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ノンストップ・オフライン  作者: ケモナー@作者
第二章『それぞれの命』
5/47

パーティ

うぇ~い

  \(゜ω゜)/

   (   ) 三3

    ┏┗

「これでギルド登録は完了です。これから頑張ってください!」

メイド服のような制服を身に包んだ女性がそう言った。

同時にカードのようなモノを差し出してくる。

俺は礼を言ってそれを受け取る。


これはギルドカード。

俺のステータスが記されていて、身分証明や依頼を受けるのに役立つらしい。

そしてここは中心国家アルフ王国の冒険者ギルド。

モンスター討伐や採取、お手伝いなどの依頼を受けることが出来る。大抵の冒険者はこれで生活を成り立てている。ようはモ○ハンみたいなものだ。


と、言うわけで俺もこの冒険者ギルドに登録することにしたのだ。鍛冶とかのスキルはあるが正直続けられるとは思えないしね。

しかし、俺と同じ考えの人は多いらしく初日に来たら人が多すぎて予約待ちとのこと。

とりあえず予約したら3日後という鬼畜だった。

なんでそんなに時間がかかるか聞いたところによると、どうやらこの世界に召喚された人間は俺達だけじゃなく、他にも大勢いるらしい。

その数、約1万人。ホントあのカラスえげつねぇことするな。


まぁ全ての人が冒険者が冒険者ギルドに登録するわけでもないし、全員が全員、この都市に来てる訳ではない。

よって、予約3日待ちというのは妥当の数字だろう。

だがこの3日間やることが無さ過ぎてマジ暇だった。

初日はあのお偉い3人から100000G(この世界では円はG(ゴールド))貰ったので、防具や武器を買って、食材を仕入れて終わったから良かったのだが、次の日からは家でゴロゴロするだけだった。

だからこの日が本当に待ち遠しかったのだ。


でも初日の散歩はよかった。

中心国家だからか、町中にエルフやらドワーフやらの可愛い女の子が見れた。(まぁ既にリア充だっが)獣牙族もだ。みんな獣の顔かと思ってたけど顔は普通の人間で犬耳やら猫耳やら生えてる娘を沢山見ることができた。げへへへ

はぅ!!イカンイカンイカン!



「ギルドカード再発行は1000Gかかりますので、無くさないようにしてください。

それと冒険者レベルですが、まずはレベル1からなのでレベル2までしか受けられません。」

一人妄想の世界に旅立っていると不意に声がかかってきた。

受付嬢の人が注意事項を教えてくれたようだ。

すぐに表情を戻すが受付嬢さんは苦笑いだ。

み、見られたぁぁぁぁあっ!!!

は、恥ずかしいぃぃぃぃぃっ!!


はぁ・・・まぁいいか。

しかし、冒険者レベルってなんや?

「冒険者レベルって何スか?」

「あ、はい。冒険者レベルというのは難易度の異なる依頼をそれぞれ受ける為のレベルです。1なら2までの依頼を受ける事が出来ますので冒険者は現在のレベルより一つ上まで受けることが出来ます。レベルを上げるには実力がちゃんと伴っていればギルドマスターが勝手に上げます。」


受付嬢さんはやはり私情と業務は分けるらしい。

助かったには助かったのだが、なんだろう?心がモヤモヤする。

「早速依頼を受けたいんだけど・・・」

とりあえず今は金を稼ぐことにしよう。

まだ支給金はあるが1ヶ月もすれば尽きる筈だ。


「はい。わかりました。依頼ランクをお選びください」

ランクかぁ。今は俺は1だから2までしか受けられないだな。

カラスの言ってた覚醒スキルを開墾させるには修行を積む必要がある。

出来るだけ高いランクを受ければスキル開墾も早いかもしれない。


「それじゃ、レベル2の依頼を」

「わかりました。少々お待ちください。」

俺がそう言うと受付嬢さんは奥の部屋へと移動する。その間に俺は自分のギルドカードを確認することにした。



名前

《リョウ・カイハラ》


力・100+50「銅の剣」

耐・120+60「革の鎧」

賢・50

速・30


冒険者レベル1

スキル

「ヤタガラスの加護」

「生活必需シリーズ」

「覚醒スキル」



というステータスを見ることが出来た。

俺の名前はカタカナなのに(ちから)とかは漢字という謎の仕様である。

+というのは装備品だろう。

しっかし耐久性高いな俺。元の世界で先輩に色々されたからか?メンタル面も含まれてる気がする・・・


スキル面の「生活必需シリーズ」は「剣術スキル」やら「鍛冶スキル」をまとめたものらしい。

因みにゲームみたいなレベル性は無く、努力でステータスを上げるらしい。よくわからねぇな。


そうやって時間を潰していると、受付嬢さんが巻物みたいなのを持って来た。

なんだなんだまさか秘伝書か!?


「こちらがレベル2依頼書になります。討伐モノが多いですよ。」

受付嬢さんはそう言って広げると、俺に渡してきた。

なんだよ依頼書か。ビックリしたな。

忍術が使えると思ったじゃないか。


う~ん、討伐モノが多いのか。ま、修行にはもってこいかもしれないな。


え~と何何?

ヒグマ蜂×10匹の討伐・・・あ、これはもう、クリア済みか。

オオザリガニ×1匹の討伐

ゴキブリサウルス×2匹の討伐

巨大ムカデ×1匹の討伐

カマキリウス×2匹の討伐・・・


何これ?害虫駆除??モンスター討伐はないの?

初心者冒険者にはモンスター討伐は身が重いって事か?

変な所で現実的だなぁ・・・


依頼書をよく見ると巨大ムカデが一番報酬が高い2500Gである。これにするか。

「すいません。巨大ムカデを受けたいんですけど」

そう言った俺の言葉に受付嬢さんから笑顔が消えた。

冒険者ギルドの食事スペースのレストランからも冒険者の雑談や笑い声もスッと消えた。

え?何何!?


「あ、あのすみません!お一人で受けるつもりですか!?」

仕事のプライドのお陰か、なんとか正気を保ったらしい受付嬢さんは躊躇いがちに聞いてくる。


「え?あ、はい。」

受付嬢さんの緊張声と裏腹に俺はケロッとして答える。

すると後ろにあるレストランから冒険者のコソコソという声が耳に届いてきた。

えぇ?何これ・・・?

受付嬢さんも顔真っ青だし・・・?


「へぇ・・・巨大ムカデかぁ」

困惑をしていると不意に後ろから誰かが喋りかけてきた

反射的に後ろを向く。

そこには軽装の革鎧を身につけた相羽君がいた。どうやら彼が言ったらしい。

見てみると腰には、タガーのような短剣が二本装備されている。双剣使いか?

とりあえず知り合いなのだから挨拶はするべきだろう。

「あー、相羽君」

「お久しぶりです、灰原さん」


相羽君は童顔のその顔をニッコリと笑わせて俺に返してきた。

ショタ好きならドストライクだろうが・・・生憎俺にそんな趣味はない。


「灰原さんは巨大ムカデの討伐を受けるのですか?」

相羽君は若干上目遣いで俺に訪ねてきた。

「え?うんまあね」

特に隠す理由もないので素直に答える

相羽君は俺を探るような目で見ると一つ訪ねてきた。

「覚醒スキルの開墾・・・ですか?」


覚醒スキルのことかぁ・・・

確かにそれもあるのだが今のところの目標は・・・


「資金あつめかな]

「資金・・・ですか。」

「そう」

どの世界でもやりたいことをするにはまず金が必要なのだ。

世の中はすべで金だフハハハハハ

この冗談はやめとくか・・・


「その依頼、僕も同行してもよいでしょうか?」

一人、妄想劇団を繰り広げていると相羽君が許可を求めるように口を開いていた。

個人的には、構わない。むしろ同行者が増えて安心もできる。

まぁ・・・相手はムカデだけど。


「俺は構わないよ?すいません、依頼って複数の人数で参加できますか?」

「はい。パーティを組めば複数での依頼攻略をすることができます。報酬金は半分になりますが」

俺が受付嬢さんに聞いてみると即答で返してきた。

流石受付嬢。復活が早いな。


「それじゃ、パーティを組むよ。どうすればいいの?」

「まずお二人のギルドカードを預かります。そしてパーティ登録をさせてもらうという流れになりますね」

受付嬢さんにある程度説明してもらったところで俺たち二人はそれぞれのギルドカードを差し出した


「ブゥッ!?」

差し出した時見えた相羽君のギルドカードを見て吹いてしまった。

相羽君と受付嬢さんが「どうした?」という目で見てくるがそんなの知るか!

「あ、相羽君!?ステータスがオカシイんですけど!?」

そこに書かれていたステータスは・・・


名前

《タイガ・アイバ》


力・120+60「鋼の双剣」

耐・80+20「薄革鎧」

賢・100

速・90


冒険者レベル3

スキル

「ヤタガラスの加護」

「生活必需シリーズ」

「覚醒スキル・狂戦士(バーサーカー)



「完全にチートじゃねぇかぁぁぁぁ!!」

まだここに来てから3日しか経ってねぇよ!?

なんでステータスそんな高いの!?

つーかよく見たら覚醒スキル開墾してんじゃねぇか!!

なにがあった!?君に一体なにがあった!?


相羽君は「いや~ははは」とか言って笑ってるし

受付嬢さんは「凄いですよねぇ」とか呑気に言ってるし俺がおかしいの!?


「完全に主人公だよね・・・何をどうしたらこうなるの?」

俺は脱力した声で喋る。

修行って3日で済むモノなのか?

「まぁ、色々あったんですよ。」

「そうですね。相羽様は昨日スキル開墾とランクが上がったんですよ。もちろんそれ相応の実力です。」

受付嬢さんと相羽君はいつの間に仲良くなってるの?

受付嬢さんは中々の上玉だし相羽君だってショタ顔でもイケメンの分類に入るだろう。

これは・・・フラグか。主人公路線突入ですか??


「灰原さん?」

俺が解説してる意味はあるの?


「灰原様?」

そういや、カラス相手に冷静に対処してたし、あの代表方にも・・・


「灰原さんっ!!」

はっ!誰だ頭叩いたのっ!!


「灰原さ~ん」

「灰原様~?」

相羽君と受付嬢さんがジト目で俺を見ていた

おぅふ・・・

「灰原さん、さっきまで話聞いてました?」

相羽君は呆れ気味に俺に聞いてきた。

「ぇ~と、あはは、何の話しだっけ?」

俺は後頭部をかきながら聞き返す。

受付嬢さんはハァとため息を吐いた。

ぅえ?

「パーティを組んだ時の為に相羽様の覚醒スキルの説明をしていましたでしょう?」


そうだったんだ・・・

どれくらい俺意識ぶっ飛んでたの?

「相羽様の覚醒スキル、狂戦士(バーサーカー)は攻撃に特化したスキルです。

能力は敵対対象を一人選ぶと使用者の賢さを半分下げることによってその他のステータスを10倍にすることが出来ます。」

ステータスじゅっじゅうばい!?

てことは攻撃力は1200になるのくぁ!?

うへぇー!!


こ、これが冒険者レベル3の実力ですかいな・・・

「ってことで、よろしくお願いできます?」

相羽君はそういって片手を差し出してきた。

「は、ハイヨロシクオネガイシマス」

俺は大人しく相羽君のその手を握った。



落書き程度の挿し絵入れてみました。

ちゃんとした頭身のを後で描きますかな

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