第十一話
「「いただきます」」
ルカとエナはカレーライスを目の前にしてそう言った。
食卓に座るとルカとエナが思った匂い通り作っていたものはカレーで匂いを超えた美味しさの見た目がそこにはあった。
二人のお腹はずっとぺこぺこでルカは朝ごはんをあまり食べていない。というか食べられなかった。おまけに目の前のカレーライスのいい香りが腹をそそられせる。
二人の気分は最悪だったが身体は素直だった。
カレーを、スプーンですくって口に入れる。
「「美味しい……」」
思わず美味しさにルカとエナの呟きが重なる。
「良かったです。そういえば自己紹介まだでしたね。私の名前はメリンダ・ウィールズといいます。メリンダって呼んでください」
メリンダは名前の通り顔が外国人で鼻が高い。姿勢は綺麗でメリンダがしているお団子結びは美しく枝毛がない。おまけにつやがある白髪で清潔感がある。
だがルカとエナが不思議に思うことが1つあった。
なぜ外国人が日本のしかも森の奥に住んでいるのか。
ルカとエナはハーフだ。ルカは小さい時に日本に引っ越してきた。もともとはアメリカに住んでいたらしいけど日本の食べ物や文化が肌には会っていて結局は母親の故郷日本に引っ越した。唯一の決め手は温泉らしい。
そしてエナは生まれてきた時から日本だ。エナの父親が日本へ交換留学していた時にエナの母親と出会った。もともとはエナの母親がエナの父親の故郷イギリスに行くつもりだったけどなぜか日本に住むことにしたらしい。
そして話はここらだ。ルカとエナはハーフでお互い家が1つ先にある。そりゃあ運命も感じるだろう。その言葉通り二人は出会った瞬間から仲が良くなった。ハーフだということを理由に虐められてもお互い一緒にいれば怖くなんてなかった。だがルカ達以外ハーフということは珍しく学校でも唯一ルカ達だけがハーフだった。
勿論ルカ達が住んでいるところは温泉街で外国人観光客もたくさんいた。だがそれは訪れるだけで住んでいたのは知っている限りルカとエナぐらいだけだった。
「あのメリンダさんは何で日本に住んでいるんですか?しかも森の中に」気になったルカは訊いた。
エナも不思議そうに耳を傾ける。
「そうですね……。自然にここに住むことになりました」
「自然に?」ルカは意味が分からなかった。
自然に日本に、しかも森の奥に住むことになるだろうか……。
「はい。それより貴方たちの名前を教えてください」
「僕の名前はルカ・ロジャーです」
「私の名前はエナ・ラッセルです。これからよろしくお願いします。……ほらルカも」
「よ、よろしくお願いします」
二人はそう言ってメリンダに頭を下げた。
「分かりました。ルカとエナですね。アメリカではあまり“さん”を付けません。貴方たちもメリンダと呼び捨てで呼んでください」
少しためらった二人だったが
「「分かりました」」
そう言った。




