狩り編終了
頭が寝ぼけてるせいで文ががががが
誰が呪われると思ったよ?
なんか言い伝えで謎の赤黒いポーション飲む者が俺らしくて?
飲んでみたらわぁお、見事に呪いスキルできたよ
侵食されたのが覚醒スキルで結果、まさかポーション飲んで覚醒スキル開墾。
やったー!え!?龍皇の血呪?うそん
相羽君の覚醒スキルいいなぁと思ってましたよ、ええそりゃ憧れますわ!!だから俺の覚醒に変化があって喜んでたのに・・・・
何この上げてから落とす展開。
つまるところ俺は初っ端から訳のわからん呪いかけられた悲劇の少年になってしまったワケです
別に良いんだよ?名前に「呪」なんて不気味な文字が入っただけのスキルなんてこのあとザラに出てくるでしょ厨二っぽいし。
でもねぇ許せない事情が自分にもありました。
一番腹立つのが効果が全くわからないって事だな。
呪われたからバットステータスでも付くと思って調べたら付いてねぇし、運動しても支障は無し。
他のスキルも平常運転。
仕方ないのでせっかく覚醒スキル開墾できたんだから発動してみようって事になったんだけど発動条件がわかんなくて手の施しようがない展開に。
わけわかめだぜ!ってなってたら相羽君が「発動条件は試さない限りわからないでようね、オリジナルのスキルですし」って言ってた。
こういう時スキルのフラグが便利なんだけど「覚醒スキルが無理やりでも発動しなければならない雰囲気」を作らないと上手いこと発動しないという事がわかってる。
そんな状況はそうそう起きる事はないので、しばらくは発動するための条件探しの試行錯誤が必要かもしれない。
依頼を受けるの金が無くなってからで仕事は休んでスキルの訓練でもしようかな
お?俺ニートやん。
まぁお金と肉塊が一気に貯まったのでしばらくは生活に問題はないだろう
・・・多分。
既に開墾済みの相羽君に何かアドバイスを貰おうとしたら、訓練する上で一番怖いのが「チート」と「暴発」だから気をつけてと、相羽君は言ってた。
理由を尋ねると「もし覚醒スキルがチート級に強力だった場合、下手に起動させると大惨事になるからです。自分の力量がコントロールできずに発動する、これを「暴発」と呼ぶんです。」と言ってた
相羽君・・・この世界に適応するの早くね?
ちなみに獣牙族代表フェンスさんの覚醒スキルは「炎天皇」というマグマ並みの熱を吐く火炎放射らしいが、開墾したばかりの頃に訓練していると、運の悪い事に暴発してしまって大惨事になったそうだ。
その大惨事とは、訓練していた枯れた鉱山が炎の海に包まれたと言う・・・
とまぁ、効果が高いスキルほど暴発すれば大変な事になるということだ。
しかし顔面狼男のフェンスさんが火炎放射かぁ・・・中々シュールだな。
相羽君はようは、練習中に暴発したら下手すれば死ぬかもしれない。と言いたいのだろう
暴発したら死ぬかもしれないのかぁ・・・死ぬってあれ超痛いんだよなぁ、2回も体験したからね、俺。
ま、いっか。死んでも生き返るし。
そう相羽君に言うと
「たった5日で随分達観してますね・・・」
だってさ。
だってどうせ生き返るんだから別によくね?俺にとってはそんな感覚だけど皆は違うもんなのかな?
どうでも良いけど。
てかこの子に言われたくないな。
とまぁこんな展開になったけど、デットスネークは討伐出来たし、俺も不本意だけどスキル開墾もできたので帰還の準備をさっさと進めた。
帰りもスーオさんの馬車に連れてって貰う事にした、スーオさんはデットスネークが居なくなったからアルフ王国での商売に戻るらしく、そのついでに再び同行させてもらった。
しっかしスリフちゃんがまた1人じゃね?と聞くと週一のペースで帰るし、明後日には狩りに出払っていた若い衆の中にいる人が戻ってくるから問題ないらしい
ちなみに俺達が同行した初日は、既に2週間位立ち往生してたって聞いた。
それとビックリ、スーオさんを必死に止めてた門番の騎士の人は実はスーオさんと古い友人だだたらしい、どうりで話し方がちょっと見知った感じで詳しかったわな。
そして、今は村の門の前。
スーオさんの馬車の後ろにはデットスネークを丸ごと乗せた荷車に繋げた。
村長に「甲殻や骨はわかるが肉は何に使うのか?」と聞かれたので「食うため」って返したら「変わったお人じゃのぅ」って呆れられた、ほっとけ。
数分後、俺達がいざ出発しようとすると村人がドンドン集まってパレードのような状態になった。
まるで英雄扱いだ、中にはポーションくれたりと近所のオバサン並の勢いで物資を貰った
そして一人一人皆が「また立ち寄ってください」と言ってくれた。
隣を見ると相羽君も満更でもなさそうだ。口元に柔らかい笑みを浮かべていた。
「お父さん、ちゃんとアイバさんとカイハラさんを無事に送ってね?あとお父さんもちゃんと帰ってくること!」
「はははっ!わかったわかった!」
馬車の前ではスリフちゃんとスーオさんがお互いに挨拶していた、こう見るとスリフちゃんがお母さんみたいだ。
それを隣の相羽君に言うと俺達はクスクスと笑った。
と、バカ話してたらスリフちゃんもこっちにやってきた。
少し頬も赤い、どうしたの。
「帰りも父の護衛をお願いします」
そう言ってスリフちゃんは頭を下げる。
その心配はいらん、俺はともかく、隣にはザ・主人公がいるからな。泣いてないよ?
「ん、まかせとけ」
「モンスターだろうと盗賊だろうとスーオさんに近づく者がいたらブチ殺しますよ」
俺達はそんなスリフちゃんに答える
相羽君、物騒な事言うんじゃないよ。
「アイバさん、皆の剣の稽古に付き合ってくれて有り難うございました。感謝しても足りないくらいです」
「僕も楽しかったですから大丈夫。」
スリフちゃんは相羽君に向かって土下座する勢いで頭を下げる、相羽君もそれに応えるのだが
いつの間に剣の稽古なんてしてたの?何で俺誘ってくれなかったの?
「カイハラさんも・・・あの無理に変な薬飲んでくださって・・・あの、すいませんでした。」
スリフちゃんは俺に向きを変えてあの時の謝罪の言葉を口にする。
薬飲んだせいで呪い掛かったあれか
まぁ俺としてはちゃんと覚醒スキル開墾が達成できたのだから別に恨んではいない、呪いが怖いけどね。
俺は安心させるために頭を下げるスリフちゃんの頭を撫でる。
触った時少しビクッとされたが構わず撫でるフワフワの髪はクッションのようだった。
大人が子供を誉めるように優しく撫でて落ち着かせて、俺はこう言った。
「問題ない」
これ一回言ってみたかったんだよね。
あれ?スリフちゃんは呆気にとられてる。
どうやら単語の意味がよくわかって無いらしい。
サーセン
相羽君はケラケラ笑ってたけど。
すると相羽君がスリフちゃんの耳元でコソコソ言い始めた、スリフちゃんが小さく頷いてるのを見ると多分意味を教えてるんだろう
・・・俺、完全にスベったな。
「あのっ、カイハラさんもまた村に来てくださいねっ!アイバさんも!」
「うぃ」
「また来ますね」
それでもスリフちゃんは胸の前に両手を握って一生懸命に俺達へ歓迎の言葉を送る。
そして当然俺達もそれに頷いて約束した
「それじゃ出発すんぞ~」
スーオさんのその言葉を合図に、馬車はガタゴトと音を立てて発進する、外からは「また来てくれ」と歓声が上がる
馬車は止まることなく突き進む、目的地はアルフ王国だ。
進む馬車が揺れて外の景色がまるで川の水のように流れていく。
馬車と特有とでも言うべきか、懐かしの感覚が俺の体を刺激してまるで胃の中をミキサーのように回転させて
「オェェエエエエエエエエ」
「はははっ!まだ完治はしてねぇか!」
「まぁでも、窓から排出するようになっただけでも上出来じゃないですか?」
俺は馬車酔いを克服できませんでした。
次話はヒロインだ!!
ついにや!




