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#35

アラームの音で起床。今日は離れへと戻る。もう少し居たいがハルの事もあるから帰らなければ。


短剣を持って外に出て素振りを行う。周りの雪は粗方溶けたようだ。帰りは問題ないな。


20分ほどで切り上げて小屋に戻り、顔を洗って朝食を簡単に摂る。


小屋の戸締りをしたらストーブの中の火を消して外に出る。門から出たら南京錠をかけてモラニデへと戻る。


身体強化を強めながら山の中を走っていく。1時間もすると山を越えて眼下に領主館とモラニデ町が見えてくる。


更に加速して30分後には領主館正門前に到着。門を守る兵士に挨拶をして中に入ると館へと向かう。


館の中に入りハルのことを確認すると順調だという事らしい。今月終わり頃にはこちらに来られるという事だ。


辺境伯様はもちろんまだ王都だ。中旬まで王都だという。


演習場にある騎士と兵士の待機所に顔を出すとマルスが1人いた。話を聞くと今日は1人で当番で待機しているとか、もう1人騎士がいるらしいが町に見回りにいって留守だとかご苦労様です。


離れに戻る。離れに入るとストーブに火をつける。一応離れ内に変化が無いか確認するが特に問題はないようだ。


さて特に用事はない。読書をしよう。



そんな生活を半月ほど繰り返すと王都から辺境伯様が帰って来た。その翌日、マップに反応。こちらに近づく青表示が2つに黄色表示が1つ。詳しく見ると青表示は1つは侍女長のラナ、もう一つはハル、もう一つはわからない。


しばらくするとコンコンとノックの音がして侍女長とハル、その背後に7〜8歳の男の子がいる。


「マリス様、今日からハルをこちらでお世話させます。あと後ろの子ですが名前はサバスで7歳、この度侍従見習いとして孤児院から引き取りました。このハルとも仲が良いという事でマリス様付きの侍従として雇い入れました。まだ指導は済んでいませんので来月か遅くとも再来月までにはこちらでお世話をすることになります」


「ああ分かった。サバスと言ったか?これから頼む」


「は、はい!」畏まり返事をする。


「ではハル。しっかりマリス様のお世話をするのですよ。あとで荷物は他の者に届けさせます」とサバスを連れて出ていく。


「よう、久しぶりだなハル」


「は、はい。マリス様、今日からよろしくお願いします」と頭を下げる。


今日から離れでハルも暮らすということで部屋に案内する。一番奥の部屋のベッドが2つある部屋にすることに決めた。


あとは簡単に離れの中を案内して説明していく。


少しすると館からハルの着替えなどの荷物が運び込まれ部屋にしまった。


「さてハル、これからハルに覚えてもらいたいことがある」


「なんでしょうか?マリス様」


マリスはハルの背後に周り心臓の裏の背中に手を当てる。そこから魔力をハルに流す。


「ハル、何か感じ無いか?」


「何か温かい物が胸に流れ込んできているのがわかります」と目を瞑りながら返事をする。


マリスは魔力を流すのをやめると、


「ハルの心の臓辺りに何かあるのがわかるか?」


「・・・・あっ、ハイわかります!」


「そうかじゃあそれを身体全体に動かそうとしてくれ。心の臓から下へ移動させて左足を巡り、右足へと回って上がり右腕へ行き、そこから首を通って頭へ。また下に下がり左腕を通って心の臓に戻ると言うのを試してくれ」


「は、ハイ。やってみます」


「ゆっくりでいい」


ハルは立ったまま目を瞑り魔力を感じゆっくりだが確実に身体の中を巡らしていく。


しばらくすると突然滑らかに魔力が巡り始める。


「ハル、ステータスを確認してみてくれ」


「ハイ、!。マリス様、魔力操作というスキルと魔力感知と言うスキルが増えています!」


「良かった。なるべくいつも魔力を身体の中で循環してくれ、そうすると身体強化というスキルも増える」


「ハイ!わかりました!がんばります!」と魔力循環を続ける。


「あとこのことは誰にも言わないでほしい」


「ハイ、畏まりました。絶対に誰にも言いません」


明日午前中はハルのレベルアップのためにスライム退治かな。武器は適当な棍棒で良いな。


そのあとはハルの持つスキル浄化を試させて部屋が驚くほど綺麗になったりと確認していった。


「ハル、次は城の守護結界を使ってみてくれ」


「ハイ・・・・マリス様、結界を張るのはこの離れで良いでしょうか?」


「ああ頼む」


「ハイ、ええとここに出入りできるのは私とマリス様で良いですね・・・ハイ、出来ました。この離れを中心に半径5mには誰も入れないみたいです。今の所は入れるのはマリス様と私だけです」


「分かったありがとう。どの程度の強度があるかわからないが徐々に確かめていこう。入れる人間はハルの判断に任せる」


「ハイ、マリス様」


その後は昼食を食べて、その美味しさにハルがびっくりしたり、今まで見たことも聞いたこともないような調理方法を聞いてハルは少しづつだが覚えていった。


夕食後は寝る前に使い方を教えて風呂に入らせたりと何かとハルは感心していた。風魔法と火魔法で濡れたハルの髪の毛を乾かして、いずれはハルも自分でできるようになると教えたりとして今日はここまで。


ハルも部屋に行ったのでもう寝ます。魔力枯渇しておやすみなさい。

お読みいただきありがとうございます。


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