第3話:ようこそ!!神界へ!!
―――――放課後―――――
全ての授業が終わりHRも終わった放課後の事だった。
何時ものように授業が終わればアイ、シュリ、リュウイチとカグラの席の周りに集まって少し雑談をしてカグラ以外は部活に行き、部活に入っていないカグラは他三人の部活が終るまで図書室に行き暇を潰している。
「じゃっ、カグちゃん私達の部活が終るまで待っててね!」
「ん?あぁじゃあ部活が終わったら東門のところで良いか?」
「うん、よろしくね!カグラさん」
シュリが言うとつられるようにリュウイチも部活に行く。
「んじゃあ行ってくるわ、また後でなカグラ気が向いたら剣道部入れよ?」
「いい加減諦めろよ、俺は入んねぇよ、まぁお前ら部活頑張れよ!」
カグラは他三人と別れると何時ものように図書室に行く。
その日図書室で読んだ本は、「中二病大事典」とか言うよく分からん本を読んでみた。
内容は中二病の人が好きそうな単語とその意味が描かれた案の定意味の分からない本だった。
暇潰しなのだか俺の時間を返せ!と思うぐらい無駄な時間を過ごした。
部活も終わる時間に差し掛かってきたので東門で待っていると、三人がきた。
三人が近づいて来るとリュウイチがあり得ない発言をした。
「おぉカグラ待ったか?」
――――は?こいつは何を言っているんだ、待った?だと?貴様それ本気で言ってんのか?
「リュウ、それは本気で言ってんのか?」
「ん?何が?俺は待ったかどうかを聞いたんだが?」
「それだよ!それが問題なんだよ!」
「何が問題なんだよ?」
「「待った?」ってのはデートに遅刻しそうになった女子が「ごめん遅れちゃって〇〇くん待った?」って少し首を傾げながら言うからこそ可愛いげがあるんだろうが!お前みたいな巨体が言っても全然萌えねぇんだよ!」
「何を訳の分からん事を言ってんだ?早く行くぞ?」
カグラが意味の分からない事を熱弁しているが三人はいつの間にか先に行っていた。
「カグちゃん早く行こ~ねぇこれからどうする?」
「どうしょっか?アイちゃん何処か行きたいところある?」
アリスの口調が戻っている、気が抜けてんのかぁ?
まぁいい、それよりこいつらぁ、俺が彼女つくれたら言われてみたい事7位の言葉を訳の分からない事だと?
しかもその言葉をリュウのようなゴツゴツの巨体に言われた!
カグラは右手を空に掲げ、有名アニメの名ゼリフを言う。
「くそっ、駆逐してやる!この世から一匹残らず、俺がこの手で!!」
「カグちゃん訳の分からない事言ってないで行くよ!」
「ほら!また!」
「ミ〇ドのドーナツ買ってあげるから」
「やった~俺、カスタードショコラが良い!」
カグラは大好きなドーナツを買ってあげると言われ、駆逐することなど忘れ三人の元へ走っていく。
その途中でアイから「ふっ、チョロいな」と不穏な言葉を言われた気がするがドーナツに比べたら安いものだ。
そしてカグラが三人の所へ追い付いて少し上がった息を整えようとしたのも束の間、突然四人を囲むように金色の魔方陣のようなものが現れる、目を開けていられない程の光で咄嗟に目を瞑る。
そして次に浮遊感に襲われる。10秒程するとその浮遊感も無くなる。
そしてカグラ達一行は恐る恐る目を開ける。ピントを合わせるように目を擦りながら前を見る。
そこは真っ白な世界だった周りには何もなく殺風景な世界が広がっていた。そしてこの殺風景な世界には似つかわしくない美貌を持った人がポツンと立っていた
その人はブロンドの髪を腰まで下ろし、髪と同じ金色の瞳で此方を優しく見守る女神のような眼差しを向けいる。
人と形容しても良いのかと思うほどの美貌を持ったその人は大袈裟に両手を前方、俺達に向かって手を広げ、見惚れてしまいそうな美しい声で言う。
「ようこそ!!神界へ!!」
誤字脱字等があればよろしくお願いします。