ヴェリナル編【出会いと異世界冒険記】/危機から始まる異世界生活
未だに俺は落ち続けている。
このままだと地面に激突してお陀仏だ。
どうすりゃいいんだ。
「助けてぇえええ!ああああああ」
ヒューゥッ。ガチり。
なにかに捕まった。
「ほぇ?助かっ……」
「…って助かってな〜い!」
ギロリ
パチッ
ドラゴンみたいなやつと目が合ったと思ったらそいつは悪い笑みを浮かべたような気がした。そしてそいつの巣窟近くでまた首にかかっていた鈴が光を放ちあいつは俺を落とす。
「ぎゃああああああっ!まただっペぇぇええええ!」
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(ルイの異世界転移後再落下前 ミネーナ村)
「なんだありゃ!」
「でかい魔法陣か!?」
「あれ人が落ちてるぞ!」
「我々騎士団が調査に行く!!皆の者続け!」
ぉぉおおおお!!
そしてこっそりその後を
「なにあれ!?人かな!?落ちてくる!」
着いてっちゃお
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転移直後落下
「助けてぇえええ」
バサササササ。
ドラゴンのようなものに捕まる。
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「あれはワイバーン!!捕まってる!?」
パアッ
「ん?光った?」
気のせいかしら?
再び落下中のルイ
アイツは鈴がなんでか光ったあと怯えて話したみたいだけどそんなの気にしてられない!
「あああああああああああぁぁぁ」
あぁ地面に激突してしんじゃうんだぁもう……ダメだぁ……
その時。
シュタタタタタダダッ
ボスッッ!!
「ブグフェニャッ!!」
変な声が出てしまった……
「ふぅ!ナイスキャッチね!さすが私!」
「あ、ありがとう……助かったよ」
「死ぬかと思った…ところで君は?」
「あ、先に名乗るのが礼儀だよね!僕はルイ!氷娥ルイだよ」
「ルイっていうんだね!ルイちゃんよろしく!私はネイヤ!!狐獣人のネリーナ.ネイヤだよ!」
「ネイヤって呼んでね!」
「ルイちゃんって僕男なんだけど……」
「いいのいいの!好きに呼ばせて!」
「わかったよ仕方ないな。」
これでも大人だからちゃん付けはなぁ……
まぁよくちゃん付けで親には呼ばれてたし気楽に行こう……
「あ、そうだネイヤがルイちゃんに街を案内してあげる!」
「おーい!ネイヤ〜!!また勝手に後をつけてきたな!」
物々しい格好をした女騎士がネイヤを怒鳴りつける。
「ゲッ!イリナ騎士団長!!」アワアワ
どうやら彼女は騎士団長らしい。
「む?その子は?」
「空から落ちてきた子で私の友達!」
「あ、名乗り忘れてごめんなさい……僕はルイ、氷娥ルイと申します」
「ルイか良い名だ!我はリドス騎士団団長イリナ.ヴェルディだ!イリナでもヴェルディでもヴェルでも好きなように呼んでくれたまえ!」
「ところでルイちゃんって空から落ちてきたけど一体どこから来たの?」
「それは我も気になるな」
「えっと…信じてくれるかは分からないけど」
事情を説明した。
「へぇ〜不思議なこともあるんだね」
「にわかには信じ難いがそういうこともあるのかもな」
「さ、ここは危ないから離れよう!」
「はい!でもどうやって?」
「それは我らに任せたまえ!」
「さぁ皆の者!ルイ殿とネイヤを街へ送ろう!」
了解しました!
団長に続け!
ぉぉおおおお!!
騎士団の持つ馬車に乗せてもらい数時間後
到着し町に入ると、
こんな歌が風に運ばれ、向かいの広場から聞こえてきた。
どうやら吟遊詩人が歌っているようだ。
3000年も昔の話
我が王国ヴェリナルは
魔族と魔王と争い続け
王国は危機に堕ちる
王族たちは 魔術師を呼び
かの者を 召喚せしめた
現れたるは1人の少女
彼女は 獣の力を授かり
勇者となった
彼女は ビーストクレイの 二つ名を授かり
魔王との 決戦にて
故郷を懐かしみ、嘆き
我が王国のために
命を賭した
世界は三千年の時を経て今の平和な世界となった。
彼女の栄光は今も語られ続けている。
さて、昔から我々に伝わる歌がある。
これはいつの時代からあるのやら……
さぁご一緒に奏でようか!
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これは語られず消えてしまった者の想い。
こんな世界
私の居た場所と違う
だから納得いかない
なぜ私が戦わなくてはいけないの
私は勇者の器ではない
だけど
誰かが犠牲になるのは
もっと嫌なの
さあ、勇気出して戦おう
何があっても諦めきれない
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私たちは立ち上がる
闇になんて飲まれやしない
ただ何もせずに落ち込んでいるだけじゃ
何も始まらない
歩き出して 戦おう
何があっても 諦めきれない
大人や子供や 性別、種族なんて関係ない
誰もが勇気を持って 立ち上がれば
突き進めば 道は開ける
誰もが願いを叶えられる
ネイヤも騎士団の皆さんも気づいたら歌っていて吟遊詩人の周りに踊り子や小さな子が自由に舞を披露していた。
「なんだか知らないのに知っている気がする。」
「とてもいい歌だね」
「でしょ〜!ずっと昔から伝わってる歌でね、街のみんなに人気なの!」
「この街だけじゃなくてヴェリナルでは知らない人はいないわ!」
「そうだな!あぁそうだ!私たちが暮らすこの街の名はリィナと言う。」
「この街は三千年前の戦いが終わり平和条約を結んだ後に魔族や魔王、他種族と人間が共存するために作られた街なんだとされてるぞ。」
「だから私たち獣人も平和に暮らせるの!」
「きっとルイちゃんも気にいるよ!」
「そうなんだ!それはすごいな!」
「あぁ!だが最近奴隷商が動き出してるらしくてな…1部では魔族や他種族、人間さえ奴隷として売るやつがいるらしいからお前たち気をつけろよ。」
「分かった」
「はーい!」
「ネイヤはほんとにわかってるのか?」
「わかってるもん!」
「あはは…あ、そうだ!世界地図かこの街の地図ってある?」
「あるぞ!ほらこれは多めに持っていたものだから記念としてあげよう!」
「ありがとうイリナさん!」
「どういたしましてだ」
そして僕たちはイリナさんたち騎士団と別れ
「私イチオシの宿屋教えてあげる!」
「ありがとう!でもこの世界のお金もってないよ?」
「大丈夫!とりあえずは私が払うよ!」
「そんなの悪いよ!」
「私がしたくてしてることだもん!」
とのことで宿屋へいきネイヤに色々してもらった訳で
宿屋━━━━━
「いらっしゃいってネイヤじゃないか。隣の子は?」
「女将さん!この子空から落ちてきて私が助けたんだけどお金なくて困ってるって言うから私のお金で止めてくれないかな?」
「それでもいいけどさすがにネイヤにお金払わせる男に貸す部屋はないよ!」
「ヴッ…僕は氷娥 ルイって言います。さすがにネイヤにも悪いって言ったんですけど……。流石に女の子にお世話になりっぱなしは嫌なのでお手伝いしたりほかの仕事でお金を稼いで払いますので泊めてくださいませんか?」
「なんだい!いい子じゃないか。いいよ!泊まりな!
ただお金はある程度溜まってから貰うから気ままに働きな!無理すんじゃないよ。」
「良かったねルイちゃん!」
「うん!」
荷物も置けたことだし仕事を探しに行こう!
「ねぇネイヤ街を案内してもらってもいいかな?」
「そのついでに仕事も探したいし!」
「いいよ!ルイちゃん!」
「早速行こ!」
俺の異世界生活は始まったばか…
「にゃふぅっ!?」
ずしゃーっ
「だ、大丈夫?ルイちゃん!!」
走ろうとしてコケるとか…うぅ…
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ケヒヒヒ…あの狐獣人いい金になりそうだな
あの方に捧げるか…




