【報告はお早めに】
上司が出ると長くなるんだよな…なんでだ。
次は夜の調査です。上司様が同行するのでホラー要素は皆無かも。
あっても雰囲気程度ですー。
寮の玄関口で丁度、舎監室の鍵を開けている須川さんと遭遇した。
少し見慣れてきた高級スーツ姿の上司は相変わらず絵になっているけれど、表情が険しい。
どうしたんだろう、と考えてポタリと髪から雫が滴り落ちたのを見てああ、と思わず手を打った。
「あのっ、須川さん…報告が…!」
「報告は聞きますが着替えてきなさい」
「は、はいいい!!」
静かな低い声に私は反射的に返事を返していた。
そこからは自分ができる最大の速さで靴を脱いで自室へ駆け込んだ。
浴室の中で濡れた衣服を引き剥がしながらシャワーで塩素臭さを洗い流す。
(急げ急げ急げーー!!うう、あの声は久しぶりだけどやっぱ怖い!絶対根掘り葉掘り聞かれるよね…?葵先生と一緒に古井戸に行ったことだけは言わないようにしないと…ッ絶対、お仕置きフルコースに…ッ!)
ひぃいぃい!と声にならない声を上げながら五分で全身と髪を洗い流した私は、全身を拭きながら体のラインがわからないよう靖十郎のパーカーを被った。
もう、サラシを巻く手間も惜しかったのでサラシを手に持ったまま短パンを履いた。
「っ…そうだ、コイン!!」
脱ぎ散らかしたズボンのポケットからコインを取り出して学ランの内ポケットへ入れる。
…勿論、濡れている他の服はそのまま洗濯機に投下。
そうそう、この部屋って乾燥機付き洗濯機までついてるんだよ。
いや、正確に言えばついてるっていうか、つけたっていうのが正しいか。
全部須川さんが手配したんだけどね…流石に禪も驚いてたっぽいけどもう慣れたらしくて普通に洗濯してる。
服を着て右手に晒し、左手にコイン入りの学ランを握り締めた私は全力で走って舎監室へ。
チラッと見えた時計ではシャワーを浴びて部屋を出るまで10分ほどかかっていた。
(この10分で須川さんの気持ちが落ち着いてたりしない、かなぁ)
望みは薄いよね…なんて思いながらも震えそうになる手足に力を入れて顔を上げる。
生唾を飲み、呼吸が整わないままノックをすると須川さんの返事とともにドアが開けられた。
「すいませんお待たせしましたっ!」
「わかってはいましたが…君は、本当に……ああ、もう早く入りなさい」
ドアを開けてくれた須川さんは私を見下ろして何故か深いため息をついた。
一体何だろうと首を傾げると腕を掴まれて舎監室の中へ引き込まれる。
普段なら私が入るまで待っていてくれるのに珍しいなと目を白黒させていると須川さんはさっさとドアの鍵を施錠し、窓のカーテンを閉めながら告げた。
「優君、色々言いたいことも聞きたいこともありますが奥の部屋で身支度を整えなさい。あと30分もすれば生徒が戻ってきますよ」
急ぎなさい、必要な書類を書いたら私も奥の部屋に行きますから。
顔を見ないまま告げられた言葉に私は素直に従うことにした。
奥の舎監に与えられた私室へ通じるドアを開けて着ていたパーカーを脱ぎ、そのままサラシを巻く。
結構一人で巻くのは大変だから誰か手伝ってくれるなら助かるんだけど…上司である須川さんにお願いするわけにもいかないし。
「サラシ巻くのにも慣れてきたなぁ」
日常生活では役立たないであろうスキルばかりが身について行く気がする、なんてボヤきながらサラシを巻き終えてパーカーを再び羽織るとノックの音が響く。
「準備完了しましたー」
大丈夫ですよーと返せばドア越しに「入りますよ」という須川さんの声。
やや疲れた顔をした須川さんは私の服装を見て小さく頷いたあと、後ろ手でドアを閉め、鍵をかけた。
その様子を見ながら私は自然にお茶の準備を始める。
いやー、習慣って怖いよね!
須川さんは私の様子を見て特に何も言わずソファに座って何かの書類を用意し始める。
それを横目に元々備え付けられていたらしい電気ケトルでお湯を沸かし、その間無意識で須川さんの好きな銘柄のお茶を急須に入れていたり。
(そういえば、まだブレスレット渡してなかった。確か学ランの内ポケットに入れっぱなしにしてたっけ…?)
コインが入っているポケットとは反対の内ポケットを探るとしっかりと一つだけ男物のブレスレットが指先に触れる。
いつでも渡せるようにって持ち歩いてたんだよねー…遭遇率低いし。
制服のポケットから今履いている短パンのポケットへブレスレットを移したところでお湯が湧いたのでさっさとお茶の準備をする。
(お茶屋さんで教えてもらった煎れ方でいいか。氷もあるみたいだし)
急須に茶葉を入れて熱湯を注ぎ30秒待ってから、氷を投入して3分待ったら完成。
あとは氷入りのグラスに注いで仕事は終わり。
入れたお茶を小さなお盆に乗せて持っていけば須川さんの準備は終わったらしくソファに座って私を待っていた。
「お待たせしました」
「構いません、まずは報告を」
どうぞ、とお茶を置くと彼は素直に受け取ってくれたのでホッとしつつはい、と一つ頷いて今回のプールでの事件を話し始める。
「深い飛び込み用のプールの排水口付近で清水 靖十郎が溺れました。引き上げた時には自発呼吸をしてなかったのですが脈はあったので人工呼吸を施して、事なき終えています。本人とも寮に戻る直前に話をしましたが、プールの底に黒い陰のようなものが見えて、やがてそこから黒い手が生え、足首を掴んだ…と」
ここで一度言葉を切ると須川さんは顎に指を当てて考え込んでいるようだった。
反応を待っているとそれに気づいたらしい須川さんが静かに口を開く。
「続けてください」
「は、はい!えーと、私も彼を助ける時にプールに飛び込みましたが確かに、黒い靄のような塊があってそこから無数に手が生えていました。それらは靖十郎の体に巻きついて引きずり込もうとしていたんですけど九字を切ってどうにか退けました」
それで、と学ランの内ポケットから例のコインを取り出してテーブルに置く。
木目の美しいテーブルに乗せられた銀色の輝きを持つ小さなコイン。
改めて見ると彫られた細工は細かくて手作りだとしたら結構な時間がかかりそうなシロモノだった。
「靖十郎を抱えて浮上する時にプールの底で何かが光った気がして…靖十郎の様子を見に保健室へ行ったあと、生徒がいないことを確認した上でプールを見回りに行ったんです。そしたら、このコインが排水口付近に落ちていたので何かの手がかりだったら困るなぁって」
思って…と告げたところで須川さんの様子がおかしいことに気づく。
何度かしか見たことのない、険しい表情でコインを見据えていた。
微かに形のいい唇が低い声で
「また“巡り屋”ですか」
そう呟いたのを私の耳は確かに拾い上げた。
聞いたことのない呼称だったので不思議に思って聞いてみることに。
「あの“巡り屋”ってなんですか…?」
「…聞かなかったことに、といってもいずれ耳に入りそうですね。簡単に説明するなら“同業者”ですよ」
「同業者ってことは私たちの前に他の所に依頼したんでしょうか?でもそれなら今こんなことになってない、とは思うけど色んな会社がありますもんね」
同業者といってもピンキリであることは知っているので一人で納得していると須川さんがハンカチでコインを包み懐へ仕舞いこんだ。
その時にはもう普段通りの穏やかな表情で小さな違和感を覚えたりもしたけれど詳しく突っ込んで聴くことの話でもないかとそのままスルーした。
「遅くなりましたがこれはこの学校に伝わる“七ツ不思議”の内容を書き出したものです。今夜、調査を行いますので目を通しておいてください。念の為、真行寺院君のものもありますので渡すように。で、こちらは…校内の地図です。印が付いているところは七つ不思議の場所になっています。今夜は時計回りで一通り見て回りますが…準備は出来ていますね?」
「あ、はい。いつものセットと呪符は多めに作っています。お神酒と御神水、清め塩もちゃんと揃えて、禪にも同じように伝えてます」
「結構。地図の…ここの部屋ですが、調査用の部屋として提供していただきました。もともと使われていない物置だったそうですが調査の相談などをするにはちょうどいいでしょう。といっても基本的に休日の拠点とすることになりますね――――…鍵のかかる部屋なので他の生徒が来ることはないとは思いますが充分に気をつけるように。念の為重要なものなどはここに置くのは禁止します。配布した資料や仕事道具を忘れないよう充分気をつけてくださいね」
ここ、と指さされた部屋は2年生の教室がある階の階段すぐ横で畳8畳ほどしかない縦長のスペース。
須川さん曰く、椅子と机しかないのだという。窓はついているけれど時折換気の為に開けているので空気の入れ替えなどをしても怪しまれることはないだろうとのこと。
「今夜は調査ついでにここに結界を張りますから、点呼が終わって就寝時間になったらすぐに出発します。私が直接裏口へ迎えに行きますから準備を整えておくように。あと、禪君には優君からこの旨を伝えておいてください」
「わかりました。でも、あの…まだ禪を調査に同行させるんですね。今回の事件があったばかりなのに」
「彼だけでなく彼の親御さんからも頼まれていますからね。なにより、私が同行するのですから問題ないでしょう。まぁ、極力手は出さないようにしますが…今夜は霊や穢れは出ないと思いますよ。警戒はしなければなりませんが」
「それってどういう…」
「完全に霊力を抑えることはしませんから、半径2km以内には近寄れないか消滅してしまうかと」
「消め………り、承知シマシタ」
勿論須川さんなら霊力を調節することなんて息をするようにたやすいんだろうけれど、あくまで今回は下見、らしい。
正確には私と禪の為の下見なんだろう。
七不思議がある場所で事件や事故が起こっている今、まず場所だけでも確認しておけってことなんだと思う。
(そりゃそうだよねー…場所わからなかったら調査しようもないし)
ぽんぽんと怪異が起こって生徒たちが被害に遭っているこの状況で私はまだ何の手がかりも掴めていないのだから須川さんが手出ししたくなる気持ちもわかる。
もどかしいんだろうな、なんて思いながら自分の役立たず具合に落ち込んでいると須川さんが突拍子もないことを言いだした。
「優君、手を出しなさい」
「え?は、はい…あの、何を…」
咄嗟に両手を出したのはいいけれど何をするのだと固まっているとそっと手のひらにヒンヤリとした重みが乗せられた。
え、と驚いて目を見開くとそこには精巧に作られた直径3cmの銀で出来た球体。
梅の花をモチーフに細かい細工を施された其れは中に入っているものが僅かに透けて見えた。
どうやら、丸めた香のようなものが入っているらしくて清々しい白梅の香りが鼻をくすぐった。
「あれ、この匂いって須川さんが普段つけてる香水の…」
「ええ。この香りには魔除けの効果があるので」
嫌いな香りですか?と聞かれて素直に首を横に振ると須川さんの顔に漸く柔和な笑みが浮かぶ。
「でも、この高そうなストラップを…私にどうしろと?」
「この香玉は差し上げますよ。今回の依頼は危険ですから――…色々と、ね。それにそれほど高いものでもありません」
精々10万程度しかしませんから、と言う彼に私は思わず口に含んだばかりのお茶を吹きそうになって、噎せる。
「げほっ、ごほっ…ちょ、ええぇー」
毎度思うけど、この人いま凄いことをサラっと言わなかった?
思わず口元が引きつった私が恐る恐る返却しようとするのがわかったのが、やや強引に須川さんの大きな手が私の手の平を包み込むように握らせた。
「魔除けだけでなく“御守り”代わりにもなります。持っていなさい―――無くしても、また新しいのを差し上げますから」
「ッなくさないよう全身全霊で気をつけます!」
「大切にしてもらえるなら嬉しいですが…肌身離さず持っていてください。改めて、ですが其れは“香玉”といって本来は中に匂い袋や好きな香りを染み込ませた布などを入れるのですが、サイズを大きめに作らせたので護り石を入れてあります。香を染み込ませた布で包んでいるので香りはしますが、ある程度の悪霊ならば退ける力があります」
淡々と続けられる説明に私は必死に耳を傾ける。
「は、はい。ええと、それでこれはどうやって使えばいいんでしょうか?」
「相手に思い切り投げつけなさい。そうすれば時間稼ぎにも目くらましにもなります。また、そのような場合には私に直接緊急の伝達が入るようにしてますから」
「じ、じゅうまんを投げつけろ、と…?」
「命が助かるのなら10万などという額は端た金ですよ。それに、その入れ物は頑丈ですからメモなどを入れても問題ありません。買い物の時などに使えそうでしょう?ああ、それから香りが薄くなったら私の元へ持ってきてくださいね」
有無を言わさない言葉に私はただ、諦めて頷いた。
須川さんはそういうけど、小市民としては10万って結構な金額なんですけども。
ニコニコと美しい笑顔を浮かべる上司に観念して香り玉をポケットにしまったところで、ふとブレスレットのことを思い出した。
「あ、そうだ。須川さんに渡すものがあります!どうぞ」
はい、とポケットからブレスレットの入った袋を出せば須川さんは驚きながらも受け取ってくれた。
開けても?と聞かれたので肯けば骨ばった綺麗な手の平にじゃらりと音を立ててブレスレットが収まって、やっぱり須川さんの為の石だったんだな、なんて思う。
「これは…随分と探すのに苦労したのでは?」
「苦労というか偶然手に入ったようなもので…普段、あまり入荷しないものがたまたま入荷したって聞きました。多分、その石なら耐えられるかなぁと思ったんですけど」
耐えられるっていうのは須川さんの霊力に…という意味。
勿論調節はできるけど、仕事の関係もあるし押さえ込んだままだと色々弊害があるらしい。
だから普段の生活ではある程度の霊力を保ったままらしいんだよね。
元々、パワーストーンや数珠に使われる石には容量みたいなものがあって、その容量を超えるとひび割れたり欠けたり砕けたりする。
パワーストーンや数珠は仕事道具でもよく使うんだけど、使い道としては“入れ物”っていうのが一番多い。
入れるのは悪霊とか怨霊、神仏などなど多岐にわたっているから色んな容量の数珠やパワーストーンが正し屋にも備えてある。
で、この数珠やパワーストーンって持ち主の霊力によって要領が拡張したり効果が増減したりすることが割とあるんだよね。
相性がいいと強力な御守りとして使えるけれど、相性が悪いとなくなったり壊れたりするからわかりやすいといえばわかりやすい。
(実際、須川さんが身につけていて壊れない石や数珠ってかなり少ないみたいだし)
修行中に実験と称してパワーストーンや数珠に霊力を込めてくれたんだけど、容量の少ない石は見事に四散して…粉になったものまであった。
あの時は改めて“あ、この人普通じゃない”って思ったよ。
美貌というか容姿的にも普通じゃないしスペックも普通じゃないけど、それ以上に普通じゃないことがよくわかったものだ。
「ええ、これならば問題ないでしょう。ふふ、ありがとうございます、大切にさせていただきます」
嬉しそうに笑った須川さんはそのままブレスレットを胸ポケットへ。
もう話すことはないかな、と考えたのがわかったらしい上司様は麗しいきらめく笑顔を浮かべて一言。
「話がそれたので戻しますが、報告すべきことがまだあるでしょう?」
「な…ない、です…よ?」
「ほう。例えば私が不在だった日の夕方あたりのことなのですが」
あ、これ確実にバレてる。
助けを求めようにも今現在いる部屋にいるのは私と上司様の二人だけだし、ごまかそうにもこの様子だと全部知ってるんじゃないだろうか。
妙に乾く喉をごまかすように潤してから、チラリと表情を伺ってみるけれど完璧な笑顔は崩れることがなくキラキラ具合が増していくだけだった。
「えーっと…その、ちょこっとだけ探し物の手伝いをしに行っただけですよ?」
「少しの手伝いで夜7時までかかったのですねぇ」
「ほ……報告が遅れてすいませんでした」
がっくりと項垂れながら洗いざらい話した。
洗いざらいといっても古井戸の場所と同行した葵先生の目的くらいしか話すことがなくてあっという間に話すことがなくなった。
須川さんは目を細めて地図の上に書き足した古井戸のある場所を見つめたまま動かない。
「優君。他に、何か伝え忘れていることはありませんか…?どこか体の調子が悪い、というような事は」
「特にないですけど。夜もちゃんと眠れてたから調子はいいですよ?ご飯も美味しいし。今日はちょっと疲れましたけど夜の調査には問題なく行けます」
「そう、ですか…」
「調子悪そうに見えますか?そういえば、古井戸の帰りに葵先生も心配してくれたんです。須川さんは気をつけろっていうけど、いい先生にしか見えないんですよね…手芸もできるし。ちょっとスキンシップ多い気がするし、際どい冗談も言いますけど他の生徒に聞こえないように言ってくるだけだし」
「………色々とつっこみたいことはありますが冗談というのはどういったものなのですか」
妙に真剣な顔をしている須川さんに首をかしげつつ、雑木林で悪夢を見ないようにする為に一緒に寝ないかと言われたことや保健室で頬に振られて“照れてるのか”と聞かれたこと、あとは濡れた服のままでいた時にされた注意とかを何気なく口にした。
「って、あの…須川さん?」
どうしたんですか、と思わず声をかけたのは須川さんが額を抑えて項垂れていたからだ。
自分の発言を省みても彼がうなだれるような発言はしていない、と思う。
どこか具合でも悪いんだろうか、と思いながらも冷茶のおかわりを注いでいつの間にか空になっていた須川さんのグラスにも注いでおいた。
私、結構気遣いできる方だと思うんだよね…食べ物関係のみだけど。
一人自己満足しながらお茶を啜っていると疲れきった、それでいて何かを押し殺したような低く掠れたような艶っぽい声が私の鼓膜を震わせた。
「―――…それを、口説き文句だとは思わなかったのですか?」
「口説き文句ってそんなの生まれてこの方一度も言われたことないですよー。あははは、須川さんって時々面白いこと言いますよね」
何言ってるんですかーと至極まともに返した私に須川さんは漸くゆっくりと顔を上げた。
眼鏡越しだけれど宝石よりも綺麗な緑の瞳が一挙手一投足をじぃっと写していてなんだか急に居心地が悪くなる。
「と、いうか…その、葵先生は結構冗談いいますしその範囲内でしょう?私が恋愛対象になるわけないじゃないですか。顔面偏差値とか色々考えてみてもイケメンの悪ふざけ的なのりですってば」
あ、私ってば今いいこと言ったわーなんて自画自賛をしていると須川さんが深い、深いため息をついてなにかを呟いていたけれど内容は聞き取れなかった。
聞き返したけど教えてくれなかったし、一体なんなんだろう…?
(まぁ、とりあえず今夜の調査は安全そうだし…しっかり怪談のある場所だけでも覚えておかなきゃだね)
古井戸には行くのかな、なんて思いながらグラスに残っているお茶を飲み干す。
ちなみに、靖十郎の“視える”発言を伝え忘れて後で頬っぺたを引っ張られることになるんだけど…報告ってどこからどこまでしたらいいのかイマイチわかんないんだよね。
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