第2話 ヘクソガズラ 人嫌い
テスト勉強で投稿するの忘れてました!
是非見てください!
「お前、うざいんだよ。」
そう言われた瞬間、急に頭がくらくらしてきた。
息も苦しくなり、意識が遠くなっていく。
その後なにがあったかは覚えてない。
だかかすかに、まりちゃんの焦る声が聞こえた。
目が、覚めると保健室にいた。
「霞?起きた?大丈夫?」
皐月の心配そうな顔がこちらを覗いてくる。
先生によると、入学式が終わると真っ先に私のところに来てくれてたらしい。
優しいなあ。いい友を持っぞ!私!
「うん、もう大丈夫。ありがとう。」
「そう。よかったあ〜。びっくりしたよ〜。」
「ごめんね〜心配かけちゃって。」
皐月は私にいつも良くしてくれている。ありがたいや。
「ううん。いいのいいの。それよりさ、あいつ。飛山だっけ?先生にめちゃ怒られてたよ笑」
「ああ、飛山くんね。そっか。悪いことしちゃったね。」
「霞はなんも悪いことしてない!全てあいつがわるいんだよ?」
「ううん。私も悪いよ。あの一言だけで倒れて、だっさいよね笑てか、私うざいのは本当だし笑」
全て私が悪い。私はいらない存在なんだ。
「……もしかして、あの時のこと……」
「霞!!!」
母がこちらへ真っ青な顔でこちらに走ってくる。
「大丈夫なの!?」
「大丈夫だよ。迷惑かけてごめん。それより、お店は?大丈夫なの?」
「大丈夫よ。アルバイトの子に頼んでおいた。」
私の母は、花屋の店長だ。小学一年生の時に父を亡くし、女手1つで私を育ててくれている。
「霞ママ、大変ですね。」
「あら、さっちゃんじゃない。ありがとうね。大変だけど、楽しいわよ?」
「ほら、お母さん。早くお店戻りなよ。もう私も帰るし、夕飯準備しとくからさ。」
家事は私がいつもしている。だから部活も入らない予定だ。
「あら、大丈夫なの?ならよろしくね。バイバイ。さっちゃんも、頑張ってね。」
「さようなら〜、、、帰ろっか、霞。」
「うん。」
外に出ると、夕日が沈むところだった。
次の日。今日は初めての授業。
教室を覗くと、みんなもう席につき、そわそわしている人もいれば、同小の人と喋っている人もいる。または、積極的に話しかけている人もいた。
私が教室に入ると、急に静かになり、こちらを見た。
みんなの視線が突き刺さる。
怖い。足が震える。逃げたい。あの時の事を思い出す。
みんなの冷たい視線。ぼそぼそと友達に何かを言う声。
全部嫌い。みんなみーんな、嫌いなんだから。
「邪魔。どけよ。キモイなあ。」
後ろをむくと、隣の席の飛山くんがいた。
邪魔、か。そうだよね。邪魔だよね。
そう思うと、涙がポロポロと落ちてきた。
何でこんなことで泣いちゃうの?
恥ずかしくて、教室から逃げ出してしまった。
「おい!どこ行くんだよ!待てよ!」
うるさいなあ。いつも酷いこと言うくせに。
飛山の言葉を無視して全力で走る。
すれ違う人の視線が私に突き刺さる。
こっち見ないでよ。もう!
誰もいない屋上に駆けていく。
扉を開けると、果てしなく広がる綺麗な大空があった。
なんて綺麗なんだろう。
この大空で飛びたい。
私の背中には、翼がある。
さあ。飛ぼう。飛べば楽しい世界が待っているのだ。
ジャンプをする。
天使が私のところに来てくれて、手を繋ぐ。
今までありがとう。皐月、お母さん。
そう思いながら、私は飛んだ__。
ヘクソガズラの花言葉は「人嫌い」です。
この大空に翼を広げ 飛んでゆきたいよ……
翼をください。の歌詞です。
次回もぜひ見てください。