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異世界転生したけどまた幼馴染とのんびり暮らしたい  作者: 黒井あたる
第1章 幼少期
13/23

閑話 義妹(予定)の思いやり

――Sideメイ


 お兄様が行ってしまわれました。さて、私にはお兄様が作ってくれたこの異次元収納指輪でやらなければいけないことがあります。


 まっすぐお兄様の部屋に向かい、目的のモノを収納します。そしてあらかじめ用意しておいたモノを代わりに置きます。ふふふ、うまくいきました。メイドに片付けられてなくてよかった。


 さて、それでは行きますか。まったく、世話の焼ける兄姉ですね。半年前にあんなこと聞かなければこんなことする必要なかったのに。


……………………


――半年前


「アリシア先輩はいつからカール先輩が好きになったんですか?」

「メイ様いきなりすごいこと聞いてきますね?」

「気になってしょうがないので、教えて欲しいのです。」

「うーん。……そうね、小学5年の時にかーくんの家に遊びに押し入った時に、かーくんが部屋から出た隙にベッドに潜り込んだ時に恋に落ちた…かな。」

「家に遊びに()()()()()……?」


 どういうことかしら?強盗かなんかなの?うちには来てないはずだし、小学5年って?もしかしてアリシア先輩もお兄様と同じでたまに不思議なこと言う人なのかしら?


 初めて会ったはずの5歳の時に、涙を流しながら抱き合っていたという騎士やメイド達の伝説になっている人たちだし、何があっても不思議じゃないのかしら?


 とりあえずお布団と枕が大好きなことだけはわかったわ。


……………………


――Sideアリシア


「お嬢様、荷馬車の御者が戻って来まして、門前に子爵家のメイ様がいらしてるそうですが――」

「帰ってもらって。」

「それが、伝言を必ず伝えなさいと。伝えなければ考えがあると。」

「……しょうがないわね。なんて言ってたの?」

「我が家の伝手でカールの枕を入手した。出てこなければ私がもらっていって抱きま――」

「だめーー!!すぐいくわ!」


 玄関まで出るのが面倒だったのか、窓から出て行った。


「メイ様!ホントにカールの枕なんですか!?」

「ふふっ、出てきたわね。これよ!よく見なさ――もうないじゃない。いつ動いたのか見えなかったわ…。」

「この匂いは確かにかーくんの…!これはわたしのものよ!」

「そんなことしてないで早く結界で包んだほうがいいんじゃないかしら?」

「はっ!そうか!」

「それじゃお願いを聞いてもらおうかしら。」

「き、聞けないわ。これはもうわたしのものだもん!」

「そう…それじゃこのお布団は私がもらっていくわね。」

「それはもしや……」

「名付けて、カールのお布団よ!」

「聞きます!なんでしょう!」

「ふふっ、いいでしょう。アリシア先輩がお金返し終わって、お兄様が学園から戻ったらお茶会を開くから会ってあげて欲しいの。」

「う~…わかりました…。」

「約束ですよ。あと、今日からお義姉さま(おねえさま)と呼ばせて頂くわ!」

「……それはまぁ、いちおう婚約者の妹だしいいですけど。」

「それでは敬語もやめてください。」

「そうね……早くそのお布団ちょうだい、結界で包まなきゃ!」

「はい、どうぞ」

「ありがとう!」

「お兄様が王都に行ってしまわれたし、自分で謝罪したいでしょうから私もお母様も何も言わないことにしたわ。それでは、またくるわ。」


 そう言って颯爽と帰っていった。ヘレナ様譲りなのか立ち居振る舞いがかっこいいのよね。それにしても、布団と枕を持ってきてくれるために来てくれたんだ…。メイちゃんとは仲良くやれそうなんだけど、白い結婚目指すんだよね。


 でもカイト様が謝罪したいってどういうこと?勝手に婚約結ばれたからとかかな?かーくんがいるのに!もう!


 あ、だめだ。早く部屋に戻ってかーくんグッズに癒されよう。

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