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Recollection-60 「六合紡文書」



この古文書はいつ、誰が記したのかは不明である。


ワイトキング一族に古くから伝わり、幼少期より帝王学として学ぶが、その内容の口外は厳しく禁じられている。


この文書の存在を知る者は、ワイトキング一族の中でも少数、僅か6名程である。


記されている文字も、どの国のものとも一致しない。唯一ワイトキング一族にのみ、その象形文字にも似た言語が伝承されている。


過去に起きた事を祖先が記し遺した『六合紡文書・外典』もいくつか存在し、その中にエトナの民が現れたという事実は一度だけ記されていた。


歴などがない時代で厳密な事は不明だが、凡そ18,000年前に出現した形跡があるのだ。


悠久の刻を経て、再び現れた彼等。


伝承が真実であると同時に、ワイトキング一族が遂行しなければいけない儀式があるという事実。それが今、現実となり起ころうとしている。



以下に、現代の文字に変換した六合紡文書の一部を抜粋して記しておく。意訳に多少の差があるが、誤差の範囲内である。






天ノ示


「天道より生まれし在るものは空より降り、地を這い、草木を作り、水を流し、大地を息吹させ、形を作られた。


三百六十五を以って齢を数えよ。


月は天道と同じく形作るが先に還らん。それが在った事、忘却の彼方へおく事なかれ。


全てに於いて一つと成し、


一つに於いて全てと成す。


汝、月の光を忘れる事なかれ。


汝、火の熱を忘れる事なかれ。


汝、水の冷を忘れる事なかれ。


汝、木の息を忘れる事なかれ。


汝、金の重を忘れる事なかれ。


汝、土の恵を忘れる事なかれ。


汝、日の明を忘れる事なかれ。」






天ノ示


「鳳、即ち皇の名を継ぎし時、汝らの宿運は決されるであろう。


汝、喉に黒き聖印を持つ雛を六羽集わせよ。


汝、六の雛に守護の痕印を授け鳴く事を忘れさせよ。


汝、六の雛の面を掩蔽せよ。


汝、六の雛を聖域なる籠に封じよ。


汝、六の雛に空を見せる事なかれ。


汝、六の雛に海を見せる事なかれ。


汝、六の雛に地を見せる事なかれ。


さすれば天道より光輪を授からん。


それらを以って六の雛と皇の祓とならん。


宿されし天命により六の雛の声なき破翼にて天道の意思を三百六十五に一度語らせよ。」






天ノ示


「その理を以って、天道に鎮座せし主より種が撒かれん。


唯一の凰が降臨するであろう。


時を同じく翡翠なる雛が現れん。


雛達は永劫羽ばたけぬであろう。


雛達は封命の光輪を越える事叶わず。


それを以って祓とならん。


宿されし天命により翡翠の雛達の破翼を以って唯一の器を彼の地まで導かん。」






天ノ示


「汝、鳳となりて唯一の凰を隣に据え鳳凰とならん、その凰に新たなる生を宿さん。


唯一の凰と契りを交わし、唯一の器を授からん。


それが鳳、即ち皇の生まれ落ちし宿命とする。


汝、生まれ出る光闇の影と太陽を秘めし瞳を持つ唯一の器を大切に育む事忘るるなかれ。


青龍、朱雀、白虎、玄武を以って守護とされよ。


共に歩む事、忘るるなかれ。


共に学ぶ事、忘るるなかれ。


共に怒る事、忘るるなかれ。


共に笑う事、忘るるなかれ。


共に泣く事、忘るるなかれ。


共に思う事、忘るるなかれ。


全ては記憶となるが、(とこしえ)に汝の側にあらん。共に在った事、忘るるなかれ。」






天ノ示


「地上に翡翠なる、言わざる瞳が現れし時、同時に光闇の影と太陽を秘めし瞳を持つ唯一の器も現れるだろう。


汝、唯一の器を汚す事なかれ。


汝、唯一の器を泉下の客とする事なかれ。


唯一の器が十五の齢を迎えし時、深淵にて約束の時を待つ黒の扉の前に独り立ちて祓と成す。


天と地、


東西南北、


天道と月、


現世と常世、


六合を紡ぐべく、その(ことわり)と唯一の器を以って空に鎮座せし天照日孁へと繋ぐ意思と魂とならん。


その存在を以って、全ての生命の声を残さん。


さすればこの星命と生命が滅尽きる事あらん。


この理を忘るる事なかれ。」







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