能力
弄られまくる俺。しかしそこ助ける女神が現れた。
「聖女様と……、奴隷の方」
「奴隷じゃなーい!」
「そうだよ!ヒオちゃんは私の彼氏なんだから」
「聖女様のご夫君でしたか。これは失礼をしました」
おおぅ、立場が変わっただけでこの態度の変化。
ここは「くるしゅーない」とか言っちゃう場面?
それにしても、メイドとか本物初めてみたわ。
「では、この国の王が聖女様に話すことがあるとのことなので、私についてきてください」
そのメイドに続いて小夜達が移動したので、遅れて俺も着いて行った。
…………な、長い。部屋から次の部屋行くのに階段も登らないでこの距離って、金持ち健康的すぎるでしょ!
でも、なぜか偉そうなのは大体肥満体型なのだが、なぜだろう?
「着きました。では、先ほど言った様にお願いいたします」
そう言って、メイドさんは去っていった。
えー………、先ほど言ったことってなーに?
「なぁ、さー」
大きな扉が開き始め、俺の声はかき消された。
煩いよ!いつの時代だよ。横にスライドして開け!
「聖女様どうぞ」
そして、兵士と思われる人にまたまた省かれる俺。
泣いていいよね?
「ヒオちゃん、早く」
「何やってるのよ、ひきオタ」
「日木澤、遅れちゃダメだよ」
こう認識されるだけで感動するって、重症だな。
王様の長ったらしい話が終わった。
どうして、ああ言う人たちの話は長いのだろうか?
まあ、纏めると……
聖女凄い、マジ凄いから!
聖女たん、まじはぁはぁ。
結婚しないか?うちの息子と……俺のむすー。
聖女能力二つもあるんだからね!
普通は一つなの!
といった感じだ。
おれ達は、能力の確認とかって言われて、ペンダントみたいなのを渡された。
実は、三つしかなくて小夜が終わった後に使わせてもらった。
やっぱり、聖女の能力は二つで、俺は一つ。
周りが落胆した様子が見える。
なら、なんで後にやらせたの!?
しかし、想像してみる……
先になった場合
俺普通なんだこいつ。
聖女やっぱすげー!
それに比べてこいつ使えねー!
俺氏死亡。
あんま変わんねぇーわ!