
少しも動じることなく、彼女は小さく首を横に振る。頼む、否定してくれと心の中で悲鳴を上げながらも、私の口をついて出たのは厳しい言葉だけだった。
「ならば君は、自分が悪女であると、そう認めるのだな?」
「客観的に見れば、そうなるのだと思います」
私の願いも空しく、彼女は奇妙なほど穏やかに答える。どうして、そんな表情をしているのだろう。けれどその理由を尋ねても、きっと彼女は答えてくれない。そんな悲しい確信が、私の胸の内にはあった。
「……それでは私も、それなりの対応をさせてもらわなくてはならない」
王太子たれ。いかなる時も、誇り高くあれ。いつも自分に言い聞かせているそんな言葉だけが、今の私を支えていた。
彼女が悪事を認めるのであれば、私が取るべき対応はただ一つ。罪としてはいずれも軽微なものだが、それは王太子の婚約者としては不適切なものだから。
情けなくうろたえそうになるのをこらえながら、ゆっくりと深呼吸する。そうして、最後の言葉を声に乗せた。
「君との婚約を、白紙に戻す」
私がそう告げても、彼女のおっとりとした笑みは変わらなかった。分かりました、という短い言葉だけを、彼女は静かに紡ぐ。
ああ、終わりだ。最後の最後まで、彼女は何も話してくれなかった。
そのまま彼女を置いて、部屋を出た。彼女がどんな表情をしているのか確かめたくなかったし、苦しげにゆがむ私の顔を彼女に見せたくなかったから。
彼女と共にある未来は、もう存在しない。その事実がもたらす突き刺すような苦しみを、ただ噛みしめながら。
ディディアルーアとの婚約を解消してからというもの、私は空しくも憂鬱な毎日を、ただため息をつきながら過ごしていた。
既に半ばあきらめていたとはいえ、それでも彼女とのつながりがなくなってしまったことは、やはり辛かった。
新たな婚約者を探し、王太子としての務めを果たす。今の私に求められているそんなあれこれを、ただ無心にこなし続けるだけの日々。
あの夜会より前の生活に戻っただけだ。何度自分にそう言い聞かせても、ため息を止められない。あの鮮やかな青の視線が、どうしても忘れられない。
この思いは、何なのだろう。こんなことなら、婚約を解消しなければよかった。仮面の笑みを貼りつけた、女王らしいところなどまるでない彼女であっても、そばにいて欲しかった。そんな風に思ったことも、一度や二度ではなかった。
けれど、もう時を戻すことはできない。早く、気持ちを切り替えなくては。
そうして鬱々と過ごしていた私のもとに、ある日とんでもない知らせが届いた。
『ディディアルーア・ミディ・シャイエンが、シャイエン領キスカの町を占領した』
久しぶりに聞いた、彼女の名前。そして、その後に続く信じられない文言。
「シャイエン領キスカ……かなりの田舎だな。どうして彼女がそのようなところに?」
首をかしげると、側近がこっそりと耳打ちしてきた。
「ディディアルーア様はシャイエン公爵の怒りを買い、その町に追いやられたとのことです」
きっとそれは、私が彼女との婚約を解消したからだろう。つまり彼女がそんな田舎にいるのは私のせい……いや、違う。
かつて彼女は、悪事を働いていた。しかも、それについて何一つ申し開きをしなかった。だから彼女が田舎にいるのは、彼女自身の行いの報いなのだ。
そう自分に言い聞かせてみたものの、鮮やかによみがえってしまった胸の痛みは少しも引いてくれなかった。
「……そうか。しかし町を乗っ取るとは、ただごとではないな。……私が行こう。改めて、彼女に問いただしたいこともある」
ディディアルーアとの婚約を白紙に戻し、元の生活に戻ってからも、私は少しも前に進めずにいた。彼女とのことが、ずっと心に引っかかり続けていたからだった。
ずっと、尋ねたかった。どうして、悪事を働いたのか。どうして、最後まで上品な微笑みの仮面を外してくれなかったのか。
……あんなにもあっさりと婚約解消を受け入れてしまうなんて、私のことはどうでもよかったのか。ほんの少しでも、情はなかったのか。
ちくちくと胸を刺し続けている疑問に、答えが見つかるかもしれない。そんなほのかな希望を抱いて、私はキスカの地に向かっていったのだった。
そこは、聞いていた以上に田舎だった。
草原の向こうに、小ぶりの山が見えていた。その斜面には質素な家がぽつりぽつりと建っていて、丘の上には小さな屋敷が一つぽつんと建っている。あれが、キスカの町だ。山の周囲に畑らしきものがあるが、あまりにも小さい。
最低限の王国兵だけを連れて、町の入り口まで馬車で向かっていく。そこには、私たちを待ち受ける人々の姿があった。不安そうな者、面白がっている者など、様々だった。
そしてその先頭に、ディディアルーアが立っていた。朝早いせいか少し眠そうな顔をしているが、悠然と構えたその姿は……。
ああ、こんなところでまた会えるなんて。あれほど焦がれた、女王としての彼女に。
「朝っぱらから、何をしにきたのかしら?」
もう私の婚約者ではなくなったからなのか、それとも何か心境の変化でもあったのか、彼女の口調は以前と違っていた。だが、むしろこのほうが彼女らしいと、そう思えてしまう。
「……ここで君が、また悪事を働いたと聞いた。私は王太子として、それを確かめる義務がある」
本当は、もっと違うことを言いたかった。彼女との再会を喜びたかった。けれど私は、あくまでも王太子として、その執務の一環としてここに来ている。私情を優先させることはできない。
ひっそりと歯噛みしていたら、いくつもの人影が進み出てきた。ディディアルーアのすぐ後ろに控えていた、使用人や友人とおぼしき人間たちだ。
そして彼ら彼女らは口々に、私の思い違いを指摘してきた。その内容に、私はただ呆然とするほかなかった。
ディディアルーアは、今も昔も悪事など働いていなかった。一見するとただの悪事にしか見えなかった彼女のふるまいには、全て裏の事情があったのだ。
目下の者に優しくすることをよしとしないシャイエン公爵の目をごまかしつつ、他者をこっそりと救うために、彼女はあえて回りくどい手を使っていたのだった。
衝撃を受けている私に、今度はディディアルーアが言い放つ。
「そういえば、あなたは知りたがっていたわね。以前のわたくしが、どうして異様におとなしくしていたのか。こんな田舎まで来てくれたのだし、せっかくだから説明してあげましょうか?」
突然の申し出に動揺しながらも、はっきりとうなずく。それを見届けて、ディディアルーアはくすりと笑った。
「簡単に言うと、わたくしが王太子の婚約者となったことで、お父様が調子に乗ったのよ。未来の王妃として恥ずかしくないふるまいをせよって、さらに口うるさくなっちゃって」
それはありそうな気がする。シャイエン公爵とは何度か顔を合わせた程度だが、彼は格式やら上下関係やらにうるさい人物のようだった。というより、目上にへつらい目下に厳しい、そんな人物だなという印象がある。
「……ただ、こういったらなんだけれど、王者の貫禄なら、あなたよりわたくしのほうが上よね」
「ああ、その通りだと思う」
私は懸命に努力することで、どうにかこうにか王太子らしくふるまうことができている。女王の輝きを生まれながらに秘めているディディアルーアに、かなうはずもない。
そんな素直な返答に、彼女は何とも言えない表情をした。
「……普通そこって、否定するか悔しがるかするところだと思うのだけれど……まあいいわ」
彼女は眉間にしわを寄せて考え込んでいたが、やがて大げさに肩をすくめてみせた。
「そんな訳でわたくしは、あなたと婚約してからはひたすら控えめに、穏やかにふるまっていたの。王よりでしゃばる王妃なんて、聞いたことがないもの」
言われてみれば、その通りだ。いや、私としては出しゃばってくれて一向に構わなかったのだが……おそらくその辺りにも、シャイエン公爵の意向が影響していたのかもしれない。
「あなたは、そんなわたくしに不満があったようだけれど……わたくしはもう、淑女の仮面を外すことができなくなっていたの。あなたの婚約者である限り、ずっとね。あの頃は、もう肩がこって仕方がなかったわ」
ふるふると首を振った彼女が、がっくりとうなだれる。
「そもそもわたくし、貴族の娘らしくお上品にふるまっていることにうんざりしていたのよ。それなのに、わたくしの家は最高位の公爵家で……お父様はあんなので……しまいに、王太子と婚約するはめになったし……」
いつしかそのつぶやきは、愚痴になってしまっている。だがそんな仕草も、とっても愛らしく思えてしまった。
「あなたとの婚約が解消されたことでお父様が怒り狂って、わたくしはこの田舎に飛ばされた。けれどここ、結構居心地がいいのよね。何より、自由に生きていられるし」
そう言って、ディディアルーアはううんと伸びをしている。なるほど、昼寝中の猫のような、優美なのに自由きままな仕草だ。
しかし私は、頭を抱えてうめくことしかできなかった。先ほどから知らされたあれこれに、すっかり叩きのめされて。
私は、間違ってばかりだった。女王の輝きを放つ彼女を望みながら、その彼女を輝くことができない場所に閉じ込めてしまった。そのくせ、輝く彼女に会えないと不平不満をもらすとは。
彼女の行動の真意も見抜けずに、彼女の笑顔の意味も理解せずに、私は一方的に彼女を捨てた。どうやらその結果は彼女に利益をもたらしたようだが、問題はそこではない。
自分が恥ずかしい。無知で無能で、おまけに視野も狭い、そんな自分が。
変わりたい。
「ディディアルーア。私を、ここに置いてくれ」
色んな思いがこみ上げてきて、頭の中でぐるぐると回る。やがて私は、そんなことを口にしていた。
「嫌よ」
そして、即座にふられた。
「あなたは王子様、王太子。そんなものが田舎の町に滞在していたら、どんな騒ぎになるか分からないでしょう? それにわたくし、もう作り笑顔で過ごすのは絶対にごめんだから」
下々のものを圧倒する、有無を言わせない輝き。彼女はその輝きをもって、私をねじ伏せてしまったのだった。
それからあれこれと大もめにもめ、私はどうにかこうにかキスカの町で暮らすことを許された。王太子の座はなげうち、ただの一住民として私はここにいる。
さて、今日は畑の雑草抜きを手伝う約束になっていたのだった。早く向かわねば。
鼻歌交じりに外出の支度をする私を、ディディアルーアは呆れたような顔で眺めていた。
「……というか、『王子は置いておけないけれど、犬なら飼ってあげてもいいわよ』なんて条件を、即座に呑むとは思わなかったわ……」
今の私は、ディディアルーアの犬ということになっている。そのことに、異論はなかった。これも、キスカに残るためなのだから。
それにここでは、彼女も大いにくつろいだ姿を見せてくれている。かつての上品なだけの微笑みとはまるで違う、ずっと魅力的な表情だ。
彼女のそばで、素敵な彼女を見ていられる。この幸せのためなら、犬扱いされることくらいどうということはない。
……もっとも、できることなら一人の男性として見てもらいたい、そんな思いはちゃんと残ってはいる。
しかし、焦ってはならない。私が彼女を信じずに、一方的に裁いてしまったという過去は消えないのだから。
ここキスカでまっとうに頑張り、少しずつ彼女の信頼を得て。そうして罪をもつぐなったら、いつか告げられるだろうか。
焦がれてやまない女王陛下に、この高鳴る胸の内を。
一連の流れをディディアルーア側から見た物語を連載しています。
(というより、こちらの短編はそちらの連載の副産物でした…)
妙な形で落ち着いてしまった二人のその後についても語られますので、よければ下のリンクからどうぞ。




