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春の日の授業
鼻水を垂らしてすら美少女だ。
本当に私の生徒は反則級に可愛らしい。
普通なら不細工に見えてしまう、そんな姿すら可愛いのだから。
まぁそれはそれとして…
「鼻くらいちゃんとかみなさい。ほら」
そう言うと、私はこの子の鼻をかんでやる。
この顔が赤く擦り切れては大変なので、ちょっとお高いティッシュでだ。
するとこの子はにへへと笑う。
「何よ?」
「いやぁ、先生に構ってもらえるのが嬉しくて」
なんて素直。
こういう子のことを可愛げがあると言うのだろう。
私とは大違いだ。
ああ、もう、可愛い。
「はいはい。それじゃあ授業を始めるわよ」
「はーい」
こうして今日も至福のひと時が始まるのであった。