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#07

アラームの音で起床。顔を洗い身支度をする。


朝食にいつものスープ食べる。さあお出かけだ。


正門までくると、


「おはようございます。マリス様」とカル爺。


「カル爺、おはよう」


「ではこれを」とナイフと小さな巾着を渡してくる。


ナイフと巾着を受け取り巾着の中身を確認する。中身は岩塩の塊だ。これでスープがもっと美味しくなる。


「カル爺ありがとう」と正門を出る。


「マリス様もお気をつけて」



さぁ今日は採取・スライム退治と後は鳥でも狙ってみるか?


裏山に入り鳥を検索する。何箇所かに赤い点が見える。一番近くの赤い点に近づき鳥がいるか確かめる。


いたいた。ラックバードだ。一応魔物に分類されるらしいがあまり人は襲わない。距離は15mくらいかな検知範囲ギリギリだ。


右手に鉛の弾丸を持ちイメージ。ヨシっと魔力を練り準備。


弾丸を魔力で包み筒状にする今回は筒の長さは60センチくらい。ライフリングを刻み鳥をよく狙う。


そして火魔法を発火!パンっと乾いた音と共に弾丸が鳥へと向かい命中。何とか一撃で仕留めることができた。


すぐに落ちた場所に行き回収。その場でナイフで首を切り血抜きをする。鳥の足を持って切った首を下にする。かなりの量の血が出たが念の為に魔法を使う。魔力を練り鳥を魔力で包む、イメージして水魔法で鳥の血管内から血を吐き出させる。ドボっと音を立てて血が出てくるこれで良いかな。一応、ステータスを確認する。魔力を2程度消費している。血を抜いた鳥は羽を毟って内臓をナイフで取り出し収納。取り出した内臓は生活魔法の堀穴で地面に穴を掘り埋めて処理する。小指の先程の魔石も採れたがこれは収納しておく。


その後は採取にスライム退治にマップ埋めを行い昼食。午後も同じく夕方になり離れへ帰宅する。


早速鳥を収納から取り出してナイフで捌く。適当な大きさに切り分けてフォークで満遍なく刺す。そこに塩、胡椒と乾燥させて細かくしたバジルを揉み込む。30分程寝かして竃に火をつけてフライパンでじっくり焼く。良い香りがしてきた。


焼けた鶏肉を半分ほど皿に切り分けて残りは収納。明日食べる。


早速実食。う、美味いぞ!美味い!涙が出るよ。少し焦げて香ばしく塩と胡椒が味を引き締めてバジルが香りと風味を増加させる。美味い。皮もパリパリに焼けていて美味しい。満足。


そんな生活を3日程すると毎日ラックバードを仕留めていたせいかレベルが上がる。


[ステータス]

名前:マリス・アーナンテ(5歳)LV4→5


HP:20→24

MP:16→25


STR:15→19

VIT:9→11

AGI:14→17

DEX:12→14

INT:19→23

LUK:40


スキル:生活魔法(着火、飲水、照明、堀穴、送風)

固有スキル:『オートマッピング』LV5(マッピング半径16m 機能・内包スキル:時計表示、 日付表示、東西南北表示、自身位置表示、自身向き表示、タイマー、アラーム、検索バー表示、鑑定スキル、探索スキル、収納スキル400ℓ、採取スキル、索敵スキル、魔力感知スキル、魔力操作スキル、並列思考スキル、光闇風土属性魔法適性、水魔法、火魔法、盾術、体術、料理new)



称号:異世界転生者



魔力枯渇による増加分も含めてMPが25になる。これで少し余裕ができた。何故か料理スキルも生えた。


朝食を食べて正門に向かうと兵の1人がこちらに近づく。


「マリス様おはようございます。男爵様からのご伝言で夕方帰りに館に寄るようにとの事でございます」


「分かった。ありがとう」と言って正門を出る。


今更なんだ?まぁ帰りになればわかるか。今日は裏山ではなく沼地の方へ行ってみる。通常はポイズントードとか言うデカイ毒持ちのカエルがいるらしいが最近騎士団が駆除したらしく数日は安全だとカル爺が教えてくれた。


沼地に着くと検索バーに“米“と入力。早速検索すると辺り一面赤くなる。


ウヒョ〜!当たりだ当たり米粒のみを採取で収納していく。場所を変えながら次々に米を採取。ついでにスライムを退治。


昼食を食べてからも沼地沿いに沿って米を採取しまくる。200kg程度の米が採取できた頃には帰る時間だ。ほくほくだな。帰ってからが楽しみだ。


正門まで帰ると朝館に寄るように言われた事を思い出す。メンドクサイと思いながらも無視するともっとメンドクサクなるのでしょうがなく館へと入って行く。


館に入ると男爵様に呼ばれた趣旨を警護の兵に伝える。兵には伝わっていたらしくそのまま男爵の執務室へと案内される。兵士が扉をノックしてマリスが来た事を伝えると入室が許可された。


入室して中を見渡すと侍女長と侍女、豪華な執務机で書類に何か書いている男爵、その右後方に騎士、そして案内してきた兵士がそのまま扉横に待機している。机で執務をこなしている男爵様の前に行くと、


「もう少しで終わる。そこに掛けて待っておれ」とソファーを指さす。


ソファーに座ると侍女長が侍女に指図してお茶を淹れさせてソファーの前の机にお茶を置く。


お茶には手を付けずに待っていると、


「待たせたな」と男爵が向かいのソファーへとドッカリ座る。そこにすかさずお茶が用意されて無造作に男爵はお茶を啜る。


「マリス」


「ハイ、父上」


「最近勝手に離れで暮らしているそうではないか?どうしてだ?」


「何をおっしゃるかと言えばそんな事ですか?マリア様に言われて離れに行ったのですよ」


侍女長を見ながら、

「本当か?」と侍女長に聞く。


「本当でございます」と侍女長。


「ふむ、それは分かった。では何故毎日館敷地内から出て行く?」


「勿論、食事が与えられて無いので自力で採取して腹を満たしているからです」


「何!本当か!侍女長!誠か?」と侍女長を睨む。


少したじろぎながらも、

「ハイ、マリア様の指図でございます」と侍女長。


「・・・・」それを聞くと何か考えているのか押し黙る。


「ところで父上。何故侍女長がまだここにいるのですか?」


「うん?何がだ?」と訝しげな顔で聞いてくる。


「何故って母様に毒の入った食事を運んでいたのは侍女長ですよ」


「!、何!」と侍女長をみると意表を突かれたのか慌てている。


「そ、それはマ、マリア様に言われて・・」としどろもどろだが白状した。兵士を見て、


「侍女長を牢屋に入れておけ!」と言いつけると兵士は侍女長を捕まえ連れて行く。


「何故分かったマリス」


「単純です。つい最近、まずは離れへと隔離され毒の入った黒パンを食べさせられそうになりました。そしてまだ母さんが死んでから1年経っていません。誰が母さんが死ぬ直前まで食事を持ってきていたかぐらいは覚えています」


「そうか・・・」と目を瞑る。しばらくすると目を開け、


「悪かったなとは言わんが許せ!マリアは実家の騎士家に返す。お前は館に戻って来い」


「いえ、しばらくはこのまま離れにいたいと思います。出来れば塩と小麦粉を少々いただければ幸いです」


「う〜む、そうかそうだな事が落ち着くまではその方が良いかもしれん。塩と小麦粉は用意させる。すまんが今しばらく我慢してくれ。以上だ」と机へと戻って行く。


離れへと戻り夕食を食べる。食後はハーブ茶を飲みマッタリ。


少し先程の男爵とのやりとりを思い出す。男爵はあれでも母さんの事を大事に思っていたのかも知れないな。まぁ今となってはどうしようも無いけど。


昼に採取した米を取り出す。形状を確認するとジャポニカ米っぽい。これは期待できる。


3合程度の量を机の上に取り出す。そこに手を翳し米に魔力を浸透させて行く。魔力が米全体に浸透したところでイメージして風の球体の中に米を閉じ込めて風の乱流で米が擦れて籾殻と米糠が取れるようにする。5分程続けて机の上に降ろす。


米を確認すると少し白くなったみたいだ。米のみを収納するとそこに米粉と糠が残る。何かに使うかもと米粉と糠を別々に収納する。


鍋が空いていないので米を炊くのは後日かな。


今日も魔力枯渇しておやすみなさい。


お読みいただきありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
[一言] 王侯貴族や商人、権力者なら醜聞とこわかるけど、身内だろうが恩があろうが為政者としては発覚した後厳しい采配振るえなきゃ失格だわな。
2021/09/06 08:49 退会済み
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