表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/158

#04

正門から出て今日は山方面に向かう。裏山は騎士団が訓練の為に魔物狩りを定期的に行っているらしく危険な魔物の気配はない。いるのはスライム。猪や鹿さえいない。もちろん定番なホーンラビットも存在するがことごとく狩られている。皆、肉食いたいんだろうなやっぱり。


鳥はいるが勿論飛んでいるのでどうしようもない。何か考えよう。


木の生えていない山肌が見える場所に辿りつく。魔力循環しながら移動したので少し時間が掛かった。勿論採取も欠かさない。


今日ここに来たのは何か鉱物が無いか調べるためだ。


検索バーに“銅、鉄、銀、金、鉛、珪石、石灰岩、石炭、宝石、硝石、硫黄“とか検索してみる。


すると銅、鉄、銀、金、鉛、珪石、石灰岩が反応。場所を変えながら採取できるだけ採取する。どうやら埋まっていたりするものはダメだけど転がっている物ならいけるらしい。そんなには取れなかったが実験するくらいは採れた。


遅めの昼食を食べて帰ろう。


食後にハーブ茶をまったり飲み魔力循環しながら帰る。どうやら魔力循環すると身体能力が上がるようだ。これは無意識にできるようにしよう。


領主館の正門を潜ると、


「あら、マリスじゃないの。どこに行っていたのかしら?」と正妻が話しかけてくる。


「ここにいるとあなたに殺されそうになるので外に出ていました」と言うと正門にいた兵士がギョッとして振り向く。


「!、マリス!あなたは何て失礼なの!やはりクズね!」


「何を言っているんだおばさん。昨日の夕食の黒パンに毒を仕込んだんだろ?それで殺せなかったから今度は直接来たのか?」


「!!、何をお前は言っているの!本当に失礼よ。そこにいる貴方達この子を捕まえなさい!」と言うと兵士が顔を見合わせてこちらに来ようとしたが、


「母さんは毒で殺せても俺は殺せないから兵士にやらせるんだな?」と言うと兵士2人は目を剥き正妻をみる。オロオロと動揺した正妻は、


「早く、その子を捕まえなさい!」と言うが兵士は動かない。


「マリア様、マリス様の言っていることは本当のことで?」

「そんな事はどうでも良いのよ。早く捕まえなさい!」というが2人は正門に戻ってしまう。どうする事もできない正妻は何かふじこふじこ喚きながら館に帰って行く。


やれやれだ。それに母さんは殺されたんだな。前世の記憶があってもあの優しかった母さんを殺したのは許せないな。いつか復讐してやる。とりあえずまだ 5歳だ生き残る事が肝心だ。


離れに帰り大量に具沢山なスープを作る。鍋がもっと欲しいな大中2つの鍋で皿にスープ20杯くらいか。鍋小にはお湯を入れている。


折り畳みの机や椅子も欲しいな。先立つものが無いから無理か。


夕食を食べたら実験だ。大規模な魔法は魔力が足りなくて発生させる事ができないけどちょっとした現象なら起こせる。ここに活路を見つけたい。


まずは準備。今日採取した中から鉛を取り出す。次に枝を削って先を整えて尖らす。そして均した地面に枝で穴を10個開ける。離れに入り竃に火をつける。


汚い小さな湯飲みを棚から出して鉛を入れる。そしてそのまま火の中に入れる。火を絶やさずに温度を上げると鉛が溶けてくる。収納から適当な枝を2本取り出して火の中の湯飲みを2本で挟み外の先程開けた小さな穴に鉛を注いで行く。ちょうど良く10個の穴に入った。


これでしばらく冷めるまで離れで待つ。


魔力循環を試しながら1時間程で冷めた鉛を取り出す。直径は6ミリで長さは2センチの先が尖った形状をしている。どう見ても弾丸だ。上手くいった。


暗いが直径が50センチくらいの木の前20m程離れて立つ。すぐに実行できるように目を瞑り何度も繰り返しイメージする。イメージが定着したと思ったところで右手に鉛の弾丸を一つ持ち魔法を発動させていく。


まずは鉛の弾丸を魔力で筒状にして包み込む。自分側の筒は閉じている。筒の長さは20センチ。筒の強度は鋼をイメージ。


イメージで内部にライフリングを5条刻む。これで魔力具現化による銃身の完成。


そして最後に鉛弾丸後ろで小さな爆発を魔法で再現する。


パンっと乾いた音と共に弾丸がライフリングに従い回転しながら飛び、木にメリ込む。木の中程までメリ込んだ。勿体ないけど取り出せない。


ステータスを確認すると消費魔力は4。現状では2発打てるが魔力は8なので打ち終わったら気絶だな。今日夜、魔力枯渇で1増えれば9になるからギリギリ2発明日には打てるかな。ほんとギリギリだ何もないと良いのだが。


今日は残り魔力が2なので魔力を多く放出してみる。ベットに入り手のひらの上に魔力球を徐々に大きくしていく暗転。



アラームと共に覚醒。上半身を起こしてノビをする。


着替えて顔を洗い朝食。スープが美味い。


ステータスを確認。


[ステータス]

名前:マリス・アーナンテ(5歳)LV3


HP:17

MP:8→9


STR:11

VIT:7

AGI:11

DEX:10

INT:14

LUK:40


スキル:生活魔法(着火、飲水、照明、堀穴、送風)

固有スキル:『オートマッピング』LV4(マッピング半径16m 機能・内包スキル:時計表示、 日付表示、東西南北表示、自身位置表示、自身向き表示、タイマー、アラーム、検索バー表示、鑑定スキル、探索スキル、収納スキル400ℓ、採取スキル、索敵スキル、魔力感知スキル、魔力操作スキル、並列思考スキル、光闇風土属性魔法適性、水魔法new、火魔法new)



称号:異世界転生者



魔力がちゃんと9に増えている・・・。それと水、火が魔法スキルとして表記された。


離れを出て昨日行った場所に採取しながら行く。もう少し鉛が欲しい。少し急ぎながら辿りつき鉛に絞って採取していく。採取できたのは昨日作った鉛玉で10発分程度。少ない。道具もないし採掘できない。


昼食を食べたらスライムを倒して行く。少しでもMPを増やすには今の所夜の魔力枯渇とレベルアップだけだ。積極的にスライムを探し出しては倒す倒す。


15時頃だ帰らなければ。残念ながらレベルアップはなし。


なんとか16時には正門に着く。正門に入ると、


「いい身分だな」と次男のノラス。確か3歳上の8歳。


「何か用かボンクラ次男」


「!!、なんだと!妾の子の分際で生意気だぞ」


「バカなお前よりはマシだ」


「くっ!演習場まで来い。相手をしてやる」


「めんどくさいね。明日朝で良いか?」


「逃げるのか?」


「 5歳の子供に何言ってんだ?ああ。お前も8歳のガキか」


「もう許さん!」と駆け寄ってくるがサッと横に避けながら足を掛ける。


どさっと盛大に転ぶ。ああ痛そう。顔面から逝ってやがる。起き上がりながら、


「卑怯だぞ!」とか言ってくるが無視。


「じゃあな」と離れに向かう。


「待て!待て!」とか言っているが無視。


離れに入り一息。なんかメンドクサイね。身体を水で拭いて綺麗にする。あー風呂に入りてぇ。


夕食の用意をして魔力枯渇して就寝。



翌朝、アラームで起床。顔を洗い着替える。


朝食を食べたら、さぁお出かけ。正門に向かうとそこには、


「待っていたぞ!約束通り今から演習場で鍛えてやる!」


「別にお前に鍛えてもらう必要はないのだが」するとノラスの後ろに控えていた騎士が、


「ではマリス様、私達騎士がお相手しましょう。それなら不服はないかと」


「不服は大有りだがしょうがないね。行くよ。正妻の犬の騎士さん。ワンワン」


お読みいただきありがとうございます。


少しでもおもしろいと思っていただけましたら、ブクマ、評価をお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 展開は早いのは良いが、流石に鉛は道端には無いのでは? 鉛が地表にそんなに在る様では、酷い土壌汚染ですね!
[気になる点] マリス君色んな人を煽るのはいいけど、魔力枯渇でバタンキューしたらチートスキルも使えずに夜中に暗殺されるんじゃ・・・
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ