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門番A式、勇者の出迎え方。


 門番生活三ヶ月とみっかめっ!



 今日はなんと、勇者様がこの城門に来てくれた。勇者というのは一人や二人ではなく、何人もいるのだが、それでも三回寝たら一回は来るかどうか、って頻度でしか来ない。前回来たのは二日前のはずなので、今日はちょっとラッキーな日かもしれない。暇つぶしにはちょうどいい。


「王様に粗相のないようにな!(なぁ、やっぱりずっとしりとりし続ける門番って、おかしいか?)」


 勇者に話しかけられたのをいいことに、俺は張り切って応答、質問してみる。内心の言葉が聞こえるはずもないが、ちょっとしたお遊びである。


「はい」


 ちなみに、勇者は『はい』と『いいえ』の言葉だけで、巧みに世間を渡り、魔王に挑む猛者である。さすが勇者、多くは語らないカッコよさというわけか。

 そんなカッコイイ勇者様は、後ろに魔法使いと僧侶と盗賊を引き連れ、颯爽と城門をくぐっていった。

 どうでもいいけど、盗賊って城に入れちゃって問題ないんだろうか? それと、一番気になるんだけど、さっきの『はい』ってやっぱりしりとりをし続けることがおかしいって意味の『はい』なのか? 出来れば、違うと言って欲しい。俺と門番Bの、毎日出来る唯一の暇つぶしなのだから。


 俺は門番A。盗賊が城に入ることより、いつもやるしりとりがおかしいかおかしくないかが気になる、しがないNPCだ。



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