終焉の王
友達にこの小説を書いていることを明らかにしたら「なんで生きてんの?」って言われました。
生きねば。
天使の力は強大。
まず天使に「死」という概念はないのだ。
通常状態の天使であれば敵がどんなに強かろうと「死ぬ」ことはない。
だが…魔力を体内に取り込み暴天状態となると、心臓を魔力から守ろうと天使の全エネルギーが体内で暴発する。一時的に身体能力が極限まで上がる。
つまり、暴天しただけでは天使は死なないのだ。
心臓を確実に止める一手が必要。
天使軍でも5本の指に入る強さを誇る第3師軍相手に果たしてそんなことができるのだろうか。
魔王は右手を前に突き出し、微笑む。
ウィルの言葉を思い出した。
魔王軍の総隊長で、自分なんかよりずっと強くてかっこよくて…
「「敵がどんなに強くても…敵がどんなに多くても……魔王に敗北は無し!」」!
魔王が突き出した右手を空に掲げた。
その合図と同時に紅が走り出す。
空を蹴り、風を纏い、第3師軍の真ん中に躍り込む。
「秘術…風蘭の舞」
旋風が巻き起こり天使を地面に叩きつける。
「この程度で…クソ虫が図に乗るな…ッ!」
ウリエルが術式を展開、煉獄の炎を纏わせ叫ぶ。
「総員…構えよ!」
「全部知ってるよレイン。君が終焉を編み出したのも、それで僕らが死ぬっていうのも。ずっと…見てたから。」
第3師軍の天使の力が神の炎に集中する。
同時に魔王も両の手のひらに全魔力を集中させる。
「もう一度だけ言うぞ。
……だから?」
そう、今のは完全にハッタリだった。
確かに魔王は終焉という技を体得したが、天使が対抗策を見つけたとは…一言も言っていない。
ただ…終焉には欠点が一つ。
発動範囲が狭すぎるのだ。
その為、紅に全員地面に叩き落としてもらい…一気に天使を殲滅。
「死んでろ…ッ!下等種族がぁッ!」
「懺悔ッ!」
ウリエルの右手から真っ赤な炎が放出される。
その温度…実に3億度。
大抵の生物が焼き焦がされ、即死する。
魔王は何も言わず、術式を展開。
巨大な魔王陣が魔王の目の前に現れる。
「終焉」
魔法陣から漆黒の力が放出される。
その力は次第に剣や槍など、武器の形となる。
その力…バルファの国民「3億人」の魔力は、轟音と共に神の炎を飲み込んだ。
コメントおねがいします!!!、本当!!!