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第0話 プロローグ

さすがに第一話でメインヒロインが出てこないのはどういうことか、ということで無理やり作ったプロローグです。許してください。読みたくないのであれば飛ばしてもらって大丈夫です

 4月のある日、僕の機能していないといっても過言ではないインターホンが鳴った。もう死んでいたと考えられていたそれは元気よくなっていた。僕にはもう家族というものが事実上存在しなく、僕の家にいるのは僕、たった一人だけだった。でもそれはその日……変わったんだ。


「えっと……よろしく、おねがいします」


 僕の世界が……その時だけは鮮やかになったんだ。


「え、えーっと……こちらこそよろしく」


 僕は彼女に寄り添う。彼女こそが僕の妹である『如月 氷璃』だった。

 しかし、時間がたてばそれは過去の産物、今はどうだ? 電気信号しか彼女の会話はない。来るのは食事、マンガ、お菓子、風呂、僕は家政婦じゃないんだぞ。

 けど……僕はそれが何よりもうれしかった。今まで何も頼られてこず、高校にも通わず大学に通ってしまった僕には、当然ながら友達なんていない。彼女がいるだけ、僕は生きていられるんだ。


 ジュージューと僕が料理を作る音が一階へと響き、二階にいる彼女にもおいしそうな音が聞こえているだろうか。僕は彼女に料理を作っていた。この家の家事はすべて僕が担当している。あんな自宅警備員みたいな彼女でも僕は彼女のためなら何でもやってしまう自信がある。……いや、そもそも経験自体ないからか。でも、たまには少しだけいたずらをするってのもいいかもな。


「んー、少しだけデスソースでも一服盛ったるか」


 僕は階段を上がっていく。いつも見慣れた階段でさえ緊張する。もしかしたら彼女がその扉を開けてくれるかもしれない。そう考えたらたった1バイトの希望でさえも僕はそこにしがみつくのだ。


 トントントン、と僕は彼女の部屋の扉をノックする。


「おーい、ご飯できたぞー……」


 しかし彼女はなにも反応しない。


「……ここに置いておくからな」


 少しでもいいから……彼女の素顔とやらを、もう一度拝んでみたい。

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