第2話 地獄の門(中)
第2話 地獄の門(中)
「もう少ししたら、学園の校門が見えてきそうだな」よくわからない恐怖のせいで、色々と思考が停止しているのが自分でよくわかる。
「そうね。どんな学校、学園でも坂道を登ると校門が見えるっていうのは、一般的だからね。でも、この学園って・・・」彼女も僕もわかるほどの異臭が漂い始めた。だが、そんなこと今になって驚くことではなくなってき始めているから、あえて言わなかった。殺風景の中に異臭。この異臭はきっと死臭に近いものだろう。アンモニアのような刺激臭と生々しい血の臭いから推測して、もう少ししたら、何かが起きる。生物としての危険察知がここにきて、ようやく発揮し始めた時にはきっと遅いのだろう。
「見えてきた。あれが校門なのか・・・。とてもじゃないが、地獄への門にしか見えないな」
「この血痕の数からして、人が死んだとしか思えないわ。校門が錆びに錆びまくってるといったところね。一体どんな閻魔様がいるのかしらね」
そこに広がるのは、校門ではなく地獄への門。不思議なことに死体が見受けられないが、血痕の乾き具合から、数分前に人が死んだ。あまりに残酷な光景に気を取られていたら、知らぬ間に嘔吐物のようなものを踏んでいた。あまりの光景に後退りすらできなくなっていた。だが、その時であった。門から銅像が歩いてきた。
「君たちは、面白い。早く門の中に入りなさい。学園の閻魔様があなたがたをこの学園に歓迎しよう。今年の生徒は面白そうな奴がいなくて、退屈していたところだ。そこの、メガネとヘアピン。そして、後ろにいる包帯」そう言うと、僕と彼女は振り返る暇もなく。門へと引きずり込まれると、いうよりも不思議な力により引っ張られた。
今回も小説を読んでいただきありがとうございます。作者の神矢です。今回はGWで友達にあった人も多いのではないでしょか。そんなわけで、友達について少しだけ雑談したいと思います。友達の家に行って、定番ですが卒アルを見てきました。そこで級友からの言葉の中に心に刺さるものがありました。それは「友は一生の財産」という言葉です。僕はあまり友達がいないからこそ、心に刺さった言葉でした。そんなことを中学生の時に書くなんて凄いと思いました。ですから、読者の方々も友を大切にして、時に力になり、時に助けてもらったりして、頑張ってください