【同級生と夜間調査 一回目】
この回はホラー要素と残酷?表現と胡散臭い知識なんかがあります。
専門知識や呪文に関してはずぶの素人でネット知識をかじったくらいしかありません。
ホラー要素も…あんまりない、様な気がするんですが万が一。
あと、残酷描写も残酷なのかいまいちわからず。ちょっとグロい…?のかなぁ、程度です。
自動販売機を巡る校内ツアーを終えて、学校から寮へ戻ってきた私は校内の見取り図を取り出した。
忘れないうちに靖十郎や封魔からもたらされた情報を書き込んでいく。
それは近道だったり、あまり素行のよくない生徒がいるなどという気を付けなければならない場所だったり、ちょっとしたお得情報だったり結構面白かった。
「……にしても近道って結構あるんだ」
夜の調査で少しでも動きやすいようにと思って校内を見て回ったけれど昼夜ではまるで雰囲気が違う。
(そりゃ、そうか。だけど…なんか違和感が強くなってるんだよね。増えてる訳じゃないんだけど)
考えた所で私の頭じゃ答えなんて出てこないことくらいわかっているけれど、何もしないよりはマシだろうと思い立ち、ルーズリーフを一枚取り出した。
「わかってる事を書き出してみようかな」
まず最初に書いたのは“違和感”という言葉。
続いて校舎敷地内、と書いて…七不思議、屋上、首つり、プールなどの単語。
結構不穏な言葉が並んでいって、それらをまるで囲み七不思議という括りのグループに。
他には悪夢、とか古井戸とか色々単語は出て来たけれど…引っ掛かるのはやっぱり…
「“巡り屋”と“謎コイン”か」
コインはどうやら七不思議の場所にあるらしいから、今日は花壇を見に行く予定だ。
何せ、かなり特定された場所で範囲も狭いから。
見つかり次第狭い範囲の場所から順に捜索する予定だ。
プールにはもうないだろうから…あとは5か所かな?
「七か所目っていうのが何処にあるのかわからないし…そもそも七か所目にコインがあるのかもわかんないんだよね」
七つ不思議は基本的に六つしかない。
だって、七つ目自体が七不思議っていうパターンが一番多い、っていうか私はそれしか知らないんだよね。
寮長に聞いてみても「七つ目は伝わってない」とのことだったし禪も同じ答え。
「七つ目はなし、として考えて…あと5か所か。一日に一か所だけって決めておいても5日かかるし…昼間探すわけじゃないから見つけにくそうだな」
懐中電灯は持ってはいくけれど基本は月明かり。
懐中電灯みたいな人口の明かりって遠くても結構目立つからね。
「ああ、あと土を掘り返すのに小さいスコップとかシャベル的なのが欲しい…軍手もあればいいけど、霊刀持つから感覚鈍るのは不味いし…探す時だけ使うってことにしようかな。軍手どっかにあったっけ」
よいしょと椅子から立ち上がってクローゼットに向かう。
服などを入れている備え付けの箪笥の横スペースに置いてある直径で50センチほどの鞄を引きずり出して開けてみる。
この鞄は強化プラスチック製の底板、滅多に破けない頑丈な布、チャックも強固なもので出来ている。
「確か園芸用スコップは2つくらい入れてあったよね。埋めたり、隠したり、掘り返したりする用に」
不要かもしれないけれど、何があるのかわからないから…ということで毎回持ち歩いている工具やロープなんかが入った鞄に入っているモノを床に並べていく。
「ハンマーにタガネ、バールでしょー…ロープに下降器、ヘッドライト、乾電池ちょっと補充しておこう。えーっとほとんど出番のない万能ナイフに……あったあった、園芸用スコップ」
ついでに小さなジップロックも持っていこうと大き目のツールポーチにスコップとジップロックを入れる。
ツールポーチっていうのはウエストポーチみたいな感じの道具入れ。
私はここに少量の御神水を入れた試験管の様な形のプラスチックボトルを数本、効果ごとに分けた呪符、清め塩を収納している。
ここに、紐付きのスコップを吊り下げておく。
あ、ちゃんと先端は保護して体にぶつかっても傷つかないようにはしてあるよ。
「………なんでそんなものを床に広げてるんだ」
「うわぁ!?び、びっくりした。音もなく背後に忍び寄るのやめてよ!心臓口から飛び落ちるかと思ったわっ!」
「これは…まさかとは思うが『正し屋』の業務で使うのか?」
床に並べてあるハンマーやタガネなんかをまじまじと見ている禪は相変わらずの無表情だし声にも抑揚はないけれど、眼鏡の奥にある切れ長の瞳は好奇心でキラキラしている。
苦笑しながらツールポーチを自分のベッドに置いて、取り出したものを収納する作業を始めた。
「どこに行くのかわからないし、結構出番はあるんだよ。山奥に呼ばれることもあるし、岸壁を割ってそこに結界用の道具を埋め込んだり、逆に埋まったものを掘り出したりするのにハンマーとタガネを使うんだ。あと、斜面に鳥居が在ったりする変わった所もあって、ロープを木に結んで下降器で降りたりとかね。ヘッドライトは言わずもがな、万能ナイフは使ったことないけど念の為に準備してあるだけ」
一つ一つ使い方を説明して鞄に戻し終えた私はこの時初めて彼が珍しい格好をしていることに気付いた。
「あれ?その格好って剣道着、だよね」
「丁度部活が終わったからシャワーを浴びに戻ったんだ」
なるほどねーと納得しつつ下から上まで禪を観察する。
禪は線が細そうに見えるけれど実はしっかり筋肉はついていたりする。
基本的にキッチリ着込んでる彼もシャワー上がりなんかは上半身裸で出てくることも多々あるから見たことあるんだけどさ。
霊刀を使う身としては興味はあるんだけど、時間の都合で諦めた。
(修行して通常業務して書類整理して買い出しとかの雑用したらあっという間に終わりでしょ?休みの日は休みの日でゆっくり寝て、ご飯食べて、シロやチュンと散歩して、食べ歩きしたりお話したりしてたらあっという間にお昼だもんね。午後は午後でお昼作ったり食べたりして…また町にでて、だし)
食べ歩きはストレス解消と生きがいだから時間は削れない。
…須川さんには呆れられたっけ。
あー、とかうーとか言いながら机に戻った私に突き刺さる視線。
どうかしたのかと振り返ると浴室に続くドアノブに手をかけている彼に思わず首を傾げた。
「シャワー浴びないの?もう少しで夕食の時間になるけど」
「…夜のことだが、僕も付いて行っていいのか」
「良いも何も須川さんには止められてないんだよなぁ…駄目なら駄目だって必ず言うから問題ないんだと思う。まぁ、警戒はしなきゃいけないしアドバイスは貰えたけど」
「アドバイス?」
聞いてないのかな、とちょっと不思議に思いつつプールで見つけた謎のコインについて話をした。
「夜にそのコインを探すのは時間がかかるだろうな。かといって昼間に探すのは無理だが」
「人目に付きすぎるし須川さんの反応を見る限りでは“いいもの”ではなさそうだから、できれば関係のない生徒は関わらせたくないんだよ…関係ある禪も出来れば留守番しててほしいなーなんて」
「その“よくないもの”を取り除かなければ終わらないとわかっているのだから手伝わない理由はない。危険など百も承知、視える上に父の跡を継ぐことを決めた時点で覚悟はしている」
意志は固そうだな、と禪を見つめると毅然とした態度で私を見据えていた。
力強い視線に視線を逸らしたのは私の方だった。
恥ずかしさと居た堪れなさを感じたのは禪の覚悟を羨ましく思ったからかもしれない。
(情けないけどさ…私はまだ覚悟、できてないんだ。一生懸命な君にも須川さんにも言えないけど)
怖いものは怖いし、嫌なものは嫌で。
逃げてばかりはいられないことも、視えないようになることはないことも分かっている。
視えるようになってから知らなかった沢山の感情や今までなら経験できなかったことを体験している自覚もあるけれど、やっぱり怖いのは嫌だな…なんて思う私はおかしいのかな?
「――…無茶だけはしないで。須川さんみたいに完璧なフォローはできないし、薄々わかってると思うけど護る力はあんまりないんだからさ」
「わかっている。防御や守護といった面では僕の方が得意だ」
だから安心しろとぶっきらぼうに告げられた言葉は彼も驚くほど柔らかい声色になって室内に響いた。
感情が乗った声が珍しく、目を丸くする私はまだいいとして、何故か口にした本人も驚いている。
「っ…シャワーを浴びてくる」
一瞬の舌打ちとバタンとやや乱暴に閉められたドアに消えていった同室の彼の耳は赤くなっていたような気がする。
見てはいけないモノを見たような居た堪れなさと、珍しいものを見た時の興奮に私も先程のことは綺麗に忘れることにした。
「と、とりあえず今夜の準備だけでもしておこう、そうしよう」
パンパンと何度か頬を叩いて気持ちを切り替える。
…なんか、最近の思考回路がワンパターンかつ自分らしくない暗さだな、なんて一瞬脳裏をよぎる。
◆◇◇
夜がきた。
寮生が皆自室に籠っているこの時間に調査に行きたいと葵先生に相談していたこともあり、数分前にセンサーを解除したという連絡がスマホに届いた。
ツールポーチを付けて念の為学ランを着た私と禪は雑木林を通って校舎へ向かう。
静かな学校で耳に入ってくるのは虫の鳴き声や時折吹く風が葉を揺らす音のみ。
人の声が聞こえないというのは妙にもの悲しさがあるなぁなんて、目を細めてそびえ立つ学校という名の建造物を見上げる。
「今日は念の為に結界を張った部屋まで行って、帰りは違うルートで花壇まで行こうと思うんだけどいい?花壇の様子が大丈夫そうなら少しだけコイン探ししようかなって」
「それで構わない。式はどうする?出しておくのか」
シロや禪の式である禪の水虎がいれば安心感が増すのはわかっていることだけれど、頷きたい気持ちをどうにか堪えて首を横に振る。
玄関で靴の底を持ってきていた雑巾で拭いて汚れを落とし、使い終わった雑巾は自分の靴箱に入れた。
結構役立つんだよ、雑巾。
帰りに回収してから花壇へ向かうのも忘れてはいけない。洗濯は大事だ。
「シロ達には悪いけど緊急時以外は待機かな。チュンや川蛍は別としても気配にビビッて何も出てこないのは困るからね。そもそも、幽霊やそういったものの類ってそういう気配に結構敏感だから…できるだけ抑えて。危ない時だけ使っていいけど、本当にヤバい時だけにして欲しい」
呪符は使っても大丈夫、と告げると禪は小さく頷いて持っている呪符を確かめているようだった。
ちなみに、禪の持っている呪符は彼が自作したものが殆どだ。
…効果は下手すると私の奴より高いだろうとのこと。
パッと見も様になってるしね…文字が丸くないから。
べ、別に、悔しくなんかないよ。うん…ちょっと真剣に練習しようかなとは思ったけど。
「じゃあ、サクサク行こうか。今日は月明かりがないから川蛍を出してもらってもいい?人口の明かりだと結構目立つし…こっちの窓は寮からでもギリギリ見えるんだって」
廊下の先にある窓を指差せば隣にいた禪が私に視線を向ける。
「わかった。それにしてもよく寮からの景色がわかるな」
「ああ、昼間に自動販売機めぐりしたんだけどその時に教えてもらったんだ。部屋がある山桜棟からは見えないらしいんだけど反対側の桜雲――…ええと、『赤』棟だっけ?そこの部屋からは見ようと思えば見えるってさ」
理由を説明すると禪は納得したのか小さく頷いて川蛍を呼び出してくれた。
明るさをできるだけ抑えるよう川蛍に指示を出すのを聞きながら暗く長い廊下を睨みつける。
須川さん同伴の時には感じなかった不安感と背後から何かが忍び寄ってくるのではないかという得体のしれない恐怖感を誤魔化すように霊刀を抜いておく。
「じゃあ…―――― 行こうか」
後ろに、と短く告げて私は足を一歩、暗い闇に伸びる廊下へ足を踏み出した。
靴底と特殊なコーティングが施された学校独特の床が擦れてキュ、キュッと甲高い音を立てて空っぽの廊下に響く。
ひと気のない暗闇と静寂に支配された空間は想像以上に恐ろしい。
川蛍の青緑色の淡い光は安心感を与えるより、どこか不気味さを際立たせているような印象を抱いた。
まぁ、足元と天井付近にいてくれているお蔭で段差や教室の場所が分かるんだけどね…直接窓から見れないから漏れている灯りも少ないだろう。
息を殺すように呼吸をしながら霊視をしつつ廊下や階段を進む。
「…思ってたより霊がいない…?」
二階を歩きながら思わず眉間に皺が寄るのが分かった。
警戒は解かないまでもちょっと拍子抜けしたのは私だけではないらしい。
「それ以前に雰囲気もいつもと違う。浮遊霊もみかけないな」
「須川さんの結界があるから、かな…?なんとなく場っていうか空気が変わったのが分かるのかもしれない」
ちょっと急ごうか、と足を速めて進み調査の拠点前まで辿り着いた。
帰りは別の通路を通るので川蛍の数を減らして貰う。
でも、帰りも穢れの塊はおろか浮遊霊も見当たらなかった。
暗さにも慣れてきた私たちは『咲かない花壇』がある中庭へ向かう。
中庭に続く扉を開けて…私も禪も絶句した。
鼻をつく鉄臭い匂いに顔を顰めて思わず鼻を手で覆う。
そこには、浮遊霊が逃げ惑い人型の穢れに食われている…ある種の地獄絵図が広がっていた。
5メートル程先でくたびれた中年の男性幽霊が人型の穢れに捕まって思い切り右の腹部を食いちぎられ、絶叫を轟かせたところでハッと我に返る。
慌てて霊刀を構えて自分の体と霊刀に御神水を掛け、禪にも同じように御神水を渡した。
少量で事足りるので帰ったらハンガーにかけておけば朝には乾くだろう。
「――――…ちょっと数が多いな」
ペロリと乾いた唇を舐めて背筋を伝う嫌な汗に気付かないふりをした。
チャキ、という金属音と手に馴染む霊刀の感覚、そして振り掛けた御神水のお蔭で薄れた鉄臭い匂いに小さく深呼吸をしてから中庭に足を踏み出そうとした瞬間、声がかかった。
「優、僕も手伝った方がいいならそうするが」
ちょっと驚いて声の方を見上げると無表情で食われている浮遊霊とそれらを食う穢れを見ている禪がいた。
冷たい、けれど整った顔には強い怒りのようなものが浮かんでいていつの間にか彼の手には呪符が握られている。
これは止めても無駄だろうなと頭の片隅で理解したので息を吐いて最低限の条件を提示することに。
「…怪我しないなら頼もうかな、二~三体」
「わかった。アオイは?」
「できるだけ使わない方向で。わた……俺もシロは使わない。呪符はバンバン使っていいけどこの穢れ達に須川さんの符はいらない。効果が高すぎるし勿体ないからしまっておくように」
御神水も有効だから持ってるなら使って、と指示を出しながら使い方の説明をしようとしたんだけど私の言いたいことは伝わっていたらしい。
「御神水は自分の足元に巻いて簡易の結界を作ってから、呪符で排除していく。手に負えなければアオイを出し、優に声を掛ける」
それでいいのだろうと普段通りの声にちょっと安心しながら頷いて、ああ、と我に返って一度霊刀を鞘に戻し印を結ぶ。
「 ノウマク サンマンダ バザラダン …―――― 」
唱えたのは不動明王の真言。
印を結びながら唱えると体中に“力”が漲り、何故か霊刀が扱いやすくなるのだ。
須川さんに一度説明してもらったんだけどちょっと難しかったのでいつの間にか忘れちゃったんだよね。
数が多い時は必ず不動明王の真言、心を落ち着けたいときは光明真言を唱えたらいい、ということだけは理解している。
真言を唱えた私は直ぐに霊刀を抜き中庭に飛び出した。
目の前にいる穢れを浮遊霊から引き離すように斬った後一番多い『花壇』へ向かう。
花壇の周りには穢れが5体ほどいて、小さいモノから斬り捨てていく。
どれも浮遊霊を食べている最中で強くなる鉄臭い匂いと肉が腐ったような独特の腐敗臭に眉を顰めつつ、片付けていく。
禪は入り口付近で的確に穢れを片づけているようだった。
ざっと見回すと他の花壇にも数体穢れがいたがこちらは獲物をうろうろと探しているだけで所々がかすみがかっていて人型になる手前といった感じの四足歩行。
(やっぱり例の『花壇』って特別っぽいな)
行儀悪く舌打ちをした私は走りながら四足歩行の穢れを数体斬り、走る。
靴底から伝わる土の感触に違和感を覚えたものの、真っ直ぐに近くにある『首つり桜』の周りにいる穢れに切りかかった。
「食事中で動きは鈍いけど気を付けてっ!結構でかいから!」
声を張り上げながら刀を振るうが穢れ達は食うのに夢中でこちらに襲い掛かってくる様子がない。
ちらりと確認した禪は慣れた様子で九字を切り、時折呪符を使って正確にとどめを刺している。
足元に撒いたらしい御神水が結界となっているのがうっすらと発光して見えたので、一度なら退けられるだろうと意識を目の前の穢れに戻す。
食い終わる前に刀を振るい続けて、気づけば目に見える範囲の穢れはいなくなっていた。
「禪―!終わった?」
声を掛けると遠目にも彼が頷いたのが見えたのでホッと肩のちからが抜けていくのが分かる。
少しだけ上がった息と学ランを着ているせいで掻いた汗を手の甲で拭いつつ、禪の方へ足を進める。
ちょっぴり小走りになったのは早くこの場を離れたいという気持ちがあったからかもしれない。
(あれ、そういえば…土の感触が変わってる?)
ざっざっと固い、グラウンドのような感触に気づいて足を止める。
視線を落とせば雲に隠れていた月明かりに照らされた薄い黄土色の踏み固められた地面が広がっている。
色が濃くフワフワとしている土は花壇の中だけだったんだけど…刀を振るっている間、月明かりのない暗闇での足場はフワフワしていてどちらかと言えば腐葉土の様な感じだった筈。
変なの、と思いながらも足を進めて禪の傍へたどり着き怪我の有無を確かめた私はコイン探しをあきらめて戻ることを選んだ。
調査は明日もする予定だし、あまりいいものを見たわけでもないので嫌気がさしたというか、まぁ、どうしてここに人型の穢れが集まり、浮遊霊を食っていたのか禪と話してみたかったっていうのが大きいんだけどね。
「禪…今日はもう戻ろう。明日またここにきて、集まっていたら何か理由があるってことになる。その理由は明日じっくり探せばいい…数が多かったから呪符も多めに補充しておこう」
「…わかった」
素直にうなずいた禪と私は寮に戻った。
川蛍は既にしまってもらったので、月明かりが頼りだ。
まぁ、暗闇に目が慣れたから明かりがなくても平気だったのは楽だったけど、寝る前に嫌なもの見ちゃったなぁ。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
ブックマークや評価、ありがとうございます。
ちらっと覗きに来てくださっている方がいてちょっと驚いたものの、すごく嬉しかったです。
次は多分、日常とうまくいけば調査…かな?