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正し屋本舗へおいでなさい 【改稿版】  作者: ちゅるぎ
第三章 男子校潜入!男装するのも仕事のうち
84/112

【一人夜間調査 1回目】

 今回は残酷表現ありです。

いや、残酷っていうかグロより?大したことはないですけど、戦闘表現あり。

もふもふ成分もあります。



 保健室から自室へ戻った私はまだ目を覚まさない禪のベッドサイドに買ったばかりのミネラルウォーターと食べやすそうなパンを置いて、部屋を出た。



(女子力カンストしてたら手作り弁当とか衛生的手法で握ったお結び置いて行ったりするんだろうけどね)


寝起きにパンって食べにくいと思うけど、お水もあるから頑張って!

そんなことを思いながら、手の中にあるものに視線を向ける。


右手には霊刀。

左手には呪符。

服装は……普段身に着けている学ラン。



「今夜は一人、だもんね」



気合を入れなきゃ、と思う反面、気楽でもあったりする。


 誰かを気にしながら進むより自分の勘を頼りに進む方が性に合ってるし。

…まぁ、怖いけどさ。暗いし。お化けっていうか穢れもいるし。



「幸い土曜だから生徒はいつもより少ないし、明日は日中も動けるから…二枚は見つけたいな」



腰につけたベルトに取り付けたドライバーホルスターを確認する。

そこには御神水を入れた試験管を三本、お神酒を入れたものを二本用意して収納してあるんだけど…



(これ、ぱっと見完全なる中二病的衣装と化してるよね)



いったいどこに何しに行くん?って聞かれたらかなり、うん、相当困る。

 学ランに見た日本刀を携えて腰には試験管入りのホルスター、ポケットからはお札がチラリ。



「絶対に見つからないようにしよう」



決意新たに私は部屋のドアに手をかけた。


 点呼を終えて消灯時間を30分ほど過ぎているからか、ガラス板越しに見える廊下に人気ひとけはない。

ホッとして非常口のドアに手をかけた所で廊下からかすかに蝶番のきしむ音が聞こえてきた。


 ハッとして振り向けば、ばつが悪そうな顔をした靖十郎と少し驚いた顔で私を見ている封魔の二人。

思わず目を細めた私に二人は顔を見合わせてこちらへ向かって歩いてくる。

 よく見ると二人は裸足だ。

一瞬、そのまま見なかったことにして調査に行くことも考えたけれど追って来られると困るので彼らがこちらへ黙り込む。



「―――…二人とも、消灯時間過ぎてるよね?」



そうっと一枚目のドアを開け、私の前へやってきた二人に思わず腕を組んで睨みつける。

靖十郎は気まずそうに視線をそらして封魔は軽い調子で片手を上げ「悪ぃな」とだけ口にする。



「優、これから行くのか?」


「あのさ、この時間にこんな格好して忘れ物取りに行くと思う?」


「だよなァ―――…で、お前どこいくんだ?」



首を傾げる封魔に小さく息を吐いて目的の場所を告げる。



「校内の見回りをしてからになるけど、焼却炉を探すつもり。先に言っておくけど着いてくるのはダメだからね。もう夜だし説明したよね?ちゃんと」



いいからもう戻って、と真剣に二人の目を見ると少しだけ怖気図いたように目を泳がせる。



(これ連れてけって言うつもりだったな。よく見ると…靴持ってるし)


「で、でもさ!探し物するなら俺らがいた方が」


「靖十郎。気持ちはうれしいけど夜はダメ。靖十郎なんか特にね…俺が意味もなくこんな中二病っぽい格好してると思う?本当に危ないんだ。そもそも俺がこの学校に何しに来たか話しただろ?周りにバレるのは本当にまずいんだ、早く部屋に戻って」



 須川さんから許可を貰ったその足で私は靖十郎と封魔に説明をした。

性別と年齢を偽っていることは伏せたし、社名も伏せたけれど私の説明で二人は納得してくれたと、思ったんだけどなー…おねーさんどこで間違えたかなー。



「優の言い分はわかる、けど昨日みたいに閉じ込められたらどうするんだよ!」


「………わかった、ちょっと部屋に入って。ここだと声が漏れるかもしれないし見つかったら言い訳できないから」



溜息を一つついて二人の間を抜け、先ほど出てきた部屋のドアを開ける。

 禪が生徒会の仕事をしている部屋にはソファなんかもあるけれど、出入り口の前で立ったまま、私は口を開く。



「閉じ込められるような事態にはならないよ。今日は初めから式を連れて歩くし、今回閉じ込められると流石に不味そうだからね」



生きたまま焼かれるなんて死んでもごめんだし、と口にすると靖十郎が焦れたように口を開く。



「だからだよ!俺らがついていけば閉じ込められそうになっても開けてやれるじゃん!」


「焼却炉の扉は結構重いからお前じゃ開けらんねぇぞ」



焼却炉自体は既に下見をしたから扉の重さも閉じ込められた時の危険性も十分承知している。

何かと校内を案内してくれた二人ならそれを知らない筈はないんだけど、その分心配してくれているってことなんだろう。



「手段は言えないけど焼却炉の中を直接調べるのは俺じゃない。だから閉じ込められることもない……ヘマしたばっかりだから信じられない気持ちもわかるけど少しは信用してくれてもいいんじゃないかな。俺“仕事”でここに来てる訳だし、なにより説明した時に二人は了承した筈だよ?」



仕事に関する事に手を出さないこと。

万が一かかわった際は指示に従うこと。

他言無用は元より他の生徒及び教員に知りえたすべての情報を口外しないこと。

 他にもいくつか条件が提示されていたけれど、二人はそれを了承して書類にサインをした。



「―――…心配してくれるのは嬉しい。嬉しいんだけど、でももう少しだけ信用してほしい。コレさ玩具や脅しで持ってるわけじゃないんだ。報酬を貰って“仕事”をしている以上それ相応の準備もしてる訳だしさ」



ほら、と略刀帯から鞘ごと霊刀を外して靖十郎に手渡す。


 刀を受け取った靖十郎は封魔と顔を見合わせたけれど、恐る恐る――…でも興味を隠し切れないといった感じで刀を抜いた。靖十郎の次に封魔が刀を手にしてジィッと魅入っていたけれど、面白半分といった雰囲気は感じられなかった。



「生きている人間は斬れないけど、霊的なものなら何でも斬れる。もちろん誰にでも使えるようなものではないし、これを持っていれば誰もが安全ってわけじゃない。それは“触れた”からわかるよね?」



神妙な表情で刀を鞘へ納めた封魔から受け取って腰に下げる。

 普段は手に持つことが多いんだけど、戻ってきた須川さんから刀をぶら下げる用のベルトを貰ったんだよね。

今日から活用するつもりだ。

…鞘放り投げて戦うと後で探しに行かなきゃなんだよね。その衝撃で壊れたり傷つくのも嫌だし。



「でもまぁ、心配してくれたのは嬉しいし、明日…明るくなって午前中と午後夕暮れまでは手伝ってくれるんでしょ?その時は遠慮なく扱き使わせてもらうから先に休んでてよ」



トンッと拳で二人の胸を叩いて背を向ける。

 ドアを開いて遠回しにもう戻るよう促せば、二人は抵抗もなく私より先に部屋を出て自室へ戻っていった。

去り際に耳元で「気ぃつけろよ」と封魔が囁き、「帰ってきたら連絡しろ」と強い口調で念押しされた。


 二人が部屋に戻るのを見届けてから、私は校舎に向かった。




◇◆◇




明りのない暗い雑木林を進み、もう見慣れてしまった夜の校舎内に足を踏み入れた。


窓の位置を確認して直ぐに印を組んで正式に二匹の式を呼び出した。


 式――式神しきがみ式鬼しきと呼ばれる彼らは、使役するものと特殊な縁で結ばれた霊的なものを指し示す。

だから、幽霊、妖怪、神…霊的な存在であれば使役できることになる。

 当然というか当たり前だけど神社や寺に祭られている神様を式にすることは困難、というよりもほぼ不可能だけどね。

その代わりに神の遣いに関しては可能で、もしどこかの神に仕えている場合はその神様にお伺いを立てる必要はあるけど。

 私の式であるシロは元々神の遣いだったから、使えていた山神様から許可を得ている。



「えーっと…なにしてるの、かな?」



 シロもチュンも私の前に現れて直ぐ、なぜか平伏して動かない。

倒れてから呼び出していなかったから拗ねてる?と聞いてみるけれど二匹は微動だにしなかった。

 ちょっと困りながらしゃがみ込んで久しぶりに全身を撫でまわしてやった。

ポイントは霊力をほんの少しまとわせること。


――…私が満足するころには一匹と一羽は幸せそうな顔で地面に転がっていた。



「最近殆どかまってあげられなくてごめん。でも、おかげでこうして元気だし二匹とも禪についてくれてありがと。今日は私一人だからサポートお願い」



私の声を聴いた二匹はのそりと体を起こし、真っすぐに私を見つめた後軽くうなずくような動作をしてそれぞれ慣れた場所へ。


 シロは私の三歩後ろへ下がり、チュンは三十センチほど前を飛びながらあたりを警戒するように小さく旋回している。



(チュンって飛びっぱなしでも疲れないんだよね…妖怪だからかなぁ)



夜泣き雀と呼ばれる妖怪らしいチュンを先頭にして私は非常口から長く暗い廊下を見据える。

 霊視ができるように“切り替え”て、装備を確認。

不備がないことを確認してから初めて一人きりで見回りを開始する。


 一人分の足音が響く校内を照らす光といえば非常口を指し示すための間接照明と月明りだけ。

耳を澄ませると微かに悲鳴のようなものも聞こえてくる。

 霊刀を構えなおし歩く速度を速める私にチュンは私との距離を開けて数メートル前を飛び始める。

二階、三階と見て回ったけれど何もなく、首を傾げつつ階段を下りてプール付近の廊下へ差し掛かった時の事。

 チチチッと小さく警告するようにチュンが鳴いた。



「!…人型の穢れ、だね。プールの方に入ってくみたい…だけど行ってみようか。水回りだから気を付けて。チュンは食べられないように気を付けながら瘴気の濃いところがあればあとで教えてくれる?プールのコインは回収したけどまた仕掛けられてるかもしれないし」



目を閉じて意識を集中させるとプールの方面からドロリとした濃密な“闇”の気配がする。


 シロがいつの間にか私の横で姿勢を低くして唸りながらプールへ続く引き戸を睨んでいた。

手触りのいい白銀の毛をひと撫でしてから、一度刀を鞘に戻す。

私は印を結び不動明王の真言を唱えて腰のドライバーホルスターから御神水の入った試験管を一本抜く。

 シロに少し振りかけて自分にも同じようにかけた後、刀の刀身全体にいきわたる様に振りかけておく。



(これでよし、と)



軽く刀を振ってプールへ続く引き戸に手をかける。

 カラカラと軽い音を立てて開き、直ぐに脱衣所が見えたがそこに気配はない。

そのまま進んで消毒用のプールも見て回ったけれどここにもなし。

わかってはいた事だったので、最後の戸に手をかけ…―――開くと、ちょっとした地獄が広がっていた。



「うっわ。ナニコレ。“血の池”地獄みたいになってるんだけど」



人型と犬型の穢れが九体ほどいて、逃げ惑う幽霊たちを争うように貪り食っていた。


 プールが閉鎖されてから結構立つ。

水は抜けている筈なのに、今は真っ赤な血で満たされているし、薄緑色のタイルにもおびただしい量の赤がばら撒かれ、食べ残した破片たちが無造作に落ちている。

 逃げ惑う霊たちは殆どが浮遊霊に見えたけれど、その中には二体“怨霊化”したものが混ざっていて、それらは酷い金切り声を上げながら複数の穢れに食われている最中だった。



「シロ、さっさと片付けよう。これは精神衛生上よくないもん」



勘弁してよー…とボヤキながら五mほど離れた左手の通路で跨る人型の穢れを背後から切りつける。


 腹を斬ると断末魔の叫びをあげて首を持ち上げたので、トドメに首も落とした。

湿った音と共に地に伏せ消えていくのを確認していると視界の端に黒いものが入り込んだ。

新しく沸いたのかと思って刀を振りぬけるよう構えて振り返ると…そこには靖十郎達くらいの男の子がいた。


 タイルに押し付けられていたのか完全に寝ころんでいたけれど顔をかばうように顔面の前で腕をクロスさせている。

腕の隙間から見えた顔は涙と鼻水で濡れていた。



『ひぃいぃいい……!!』



で、目が合った瞬間すごい勢いで後ずさって震え始める。

美味しくないとか斬らないでとか必死に唱えてるところ悪いんだけど…彼にかまっている時間はない。



「えっと、あのでっかいのに食べられたくなかったら全力で逃げたらいいよ。多分、簡易結界みたいなのが出来上がってるから全部倒さないとここからは出られないだろうし」



学ランを着ているところを見るとここの生徒なのかもしれない。



(もしここの生徒なら後で知ってること教えてたりして)



そんなことを考えつつシロと共に、さっさと幽霊の横を走り抜けて今度は犬型の穢れの首を落とす。

 プール出入口付近にいるのは小物が多いようで、パッと見るとそれほど大きくもないし数もいなかった。

奥へ…丁度靖十郎が溺れたあたりに行くにしたがって大きく狂暴そうな穢れが密集している。



「シロ、まずは小型から。中型、最後に大型ね。できれば大型は引き離したいけど…難しそうなら手加減なしでやっちゃっていいから。ここにコインはない筈だけど……一応調べないと」



小物は人型一体、犬型2体だったのであっさり倒し終わった。

 中型の穢れは4体で全部犬型だったんだけど、あっという間にシロが倒してしまった。

残りの三体は人型で大きさも3mほど。



「流石に届かないんだよなぁ、あれ」



首があるのは自分の身長の倍はある。

 少し遠いところからどうしようか、と考えてポケットの呪符に手を伸ばす私を止めたのはシロだった。

ペロン、と手を舐めて私の注意を引いた彼はまっすぐに私を見上げて“待って”いた。



「じゃあ。あれらはシロに頼もうかな」



お願いね、と鼻先を優しく撫でて刀を大きな穢れへ向ける。

刀の切っ先が固まって怨霊を食っている人ならざる物に標準を合わせた瞬間、ぐっと足元でシロがとびかかる姿勢に。




「“白吉”―――…獲って来い」



私の言葉で足元にいたシロが一瞬で掻き消え、すさまじい勢いでこちらから一番近い穢れに飛び掛かり大きな胴を喰らいながら走り抜けていく。


 飛び散る赤黒い液体と断末魔。


食われたものがゆっくりと地に伏せる前に首は噛み千切られ、残り二体。

その二体も状況を理解する間もなく一瞬で体と首を引き離されて消えていった。


 穢れが消えたその場所は食われかけの怨霊が未練がましく残っていたけれど、シロが遠吠えをした瞬間に放たれた光によって跡形もなく消し飛んだ。



(あれ。シロってこんな感じだっけ?)



おっかしいな、想像以上に強くなってる気がするんだけど。

 冷や汗を流す私を視界に入れたシロは普段通りの“シロ”だった。

尻尾を千切れんばかりに振り、口元ときれいな毛並みを赤く染めて全速力で駆け寄ってくる。

イレギュラーなのは赤い血飛沫だけでそれ以外は可愛い私の式だ。



「と、とりあえず呪符と体力の節約は成功したってことで…よしとしよう。うん」



よしよし、と戻ってきたシロを褒めながら遠い目をした私は多分悪くない。


 戻ってきたチュンは結局一度も鳴くことがなかった。

大型の穢れが複数集まっていたことで結果として結界のような作用を生んでいたプールは、最後の穢れが消えると共に通常の状態に戻っていく。


 我先にと逃げ出していく浮遊霊たちを眺めつつ、腐敗した鉄臭い空気に溜息を吐きつつその場を清める作業を開始する。

持ってきた清め塩を巻きながら場を浄化する祝詞を唱え、柏手を打てば終了だ。


 不思議なんだけど、場を清めた後はここが血みどろだったとは到底思えないほど“普通”の場所に見えるんだよね。

…暫くは幽霊なんかも近づけないだろうなーってくらいにピカピカなのは犬神であるシロが近くにいたて私と共に歩き回っていたからだろう。

どういう理屈なのかわからないけど、この世界では理屈が通じないのが当たり前だから気にするだけ無駄だ。


 それに時間は有限なので、清め終わったプールをさっさと出て、校内の見回りを終わらせないと!


 校内が終われば今度は校舎の外。

夜が深まって時折生ぬるい風が体の熱を少しだけ下げてくれるけれど、のんびりしている時間はない。

飲み物くらい持ってこればよかったな、なんて考えながら焼却炉を最終地点としてぐるっと見回ることにしたんだけど…二回目の遭遇を果たしてしまった。



「一人になった瞬間これとかちょっと凹むんですけど…『プール』の次は『桜』かぁ」



中庭に溢れる穢れと浮遊霊にウンザリしながらシロと手分けして雑魚を片付け、大型の首を斬り飛ばしたところで同じように場を清め、無言で焼却炉へ向かう。

一瞬、このままコイン探そうかなーとか思ったんだけど範囲が広いから焼却炉が先だ。

 先導するチュンの可愛らしい姿で荒みつつある心を癒し、私は足を動かした。



(結構カロリー消費してるだろうし帰ったら買い置きしてたプリン食べてから寝よう)



校内見回りで歩き回って、刀もって走り回ってるんだから罰は当たるまい、なんて考えながらたどり着いた焼却炉には穢れも浮遊霊もなかった。

 月明りも当たらない完全な闇に浮かぶ煤けたソレに目を凝らす。



「チュン、あの中にコインがあるかどうかはわかる?」



妙な威圧感すら感じる焼却炉を指さすとチュンは小さく応えるように鳴いた。


 シロにしたようにチュンの体にも御神水をかけると気持ちよさそうに目を細め私の頬を甘噛みしてから、満足したのか真っすぐに焼却炉の上に降りた。

ぴょんぴょんと飛び跳ねるように焼却炉の上を跳ぶチュンは見ていて可愛らしいし和むけれど、割と死活問題なので固唾をのんで反応を待つ。

 すると、チュンは何を思ったのか首を傾げて小さな嘴で焼却炉の蓋部分をつついた。



「―――…中にあるの?」



焼却炉に近づきながら問えば元気な鳴き声が返ってくる。


 開けたくはないけど、仕方がないか…と意を決して錆びついた焼却炉の蓋に手をかけて持ち上げる。



真っ暗なそこは使わていない筈なのに、焦げ臭いが確かにした。






ここまで読んでくださってありがとうございました!

尻切れトンボ気味ですいません…。


誤字脱字などは予告なくこっそりなおします!恥ずかしいですもの!


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