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#18

アラームが鳴る前に起きる。おはようございます。


顔を洗い身支度をする。


朝食を済ませたら行きたくないけどお出かけです。


離れを出て正門へと向かう。そこにはすでにマールス、ノラスと男爵様と護衛の騎士がいる。


「おはようございます。父上」


「ああよく来た。さぁ演習場に向かうぞ」と何かワクワクな男爵様。マールスは笑みを浮かべてノラスは睨んでいる。


演習場に着くと騎士と兵士に見慣れぬ子供が2人いる。


カル爺はこちらに気づくと、


「男爵様まで見学ですか?」とニヤニヤしている。


「そうだ。その2人は?」と子供2人を見つけて聞く。


「孫ですよ。こっちが息子の長男のアルス、そっちが次男のロスト。ロストはマールス様の従者として一緒に王都へと帯同しています」


「そうか孫か。これからも頼むぞ」


「「はい!」」と2人は元気よく答える。


マールスはさっさと演習用の武器を選びに行っている。どうやら大剣を選んだようだ。こちらも武器を選ぶ、ここはやはり2mちょいの槍を選ぶ。これでも5歳の子供の身長からすればかなり長い。


演習場中央へと進みマールスと対峙する。


騎士の審判が両方を交互に見て準備ができていることを確認する。


「始め!」との声と共に模擬戦開始だ。


「アルス、ロストよく見ておくのだ」


「爺様、マールス様をですか?」とアルス。


「いや、マリス様だ」


「なんでですか爺様。マールス様は王都の学院でも上位の剣術使いですよ」とロスト。


「それでもだ」


「ほう、カルの評価が高いな。それほどか?」


「それほどですね」とカル爺はニヤニヤ。




マールスは様子を見る気はないらしく上段から大剣を振り下ろしてくる。それを槍の中央を両手で持ち大剣の腹を叩いて剣筋を逸らす。やはり大剣の質量は大きい、まともに喰らえば只では済まないだろう。しかし・・槍先で剣の腹を叩きその返しで石突側でマールスの左側面を叩く。


“当たらなければどうという事はない“と偉い人は言っていた。


「ぐっ」と呻き声をあげるマールスは一旦距離を空ける。


マールスの体から魔力反応。身体強化を使ったらしい。確か剣術のレベルが上がると初めに覚えるのが身体強化だとか。まぁ、鍛錬して魔力を増やしていない、まして覚えたばかりの10歳の魔力で使う身体強化など高が知れている。


先程の攻防からか少しコンパクトに上段から身体強化の力も乗り先程より鋭い斬撃がくる。が、槍に魔力を纏わせ増えた魔力を存分に身体を循環させたマリスの槍は簡単にマールスの剣筋を逸らしていく。


上段からの切り下げ後に間髪入れずに切り上げがくれば忙しいが今の大剣に振られているマールスにはその力は無い、従って切り下げ後には隙ができて反撃を喰らう。


石突側で剣筋を逸らした返しにマールスの右側面を叩く。


「ぐっ」と呻きを漏らしながらまたマールスは距離をとる。



「マールスめ侮ったな。相手は5歳で文字化けスキル持ち、侮る要素はあるがノラスが2度も負けているのを聞いていただろうに、相手の実力も知らずに慣れない大剣を使う。バカめ剣に振られておるわ。鍛錬も怠っていたな。あれでは勝てる道理が無い。それにマリスめどこで鍛錬したのか」


「マリス様は毎日裏山の奥まで行っているらしいのです。最近、村の雑貨屋にラッシュボアの魔石を持ち込んだとか確証はありませんがラッシュボアを単独で倒したとなると今のマールス様では荷が重いかと」

「何!ラッシュボアを単独で5歳児が討伐か?ハハハ!それは愉快だ。ん?マールスめ焦ったか」


「アルス、ロスト見逃すなよ」



マールスは横に大きく構える。なるほどな大剣の長さを生かした横薙ぎか確かにそれだと剣筋を逸らす事も避ける事も難しい。でもな、


マールスは今までより鋭く大きな踏み込みでマリスへと接近。強力な横薙ぎをする。マリスは向かって来る大剣側に槍を立てる。大剣が槍に当たった瞬間に反動を利用して大剣の上を側転。クルっと回転して着地するとその着地の反動を利用して身体を大きく回転させて遠心力を効かして槍を横薙ぎ。遠心力の乗った槍がまだ大剣を振り終わっていないマールスの右腹側面を撃ち抜く。


「ぐあぁっ」と身体をくの字に曲げて吹っ飛び転がる。


動かないマールスを審判役の騎士が確認して、


「勝者マリス様!」と告げる。



「マリスめやりおるわ。おいっマールスを館の部屋へと運べ。マールスが目を覚ましたら明日から訓練だと言っておけ」


「はっ!」と兵士が2人マールスを担いでいく。



槍を片付けて戻ろうとすると、


「マリス様流石ですな」とカル爺はニコニコと背中をバシバシ叩く。い、痛いよカル爺。


「ふんっ。まだまだだが良く鍛錬しているのは分かった。そのまま励め」と男爵様。


「はい」と答えて裏山へと向かう。


昨日作った炭を確認。炭どうしで叩くとキンキンと音がする。これは良い炭ができた。


少し裏山を登り開けた場所で休憩する。


大きな岩に腰掛けてカップを用意してハーブ茶を入れる。一口飲んで溜め息を吐く。


まだまだ身体が弱いな。1対1ならなんとか凌げるが多数や連戦はできない。焦ってもしょうがないがもう少し身体を鍛える必要があるな。木剣や槍を毎日素振りするか。帰りに貸してもらおう。

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[良い点] なんでオートマッピングで色々なスキルを覚えれるのかは理解出来ないけど 面白い設定だと思います [気になる点] 文章が稚拙過ぎて読むのに苦労します 大剣が槍に当たった瞬間に大剣の上を大剣…
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