【秘密だらけの転入生です】
遅くなってすいません。
そのうち、見直すかもしれない…まだチェック不十分。勢いの投稿です。
説明回は続くよどこまでも…
ああ、うん、まっさか成人してから沢山の若い男の子の前で自己紹介する羽目になるとは考えもしなかったよ。
がやがやと騒がしい、如何にも教室といったドアの前で立ち竦むこと数分が経過。
真新しい少しサイズが大きな学ラン一式に身を包んだ私は緊張で強張っているのが確実な顔をそのままに廊下に立ち尽くしている。
(これがただの人為的金縛りだったらいいんだけどな)
そんなことを考え始めて、この状況が須川さんのお仕置きという名の嫌がらせよりひどくないことに気がついた。
うん、痛みと恐怖と不快感がないだけ随分楽だよね!
ちょっと口から心臓とか色んな危ないものが出そうになっているだけだもの。
脳裏をよぎる、嬉しくないハードな修行の日々を思い出してうっかり青ざめたのは不可抗力だったけれど、荒ぶっていた心臓の鼓動は平常のそれに随分近くなっていた。
「(偉大すぎる、須川さんのお仕置き!そうだよね、ジワジワ系の苦痛が長時間続く上にキラキラした満面の笑顔で永遠と反論できないダメ出ししてくるのに比べたら…!ワサビも酷かったけど、正座で強制金縛りかけられて放置は色々ダメかと思ったもん。トイレ先に済ませておいてほんとよかった。ファインプレイだよあの時の自分)」
それに比べたら自己紹介のなんと簡単なことか!
数時間単位の緊張じゃないもんね、うん。
うっかり遠い目で日常を振り返っていると、突然目の前のドアが独特の音を立てて動いた。
想定外の音に体がビクリと反応して、いつの間にか足元に固定されていた視線が持ち上がる。
目の前にはドアに手をかけた状態の、大柄な男。
年齢で言えば、三十代半ば位だろう。
がっちりとした体格の大柄な男性は、喫茶店の店主で須川さんの腐れ縁かつ同業者の黒山 雅さんを彷彿とさせる。
「よし、んじゃあ入ってくれ…で、黒板に名前は書いてあるから軽く自己紹介を頼む」
一瞬躊躇する様子を見せた男性は、須川さんの要請で“一般の生徒と同じ扱い”をしてもらうことになっているのを思い出したようで視線は軽く泳いでいたけれど、教室内に聞こえる声でそう、言い切った。
どう見てもどこか緊張している男性教員をみて少しだけ緊張がほぐれた私は軽く頷いて笑顔を浮かべてみせる。
どこか安堵したような表情に苦笑しつつ意を決して教室の中へ。
私が潜入することになったのは2-3教室。
教室内は、至って普通の、というか数年前の記憶と違わないものだった。
そりゃ、細かな部分は違うけれど…黒板があって教壇があって、教師用の机があり、比較的規則的に並んだ生徒用の机がある。
教室の壁には掲示物、片隅には掃除用具入れ、荷物を置く為の小さな棚もあって、何より制服を着た三十名程度の生徒の姿はどこの学校でも同じなんだなぁ、と妙に感心してしまった。
(でもやっぱり、机とか椅子とかサイズが大きいような気がする。やっぱり、男子校だからかな?思ったより綺麗な教室だったのには驚いたけど)
転ばないように気をつけたのはいいけど、うっかり手と足が同時に出て自分でも驚いたのは大いなる誤算だった。
私の担任になる山里先生に黒板の文字の横に並ぶよう指示をされたので大人しく従い、気合を入れてから顔を上げる。
とりあえず、まぁ、教壇の上から見ると後ろの席までよく見えることはわかった。
ついでにすごく自分が注目されていて、動物園にいるパンダ並の視線を受けていることも。
「ほら、お前ら、静かにしろ!転入生の自己紹介だが、手足が同時に動いてたのを見てわかるようにガッチガッチに緊張してるからお前ら、あんまり茶化してくれるなよ」
ざわめく教室内に響くような大きな声によって居た堪れなさが出現した。
動揺をどうにか抑えようと学ランの裾を握り締める。
手汗も酷いし、きっと目も盛大に泳いでいると思うんだ。
面接なら即落とされる自身と前科があります。
「(ああ、もうっ!山里先生、ほんと恨んじゃうんだからっ!気づいてない生徒もいたかもしれないのに!)…ええ、と…家庭の事情で転入してきた江戸川 優です。あー、好きなものは甘い物全般、辛いものと数学が苦手です」
このへんでいいかな、と思ったけれどもう少しだけ話しておく。
噂を集めるっていう使命が私にはある訳だし。
「それと、怪談とか怖い話とか好きなので何か知ってたら教えて欲しい、かな…?ええと、今日から宜しく」
笑顔を浮かべると何故かどよめきの様なものがあったのは、あえて聞かなかったことにする。逃げるように頭を下げて再び顔を上げると様々な表情を浮かべた生徒が私を見ていた。
幸いなことに、嫌な感じの―――この場合で言うなら敵愾心とかそういう系の表情を浮かべている生徒がいなかったのでホッとした。
いや、やっぱりバッシングとか嫌われるのって受け止めるのはきついし。
大人になったって嫌われるのが平気だったり好きって人はいないと思うんだよね。
「んじゃ、ありきたりだが質問タイムとする。なんか聞きたいことはないかー?ないならこのまま授業に突入するぞ」
山里先生は私の面白みのない自己紹介が終わったのを見計らって生徒たちに声をかける。
やや投げやりっぽく聞こえる声に慌てたように教室内がざわつき始める。
(うん、まぁね。私も授業時間はできるだけ減らしたい派だったけど、ざわつかせるのも鎮めるのも上手いな、山里先生は)
緊張するのにも慣れてきた私は周りを見渡す余裕が少し出てきていた。
最大の難関である自己紹介が終わったからだろう。
それに、教室に入った瞬間に女だってバレていなさそうだったので一安心だ。
個人的にはかなり不満だけど。誰か気づいてよ、これでも立派なお姉さんなんですからね!
笑顔を浮かべて成り行きを見守っていると、椅子がガタっと動いて生徒の一人が立ち上がった。
「げっ!はいはいっ!!オレ、質問する」
「よし。んじゃ、靖十郎。質問を許可する ――――それから質問する前に一応名前は名乗れよ。一回じゃ覚えられないかもしれんが」
手を挙げて立ち上がったのは、窓側の前から二番目に座っていた元気の良さそうな子。
焦げ茶色でぴょんぴょんと跳ねた癖っ毛に桑茶色の瞳、顔は整っているけれど童顔で可愛らしい感じだ。
成長途中って感じで背は私と十センチ位しか変わらないのが素晴らしい。
今時の高校生は大きくて怖い。
けれど、彼からは身長による威圧感も感じないし、話しやすそうだなぁ…なんて観察していると期待に満ちた視線を向けられていることに気づく。
…日頃見る機会のない純粋なキラキラした目がおねーさんには少しキツいです。
自分の汚さが浮き彫りになる気がするよ…ごめんよ、汚れた大人になってしまって。
「オレは清水 靖十郎な。江戸川、お前身長いくつだ?」
「……はい?」
「だーかーらー、身長何センチ?」
うっかり遠くを見つめてしまっていた私に向かって彼は身を乗り出すように声を張っている。
周りにからかわれるような声をかけられても視線は私から逸らされることはなかった。
返答に困って山里先生をみると彼はやれやれと首を横に振って、小さく“答えてやってください”と一言。
「確か前に測った時は153センチだったと思う、けど」
前といっても測ったのは昨日だから間違いない。
中学校から伸び悩んだままの身長を告げると、彼は顔を輝かせて、山里先生は苦笑しつつ黒板横のパイプ椅子に腰掛けるところだった。
「よっしゃー!江戸川…いや、優!これから分からないことがあればなんでも聞けよ!学校もオレが案内してやるし。ま、勉強で力になれるのは数学くらいだけど」
「あ、うん?宜しく」
よく状況は飲み込めないけれど、彼に気に入られたことだけは理解できたので返事を返すと機嫌よく彼は席に着いた。
彼…ええと靖十郎君の質問を皮切りに続々と他のクラスメイトたちが挙手及び自己紹介を始める。
ふざけ気味なものから純粋な疑問、最後にはただの質問形式の会話になってしまっていた。
どうやら、彼らも彼らなりに授業の開始を阻止すべく必死に質問を考えていたようだ。
いやー、流石に新しいイジメかとも思ったけどね。
だけど、まぁ相手は胡散臭い笑顔を浮かべる上司様ではなく、まだ純粋な青少年だ。
頑張って答えられるものには答えたし、反応も悪くなさそうなのである程度仲良くなれたんじゃないかと思う。
…一つ言っておくけれども、自分の年齢を忘れたわけじゃないから羞恥心はまだあるよ。
そう、例え何の違和感もなく受け入れられているとしてもね。
質問が途切れたのは、一時間目が終わる五分前のこと。
先生に指定された席は、特等席とも言える窓側の一番後ろの席。
内職といっても本職だけど―――がしやすいよう、急遽作られたように私の机がぽつんとはみ出して一つある状態だ。
つまり、隣には誰もいない状態。
ややぐったりして自分の席に着くと始めて気づいたことがある。
(うわ、皆デカイから黒板まるで見えないわ)
目の前は普通に背中。前を見ようとしても黒板は半分から上しか見えない。
どうしようかなーと途方に暮れつつ、身長を聞いてきた靖十郎君にノートを見せてもらえないか聞いてみることにする。
潜入中だから、周りに不信感を持たれないよう授業は受けなきゃいけないからね。
◇◇◆
一時間目が終わった後、二時間目、三時間目と順調に過ごした。
ただ、私の教科書が届いていないってことで靖十郎がわざわざ教科書を貸してくれて自分は隣の席の人と机をくっつけて授業を受けていた。
そうそう、ついでに、ノートを見せてくれないかとお願いしてみると二つ返事で快諾。
お陰で授業中は前の授業内容を移しつつノートを取る、という作業に追われた。
授業の合間にある休憩時間は靖十郎がわざわざ私のところまで来て色々と話しかけてくれたから、自然に他のクラスメイトたちとも話すことができてそれなりに楽しかった。
(なーんか靖十郎は妙に親しみやすいんだよね。年齢も性別も違う筈なんだけど)
本来なら話なんて合いそうにないんだけど好みが似ているのか結構盛り上がる。
それでいて彼はどうやらこのクラスのムードメイカー的ポジションにいるらしく顔が広く交友関係もかなり広いということもわかった。
私にとってはかなりありがたい存在だ。
(利用するみたいで嫌だけど、仕方ないんだよね。仕事、だし)
罪悪感がないわけではないけれど割り切ることくらいできる。
仕事ってそういうものだから。
ただ、償いじゃないけれど靖十郎に何かあったときはちゃんと護ろうと心に決める。
新たにい決意を固めたところで懐かしいチャイムの音がスピーカーから流れてきて、ようやく四時間目の授業が終わった。
「(あ、やば。途中から授業なんにも聞いてなかった)やっとご飯の時間か」
授業のために出していたノートや筆記用具を片付けて借りた教科書を返すため立ち上がると靖十郎が私の方へ近づいてくるところだった。
「教科書ありがとう。助かったよ」
「いいって気にすんなよ。教科書明日届くんだろ?それより早く食堂行こうぜ。早く行かないと並ぶんだよなー」
「え?ちょ、待った…まだ―――――うわわわ!?」
「まずは飯だろ飯!人気の定食はすぐ売り切れんだ。今日は月曜だから肉系定食の日だしな」
やや強引に私の手を握った靖十郎は生き生きと教室内を飛び出した。お約束のように私の手を掴んだままで。
私といえば手を引かれるがまま、必死に足を動かした。
だけど、体力も気力も十分な高校男子と成人した女の体力の差なんて言うまでもなくて、つんのめりながらどうにか顔面スライディングを逃れようと重たくなってきた足を動かす。
もう、すごい形相だったと思うんだ。
何人かギョッとしてたし。
二階から一階に移動して更に別棟まで走って、漸く靖十郎が脚を止めた。
大きな入口の横には大きく『食堂』の文字があって多くの生徒が券売機で食券を買う為に並んでいた。
息が整わないままの私を引きずるように靖十郎は列に並んで――――やっと私の状態に気づいたらしい。
「せ、せいじゅうろー…たのむ、から…廊下、特に階段で、スピード、落として…死ぬ」
「おわ!?わ、悪い!大丈夫か、優」
ゼーゼーとその場に座り込みそうになる自分を叱咤激励してガクガクと情けなく震える膝に気合を入れていると靖十郎が私の背中を撫でてくれた。
(くっそう、何故靖十郎は息の一つも乱れてないんだ!結構な距離だったしスピードがあったのに!やっぱり若さか!若さなのか!!)
酸素を取り込むのに忙しい私は心配していろんな言葉をかけてくれる靖十郎にひらひらと手を振って大丈夫だという意志を示した。
数分で呼吸が落ち着いたので顔を上げてみると、目の前には物凄く申し訳なさそうな表情をした靖十郎。
その表情は叱られた時のシロに似ていて、思わず吹き出してしまった。
ワンコ系男子は可愛らしい。
上司様にいつも弄られて、謝ってばかりだから余計新鮮なのかもしれない。
「もう大丈夫。俺、体力ないし運動はあんま得意じゃないからああいうのは勘弁して欲しいな」
「ホント、悪かった。あー、じゃあさお詫びってことで昼奢らせてくれよ。ほら、転入記念ってことでさ」
「え、いや、ご飯代はちゃんともらってるから自分で出すよ。どうしてもって言うならお茶か紅茶奢ってくれれば十分だし。そもそも体力のない俺が悪い訳だしさ」
どうにか男子高校生らしく一人称を変えてみる。
ぎこちなさが出るかな?と思ったけれど靖十郎はあまり気にした風もなかったので内心ほっと胸をなでおろした。
「そういえばさ、放課後なにか予定あったりとかする?」
「特にないけど…なにかあったか?」
「無理にとは言わないけど学校案内してくれないかなと思って。自分で見て回るのもいいんだけど、この学校大きいからさ…寮の場所もちょっと怪しいし」
ついでに色んな話を聞けたら、という目論見がなかった訳じゃない。
ドキドキしつつ返答を待っていた私に靖十郎は二つ返事で頷いてニカッとした笑顔を浮かべる。
「そんなことなら色々案内してやるよ。ウチの学校って無駄にでかいからさ、新入生とか新任の先生とか絶対迷うんだよな。お!やっと順番きた。優は何にするんだ?俺は…そーだな、今日は大ラーメンと大盛り日替わり定食あたりでいいか」
数秒真剣な顔で券売機を見た靖十郎は手早く券売機に学生証を翳し、ボタンを押す。
この学校、少し変わっていて券売機や飲み物は学生証を提示すると商品を買えるようになっているのだ。勿論、お金は後で保護者に請求が行くんだけれど。
私も靖十郎に習って学生証を翳し定食の中からエビフライ定食とデザート券を5枚ほど購入した。
隣から靖十郎の好奇心に満ちた視線を向けられていたけれど、転入生が珍しいのか移動中や休憩時間の間、ずっと周囲から視線を向けられてパンダ状態だったので慣れてしまった。
ほんと、凄かったんだよ。
小さな用事を作って教室内に入ってきたかと思えば私をみて納得したり、ドアから顔だけ覗かせて私を見たり…ひっきりなしに聞こえてくる“小さい”という感想は聞かなかったことにしてあげたけどね。大人だから、私。
「食券買ったら、こっちの窓口で券を渡すんだ。で、流れに沿って進むとあの受け取り口で頼んだものが受け取れる。席は自由にって感じだなー…今日は早めに着いたからまだ空席はあるけど、ピークの時は食堂じゃなくて購買で適当に買って食べる羽目になるから気をつけろよな!ま、できる限り俺が先に席を確保しておくから安心してもいいけど」
「いいの?それは凄く助かるよ、靖十郎。あ、券売機に並ぶの俺の方が早かったら食べたいもの教えてくれれば代わりに買おうか?お金は後でもいいし」
「おー、それはいいかも。まぁ、封魔もそのうち来るだろうから頼むことはあんまりないと思うけど、その時は頼んだ」
雑談をしつつ長い列に並んでいると愛想のいい食堂の中年女性が靖十郎を見て嬉しそうに笑う。
「あらまぁ、靖ちゃん、そっちの子が新しくきた転入生?随分可愛らしい子ねぇ」
「おう!俺が色々教えてやるんだ。あ、優、この人は佐藤さんな―――…おばちゃん、今日はこれ!優も食券出せよ」
「うん。ええと、お願いします」
はい、と小さなカウンターに食券を出せば佐藤と呼ばれた女性はあら、と小さく目を開いて心配そうな視線を向ける。
「あんた、優ちゃんだっけ?普通盛りだけどいいのかい?こんなんじゃ夕食まで持たないんじゃないの?遠慮しないでたくさん食べないと、成長期なんだから」
「だ、大丈夫です。あんまり沢山食べたら午後眠くなっちゃうんで…代わりに甘い物食べてカロリー摂取しますから」
「そうかい?ああ、添え物のサラダは多めにしておくから野菜もしっかり食べるんだよ」
有難い女性の気遣いだったけれど何とか顔に笑みを浮かべて、列を進む。
…流石に、もう成長期が終わったことを告げることはできなかった。
ついでにたくさん食べても増えるのは身長じゃなくて体重と体脂肪だけなんだよ。ぐすん。
流れる生徒の列を乱さないよう受け取り口まで行くと、大きなトレーにご飯や味噌汁、サラダとエビフライとコロッケが乗ったお皿が乗っている。
美味しそうなおお振りのエビフライに空腹を自覚してそわそわする気持ちを抑えつつ進んでいくとデザートを選ぶよう言われた。
大きなプリンに大きな大福、アップルパイ、今川焼きあんこ・カスタードの2種、苺のムースの6種類から今川焼きのあんこ以外を選んで靖十郎の後を負う。
途中すれ違う生徒たちが私のトレーに乗った甘いものの山を見てギョッとしていたけれど気にしたら負けだ。
「んじゃ、あの奥が空いてるからあっちに……優、お前それ、今全部食うってわけじゃないよな?休憩時間中に食うんだろ?」
「それ?ああ、デザート?やだなぁ、靖十郎…―――― 全部この時間に食べるに決まってるじゃんか。甘味は鮮度が命なんだからさ」
「鮮度って魚かよ!まぁ、いいや。取り敢えず喰おうぜ。後で紹介したい奴もいるしさ」
首だけでガックリと項垂れたノリのいいクラスメイトに続いて、空いている席に座った。
ほかほかと暖かな湯気をたてている自分の食事を片付けようと二人で顔を合わせて意味もなく笑ったあと、しばらく無言で猛然と皿の中身を空にする素晴らしいひと時を味わう。
…とりあえず、腹が減っては戦ができぬってことでエビフライは堪能させてもらった。
どうしよう、学食だけでも男装した価値があるかもしれない。
…毎日の食事がちょっと楽しみになった潜入初日の昼食時、無事デザートも完食して満腹になりました。今度、オヤツ用に食券を多めに買っておこう。
寮の食事も美味しいと靖十郎から聞いたので夕飯がとても楽しみになったのはここだけの話だ。
仕事を忘れたわけじゃないよ、うん。
一瞬頭から飛んでたのも事実だけど。
読んでくださってありがとうございました!