祝!女の子化!
頭に強い衝撃を受けて目が覚めた。
どれくらいの間気を失っていたのだろう。
スマホの時計を見ると〇月×日の月曜日午前6時を指す。
状況を見ると僕は自分の部屋で横たわっていたらしい。
「いってえ…」
思わずそう呟いて気付いた。あれ?声高くね?
「あーっあー。あいうえお」
やっぱり声が高い。
「なんで…どうして…」
(おーい!聞こえる?)
だれ!?どこから声がするんだ!?
(さっきの神様だよー。心に直接話しかけてるの!)
こいつ…心に直接っ…!
(よく聞いてほしいんだけどね…君の性別間違えちゃった!それだけ!さよならっ!)
ナニイッテンノ?
「は?おい!どういうことだよ!!」
性別間違えたってことは今の僕は女になってるってことか?
「ならこの声はおかしいわけじゃないのか…」
違和感たっぷりだバカ野郎。
-あ、そう言えばとびきりの美形にしろって言ったんだっけ。鏡見よ。
☆ ☆ ☆
「これが僕…?」
今の容姿を一言で表すなら『薄幸の美少女』だった。でもしっかり僕の特徴も受け継がれている。
学校以外は碌に外出しないで引きこもっていた白い肌、運動をしない弱そうな体、人生に絶望したような虚ろな目、夜更かししてできた隈。
そこは前と変わらない。
しかし美少女補正がかかっているのだろう。
見方を変えれば新雪のような白い肌、保護欲を掻き立てるような華奢さ、虚ろながらも大きな目、隈は…どうしようもないけど。
ついでに150cmもないような身長になっていた。そして150cmの身長にふさわしい慎ましやかな胸が。
「なんか僕…可愛くなったな。小さくなったけど--」
さて、明日からどうしようか。
家族にもなんて言おうか…
「--ってか学校どうしよう」
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