第4話:神界 異世界事情!? そして神界
女神登場!!
「ようこそ!!神界へ!!」
その場がシンと静まる。静寂、静寂、静寂。
「は?」
その静寂を打ち破ったのはカグラでもない、アイ、シュリ、リュウイチでもない、では誰が?
カグラは状況確認のため自分の周りを見渡すそこにはカグラ達一行以外にも四人の男女がいる。
そして先程の静寂を打ち破ったのはその四人の中の目の前の美しい美貌を持った人よりは薄い金髪のイケメンであった。
そのイケメンの周りにはいるのは茶髪でいかにもギャルという感じの女子、綺麗な青髪をポニーテールにしている図書委員になってそうな女子、陸上部のユニフォームだろうか?を着ていて筋肉質な男がいる。
金髪のイケメンは続けざまに目の前の人に問いただす。
「神界?何処ですか?それと貴方は?」
「失礼、申し遅れました、私はアストレイラルという世界あなた方からすると異世界の女神です。」
おぉぉ!やはり女神だったか!!
可愛いなぁ、あっ目があった!
アイとアリスが此方を睨んでいるような気がするが
気のせいだ。
アストレイラルというのはその異世界の名前だろうか?
「異世界?どう言うことですか?」
と金髪イケメンくん
「はい、順を追って説明致します、簡単に申し上げますとアストレイラルが大変な事になりそうですので、人間の聖女があなた達をこのアストレイラルに召喚した、と言うことです。
なら何故神界で女神である私に会っているのかと言うと、いきなり異世界に行って驚愕のあまり召喚先で暴れられては困るので、この神界で好きなだけ驚いてもらって落ち着きましたら異世界に行っていただくという私なりの配慮でございます。」
長々と淡々と息継ぎもせず一呼吸で全てを言いきった女神はふぅ、と息を整え何か質問はありますか?と俺達8人に問う。
「はい!」
勢い良く手を挙げたのはカグラである。この張り詰めた空気のなか緊張の欠片もなく透き通るような声が神界に響く。
「はい、ではカグラさん」
そんなカグラを見て女神ニッコリと笑い名前を呼ぶ。
あれ?何で名前知ってんだ?
これも女神様パワーか?
「俺達はもう、地球には戻れないのか?」
尤もな質問だ、俺達が元の世界に戻れるかどうかは一番大事なことだ。
周りの人達も、そこんとこどーなの?って顔している。
「申し訳ありませんが、あなた方は元の世界に戻ることは叶いません。」
「はぁ?ちょっと待ってそれどーゆこと!?」
今まで黙っていた茶髪ギャルはいきなり憤怒を顔に表し女神に問う。
「先程も申し上げた通り、元の世界には戻れません。元の世界、地球からあなた方の魂をこの世界に引き寄せ、体を異世界で再構築しますので。つまり、簡単に説明しますとあなた方は地球で
一度お亡くなりになりました。」
その言葉を聞いてこの場にいた女神以外全員が驚愕の声をあげる。
流石の俺も驚いたよ俺達死んじゃったのかよ、まぁ未練なんかこれっぽっちもねぇけど。
「そして、亡くなり、魂だけとなったあなた方を私が拾いこの神界に呼んだと言うことです。
そこであなた方に選んでいただきます、このまま異世界で第2の人生を送るか、地球に戻って記憶をリセットし、また何かに生まれ変わるか、あなた方はどうします。」
ようこそ!!神界へ、と言った時とは正反対で、真剣な顔をしながら俺達に問う。
流石のカグラでもこの空気は読めるのでカグラも真剣な顔で質問をする。――なぁ女神と。
いきなり女神と礼儀知らずなカグラの態度に一同驚愕の顔をするが気にせず話す。
「その、アストレイラルだっけ?その世界はどんな世界だ?その世界は暇しないか?」
最後の質問の意味がよく分からなかったのか金髪イケメンくんは何に言ってんだ?こいつみたいな顔してる。
カグラの質問を聞いた女神はまたニッコリとし、ゲームを買ってもらい嬉々として友達に話す無邪気な子供のような声で答える。
「はい!どのような世界と問われますと、皆さんの世界であるゲームのRPGと似たような世界で地球とは違い科学ではなく魔法が発達したファンタジー世界です!。そして暇しないかと問われますと、そのようなことは絶対にあり得ません。私が創り上げた世界で「暇」等という言葉はありません。!!」
その言葉を聞きカグラは心踊るような気持ちを抑え少し笑いながら答える。
「決まりだな、俺はその異世界に行く!」
「えっ!カグちゃん本気なの?」
「あん?当たり前だろこのまま地球で生まれ変わるよりファンタジーな世界で生きていく方が楽しいに決まってるだろ。
本気と書いてマジだ」
そう答えるとリュウイチが仕方ねぇなと呟きながら立ち上がる。
「ふぅ、カグラがそう言うんなら仕方ないな、俺も異世界行くか」
「そうね、カグラさんが言うんなら仕方ないですね、世界一の変人さんですからもう止められません。
アイちゃんも覚悟決めた方が良いと思いますよ。」
そう言うがまだ不安そうなアイにシュリが近付き屈みこむ。
そしてカグラに聞こえて無いのを確認すると、そっとアイの耳元に口を添える。
「アイちゃんはカグラさんとは、もう会えない人生を歩むんですか?それなら私は別に構いませんが、
そうすると私がカグラさんのこと‥‥‥取っちゃいますよ?」
ガバッとアイが顔をあげるとシュリが小悪魔的な微笑みをしていた。
「行く!私異世界に行く!」
慌ててアイも賛同の声をあげる。
あいつら何話してんだ?まぁ全員行くんなら何でも良いけど。
何も勘づかないカグラであった。
そうこうしている間にも金髪イケメンくん達も話がまとまったようだ。
結局8人に全員行くことに決まった。
「それでは、皆様アストレイラルへ転送致します、最後のは確認です。一度行くと死ぬまであちらです、それでもよいですか?」
カグラ以外の全員が覚悟を決めたように唾を飲み込みながら頷く。
「それでは転送致します」
女神がそう言うとこの神界に来る時のような金色の魔方陣が現れる。
そして辺り一面に眩い輝きが満ちていく。
光が止み恐る恐る目を開ける。
そこは‥‥‥‥‥‥‥‥神界だった。
「はあぁ?」
カグラの間抜けな声が神界響き渡った。チャンチャン
誤字脱字等があれば教えて下さい