第五話「初めての街」
ーキャラ紹介ー
名前:ぼぼてん
性別:男
役職:魔法使い
使用可能属性(現在分かってる範囲)
木、無、
妻のちゃびこと共に旅をしている。
戦闘ではちゃびこの回復やサポートがメイン
優しい性格で何事にも真剣に取り組む。
「それじゃ出発しましょうか!とりあえずこの森を抜けよう!」
「おー!」
3人は森の出口を目指して出発しました。
「そういえばぼぼさんについてるその角って何?飾り?」
「飾りじゃないよ!」
「あひるちゃん、種族のこと知らないの?」
「種族って言うのが何かは聞いてるけど、実際にどんなのがいるかは分からないかな」
「種族は大まかに人間、獣人、エルフ、竜人、そして魔族の5種類いて、ちゃびことあひるちゃんは人間で僕が獣人」
「獣人と人間の違いは角とか尻尾が生えてるか生えてないかの違いだけだけどね、魔力の差とかもあんまりないんだよね」
「エルフは長寿で200年は生きるらしいよ」
「200年!?」
あひるは生き物の寿命で聞いたことない数字にとても驚いた。
「そして、竜人は体の一部がドラゴンの様になっているの」
「体の一部がドラゴンって例えば鋭い爪があったりとか?」
「そうそう、あとは牙があったりとかかな」
「いろんな種族の人たちがいるんだね〜、一度は会ってみたいな〜」
「旅をしてたらそのうち会えるよ」
「最後に魔族ね、魔族は今言った4種族に比べて魔力量がずば抜けて多いの、まぁ あひるちゃん程の力を持った人は数えれる程度しかいないかな、魔族は危険だからあまり近づかない方が良いかも、魔族は角が一本生えてるからそれで見分けられるよ」
「わかった注意しとくね。
それにしても色んな種族がいるんだね〜」
そんなこんなしていると森の出口が見えてきた、森を出るとそこは一面大草原で遠くには大きくいびつな形の山々が連なっていて山々の隣には湖が見える、森の出口からは道ができていて遠くに街があるのが分かった。
「「おお〜!」」
「森の外ってこんななんだー!」
「この景色は圧巻だね」
「湖に山も見える!」
あひるは見たことない景色に目を光らせる。
「あそこに見える街が目的地のリゼアの街だね」
今いる所からリゼアの街まではかなり距離がある。
「やっぱりだいぶ距離があるね、もうすぐお昼だから昼食を取ろうか」
「そうしよう!」
「それじゃ準備をしようか」
ちゃびこはぼぼてんが背負っていたリュックから大きめの布を出し、芝生に敷く。
その上に3人は乗り、あひるは自分のカバンからリブに貰った弁当を出す。
「お弁当だ!」
「自分で作ったの?」
「ううん違うよ、これは師匠が作ってくれた最強の弁当なの!」
「さ、最強の弁当...」
二人はあひるの力を見たあとで、最強と言われ少しびびった。
あひるは最強の弁当のふたを開ける
開けると、中には色々な種類のサンドイッチが10個ほど入っていた。
二人は見た目は普通だったため安心した。
「サンドイッチか〜!弁当の定番だね」
「すごい美味しそう!」
「2人も食べていいよ」
「え、いいの?師匠さんが作ってくれたんでしょう?」
「いいのいいの、私こんなに食べれないから」
「それなら遠慮なく頂いちゃおうかな!」
3人はリブが作った最強の弁当を食べた。
「美味しかった〜!さっきまでの疲れが吹き飛んだ気がしたよ〜」
「確かに、このサンドイッチには不思議な効果がついていたのかもしれないね」
「師匠のことだから多分そうだろうね」
「ねぇ、その師匠ってどんな人なの?やっぱりすごいの?」
「めっちゃすごいよ!私一発も攻撃当てたことないし、私に魔法の全てを教えてくれた人なの、名前はリブちゃんって言うんだよ」
「リブさん...なんか聞いたことある気がするな、誰だったかな?」
「気のせいじゃない?」
「うーん...」
ぼぼてんは頭を抱えるがおもいだせないようだ。
そうこうしていると、昼食も食べ終わり、サンドイッチの効果のおかげか疲れもなくなり元気になった3人は荷物を持ち街に向かって
進んで行く、程よい風が吹いていて天気も晴れている、まるで世界が旅出を祝っているようだ。
「いい天気〜」
「今日はいい旅日和ね〜」
3人がリゼアの街に向かって歩いていると、分かれ道に遭遇した、看板が置いてあり東に向いている看板には「リゼア湖、ハジメ村」と書かれていた。
街の方へ向いている看板には「リゼアの街」と、書かれていました。
3人は迷わず街の方へ向かう。
すると、道の向こうで大きなカバンを背負った人がイノシシのモンスター3体に襲われているのを目撃した。
「人が襲われてる!助けなきゃ!」
3人はあわてて襲われている人を助けに走る。
「加速魔法かけて!突っ込む!」
「わかった!アクセラレーションマジック!」
ぼぼてんがちゃびこに加速魔法をつけた途端、ちゃびこは凄い勢いでモンスターの所へ行き、素早い手さばきで2体倒すことはできた。
「あと1匹!あひるちゃん!!」
その声と共にあひるが高く飛び杖をモンスターに構える。
「ファイアバレット!」
その瞬間杖から高速で火を放ち、モンスターを貫く、モンスターは耐えられるはずもなく倒れた。
あひるは襲われていた人の所へ駆け寄る。
「大丈夫ですか?どこか怪我はないですか?」
「はい、どこも怪我はないです、助かりました、あなたたちが来なかったら無傷では済まなかった」
助けた男は片目に眼帯をしていて、マントを着ていて、普通のカバンよりも大きなカバンを背負っている。
「いい遅れました、私旅商人をしていますルンバといいます」
「旅商人?」
「旅商人っていうのは、世界を巡りつつ旅で手に入れた物を商品として売っているんです」
「へ〜!そうなんですか!」
「あそこのリゼアの街へ向かっている途中、先程のモンスターに襲われましてね。」
「へ〜、大変でしたね。
あ!名前いい忘れてた、あひるっていいます!この2人はぼぼてんさんとちゃびこちゃんです!」
「あひるさんにぼぼてんさん、ちゃびこさんですね」
ぼぼてんが近寄り
「ルンバさんもリゼアの街へ行くんですよね、どうです?街まで一緒に行きませんか?」
「いいんですか!それは有難い限りですよ!」
街まで旅商人のルンバと同行することになった。
「ルンバさんは旅をいつから始めたんですか?」
「私ですか?そうですね〜十数年前くらいですかね〜、旅を始めたのは16の時でしたし。」
「へ〜、結構長くされているんですね、やっぱり故郷とか帰りたくなったりするんですか?」
「故郷のことはもうだいぶ忘れてしまいましたけど、また会いたい人はいますよ。でも時間が長く経ってしまった。あっちは覚えてるんでしょうかね…」
「覚えてますよ!その人と仲がいいなら絶対に!」
「だといいんですけど」
4人が話しながら歩いていると。
リゼアの街がすぐそこまで近づいていた。
「街までもうすぐだね」
「ルンバさんはこの街に来たことあるんですか?」
「最近はここら辺で行動してますから、何回かお邪魔になったことはありますよ。よかったら案内でもしましょうか?助けてもらったお礼になるかわかりませんが」
「ほんとですか!助かります!」
4人は街の入り口までやってきた。
街は壁で囲われている、
「初めて入る街の門...」
あひるは若干緊張しながらも、街の門をくぐる。
ぼぼてんがその様子を見て言う。
「ようこそリゼアの街へ」
門を通るとあひるは見たことない風景に驚く。
「これが...街!」
ちゃびこがその様子を見て笑う。
「流石に驚きすぎじゃない?」
「もしかしたら昔来ていたのかも知れないけど、すごい新鮮な感じ!」
「そこまで反応されるとこっちも嬉しくなっちゃうね」
「とりあえず、まずは宿に行きましょう、この大きな荷物も置きたいですし」
宿に行くまでに沢山の建物や店、人を見た。
どれも初めての光景であひるの心はハネまくった。
「ここが私のおすすめの宿です。」
と言われて向いたその建物は宿に見えず、
ちょっと地味で看板も小さく扉の横にあるだけだった。
「随分隅にある宿なんですね、別にバカにしてませんが」
「それは場所がなかったらしいんですよ、それでもいい宿だと約束できますよ」
ルンバが宿の扉を開ける。
ルンバが中に入るとそれに続いてほかの3人も入っていった。
少し不安があったが、中に入るとその不安も消し飛んだ。
中は綺麗で入って右側には机と椅子が並んでいる、階段から二階に上がれるようだ。
入ってすぐにあるカウンターに10歳くらいの女の子がいた、宿の人のようだった。
「ルンバさん!いらっしゃいませ!珍しくお連れのお方がいるのですね、」
「モンスターから助けてもらったお礼に街を案内することになったんだ」
「そうなんですか!あ、2部屋取る形でいいですか?」
「そうしてくれると助かるよ、そういえばお父さんは?」
「お父さんなら買い物に出かけています、もうすぐしたら戻ってくると思いますよ」
「ありがとう。そうだ、紹介がまだでした、この宿の店主の娘さんのアリアーナです」
「アリアーナ・フォードです!よろしくお願いします!」
「少しの間ここに泊まらせてもらうね」
あひるは軽く微笑む。
「はい!大歓迎です!部屋は階段を上がって右に2つ部屋があるのでそちらを使ってください」
「ありがとう」
4人は階段を上がる。
「ぼぼてんさんと私は奥の部屋に行きます、
出かける準備が出来たら一階に来てください。」
「わかりました」
あひるとちゃびこは手前の部屋に入った。
部屋の中はベットが2つと机が1つあった。
ベットは真っ白で綺麗によく洗濯されているようだった。
「ベット〜!」
ちゃびこはベットに飛び乗り枕に顔を埋める。
「ここしばらく野宿続きだったから助かる〜」
「ここまで綺麗にされてるのはすごいね」
「それは、お父さんが水魔法とか色々使って洗ったからですよ」
アリアーナが部屋に入ってきていた。
「アリアーナちゃん、お父さんは魔法が使えるの?」
「はい、まぁ水属性だけではありますけどね。そうだ、鍵を渡し忘れてたので届けにきました」
「わざわざありがとう!」
「いえいえ、当たり前のことをしただけですよ」
と言うと部屋を出て行った。
一方、男二人は
「おお、綺麗な布団だ、久しぶりだな〜」
ルンバは大きなリュックをベットの横に置く。
「にしてもそのリュック、結構でかいですよね、何入れてるんですか?」
「そうですね〜、野宿するための道具も入ってますし、商品として売るための物も全て入ってます、あとは地図でしょうか」
「それでそこまででかくなったんですね」
「先に一階に降りてていいですよ、私はさっきの戦闘でリュックがダメージを受けていないか調べたいので」
「じゃあ私は先に行ってますね」
ぼぼてんは一階に下り、一階にある机と椅子に腰をかけた。
しばらくしてあひるとちゃびこがやってきた。
「あれ?ぼぼさん一人?ルンバさんは?」
「なんかリュックの様子を見るんだって」
するとアリアーナがティーカップとティーポットを持ってやってきた。
「皆さん紅茶でもいかがですか?」
「いただこうかな、ありがとう」
アリアーナはティーカップを机に置き、ティーポットでお茶を上品に入れた。
あひる達は入れられた紅茶を飲む。
その味は、優しさを感じる味だった。
「美味しい、温もりを感じる味」
「すごい上品に入れていたけど、誰かに入れ方教えてもらったの?」
「はい、お母さんに教えてもらったんです、紅茶の作り方、入れ方の全て教えてもらいました」
「そういえばお母さんもいないようだけど、何処かに出かけていたりするの?」
「それは...」
「すみませんお待たせしました!思ったより手こずっちゃいまして」
その声とともに二階からルンバが降りてきた。
「大丈夫ですよ!アリアーナちゃんが紅茶を出してくれましたから」
「そうでしたか、帰ったら自分にも入れてもらっていいかな?」
「はい!」
アリアーナは大きくうなずく。
「それじゃあ、街の案内をしますね。」
「はい!お願いします!」
4人は宿を後にし、まず最初に案内されたのは、街の真ん中にある大きな広場だった。
「この広場では年に一度ある祭が開催されるんですよ、ちょうど明日祭があるみたいですよ」
「ほんと!?それは行かなくちゃ」
「ならみんなで行こうよ」
「賛成!」
3人はルンバに案内を沢山してもらった。
そしてその帰り道の事。
ぼぼてんがルンバに質問をした。
「あひるちゃんがアリアーナちゃんにお母さんの事を質問していたのですけど、その質問を聞いて、少し暗くなった気がしたんですけど、お母さん何かあったんですか」
ルンバは少し下を向き話す。
「それですか、じつはですね...」
次回「願い」
今回も読んでいただきありがとうございます!
前回からだいぶ期間が空いてしまいましたが、失踪じゃないので!安心してください!
次回は願いというタイトルですね、楽しみにしててください!