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嫌い

 嫌いな人がいる。

 嫌いな事がある。

 その人を、その事を考えるだけで……

 何だか嫌な気持ちになる。

 気持ち悪くなる。

 だから先生に聞いてみた。


「先生、どうすればいいんですか?」

「う~ん難しいですね。

 好き嫌いは理屈じゃなく感情なんですよ。

 そこに理由を求めても解決しない事の方が多い」

「そうですか……」


 しょんぼり。

 先生にも解決できない事がある。


「ああ、そんな顔をしないで」

「だって」

「貴女の中には自己嫌悪があるんですよ。

 ネガティブな自分自身が嫌なんでしょうね。

 ならば、いっそ思い切って嫌いましょう」

「え? 何を?」

「嫌いになる気持ちを。

 その気持ちを嫌ってみたらどうです?」

「嫌いな気持ちを嫌う??」


 穏やかに告げられた先生の言葉。

 何気ない助言が、心に染み渡る。

 その日から……私は嫌ってみた。

 誰かを、何かを嫌う気持ちを。

 そして……

 いつの間にか嫌いな人も嫌いな事もいない自分に気付いた。

 世界の優しさと広さを知った。





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