表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
馬鹿な浪人の末路  作者: 蟻の船酔い
追憶編
6/20

1浪時代

2015年-2016年

浪人が決まった。


不思議と不安や後悔はない。


それは自分が一年後には医学部に受かっていると確信していたからだ。



 高校時代は3年間、映像授業の予備校に通い、俺は予備校に対する、ある不信感を抱いていた。

それは予備校のロビーに貼られている難関大学への合格者の出身高校を見ると分かるはずだ。

医学部医学科や旧帝大の合格者になると、どれもその地域でトップレベルの高校出身者しかいないのだ。

 俺はこの現実を目の当たりにし、予備校無能論を打ち立てた。

予備校に生徒の学力を伸ばす力は無く、元々優秀だった生徒が一応予備校に在籍して、勝手に受かっていくという構造になっているのではないか。

つまり、難関大学に受かる人間というのは、その塾に行ってなくても結局受かるということだ。

これはその予備校から非進学校出身の生徒が難関大学に合格していないことから証明される。


と、このように当時は大真面目に予備校無能論を唱えていたのである。

今から思えばどうでもいいことである。

行きたいなら行けばいいし、駄目な奴は何をやっても駄目なのだ。

 所詮は資本主義の一端をなす学歴社会の茶番なのだ。



そういうこともあり、一浪目は宅浪をすると決め込んでいた。


ただ、さすがに全て一人で受験をこなすのは難しいと感じたため、ある人の個別指導を受けることにした。



【頭脳王出演者に指導してもらえば受験とかヨユ〜wですよね??www事件】

話は遡り高3の12月。

俺は予備校から帰り、テレビをつけてチャンネルを適当に回すと、このようなパワーワードが耳に入った。

「東大医学部の首席、回答をオープン!」


どうやら頭脳王という高学歴の大学生達によるクイズ番組らしい。

番組に興味を持ち視聴することにした。


「世界一長い首都名であるタイの首都バンコクの正式名称を答えよ」

その瞬間回答ボタンが押された。

「クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット」

 ((ピンポンピンポンピンポン))

「ほぼ澱みなくこれだけの長い答えをつらつらと今、言ってのけました!」

その瞬間、俺の全身に電流が流れた!!


これだ!

俺はこれになるんだ!


俺は難関大学に合格して頭脳王に出演して返り咲くんだ!


その後、出演者の経歴を一人一人調べていくこと数時間。

とある人物のTwitterにたどり着いた。

 『京大首席』

どうやらこの人は頭脳王に出演しているだけでなく、オンライン指導も行っているらしい。

浪人した暁には是非、申し込んでみよう。



そういう流れで一浪目の春からその人のオンライン指導を受け始めたのだ。


初回の電話カウンセリングでは、それまでの模試での成績と志望校を伝えた。

「ふむ、中村君は医学部志望で…偏差値が48…かぁ。 どうして医学部に行きたいの?」

「人の健康を考えて生きていきたくて…(社会的地位が高くて高収入だから)」

「うーん…」

しばらく無言の時間が続いた。

「これは提案なんだけど、慶應の文系とかどう?」

慶應の文系?私文じゃないか!都内の大学だから金もたくさんかかるぞ!ありえん!

「いや、、医学部がいいですね…」

「…わかった。ではそういう方向で進めていきましょう。」

「はい…」


彼の指導は、最近の例を示すと武田塾のようなものだった。

 問題集に書かれている問題の解説はなく(別途料金が必要)、参考書ルートの提示と、生徒のやる気管理という名のLINEでのその日の学習状況の報告だった。


とにかく、これからやるべき参考書が明確になり、やる気と希望に満ちたスタートを切った。



初めの2ヶ月は言われた通りの参考書を言われた通りの進めていけた。

「進捗報告します。青チャート数ⅠA 20題、ビジュアル英文解釈3題、物理のエッセンス15題進みました!」

「おおおおおおお!!!素晴らしい!!!!!!!!」


だが、それもそう長くは続かなかった。




【中ダレ欺瞞工作】

6月中旬、夏至に差し掛かろうとする時期。

俺は勉強に嫌気が差していた。

今日はやる気が出ないな、でもノルマをこなさないと、、でも面倒だ、、、そうだ、今日はオフの日にしよう。

また明日から頑張ればいいや。

とりあえず今日の報告では一応勉強したことにしておいて…

「報告します。青チャート数学IA 25題、ビジュアル英文解釈5題、物理のエッセンス10題進みました!」

「OK!その調子でいこう!!!」


この頃から俺の欺瞞工作は始まった。


「報告します。青チャートIA全て終わりました!それと英単語帳も完璧になりました!!」

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!素晴らしい!!!!!!!!!!!!!!」


「報告します。物理のエッセンス(赤)を終えました!」

「すべての問題を見た瞬間に解法が思いつく?」

「まだそこまではいってません」

「そこまでいこう!」

「はい!」


 一方、その頃の現実の俺は、一日中アニメとゲームの廃人生活を送っていた。

スマホ版でリリースされたグランド・セフト・オートIII の攻略に没頭していた。

 全クリした後も、手配度5から如何にして空港のセスナに乗り継ぎ、空を飛んで逃げるか試したり、

武器屋の店内から外にいるモブを撃てば反撃されずに手配度を上げることが出来ることに気づき、店の前に軍の戦闘車両を大量に誘き寄せてグレネードで纏めて吹っ飛ばしたりすることにハマっていた。

 因みに当時のアニメは、のんのんびより りぴーと、オーバーロード、干物妹!うまるちゃん、監獄学園、Charlotteを観ていた。


受験本番までまだ時間はあるし、また後で本気出せばいいか。

 挽回は得意なのだ。

高校の時の定期テストも、試験10分前の集中力は誰にも負けなかったはずだ。

あの集中ブーストを使えば挽回も可能だ。

そう思い込むことで現実逃避をしていた。


当の受験指導の人には、全くの虚偽報告をしていたのだ。

 今日はどれくらい参考書を進めたことにしようか。

あまり進みすぎると現実味がないから今日は少量しか進まなかったことにしよう。

うん、これなら人間らしいな笑。


しかし、その虚偽報告も次第に良心が痛むようになり、報告も途絶えがちになった。



【中学校時代の友人と久しぶりに遊ぶ】

同じ小中を卒業したこともあり、高校はお互いに違うところへ行ったが、話が合うのでその後もたまに遊ぶ仲の人がいた。

名前は北君だった。

北君の自宅に僕が向かい、ピアノを弾いたり、アニメの論評をしたり、勉強を教えたりしていた。

ちなみに何故、センター試験の点数が50%前後の僕が勉強を教える立場にあったかというと、彼は偏差値45の高校卒業者だからである。

そしてFラン大学文学部にいったわけなのだ。

だから大学の英語なんかは浪人生である俺の方がよく出来ていた。

一丁前に、どこぞの予備校講師が口酸っぱく言ってきた音読法を教えてみたりもした。

俺は悦に浸っていた。

これにより自己顕示欲が満たされる気がした。

やはり人に教えるという行為は楽しいな。

そんなことを思っていると、中村君に読んで欲しい本があるんだと、書棚の方に手を伸ばして僕目の前に差し出した。

本のタイトルは…『人間失格』 太宰治の作品だ。

またえらく攻めた小説を提示してきたな。

そういえば彼は高校の国語に載っていた山月記も好んでよく話していたな。

彼も自意識のことで悩んでいるんだろうか。


北君は絶対面白いからと念入りに訴えて人間失格を貸し与えた。

1ヶ月くらいかけて読んでみた感想は、この主人公は自分にそっくりだなと。

まぁ自分にそっくりだと思う人が近代以降たくさんいたから反響を生んだんだろうが。

生きづらい世の中だ。


しかし、なんで北は俺にこんな本を薦めてきたのだろうか…


これは後日談だが、結局、その本は北君に返すことなく、所謂、借りパクをしたままになった。

人を避け続けて、片手では数えられないほど浪人して、友人から借りた本を返さないまま年数が経ってしまったのだ。

タイトル通りの人間になってしまった。

まさに俺は人間失格だ。




月日は流れ11月になった。

報告はこの時3ヶ月ほど滞っていた。


そして受験指導の人からLINEが届いた。

「最近連絡がないけどどう??」


全身に気味の悪い冷や汗が流れた。


もはや欺瞞は通用しない。

ここは正直に言わねばなるまい。


「実はこれまで報告していた勉強報告なんですが、あれはほとんど嘘なんです。実際は全然参考書も進んでなくて、、これから僕どうしたらいいんでしょう……」


送ってしまった。

あーあ、送っちゃったよ笑笑

俺のクズっぷりがバレちゃったよ笑笑笑笑


「そうだったのか… よし、じゃあこれから1日17時間勉強だな。逆転合格にはそれしかない!!!これから毎日報告すること!いいね?」


…俺はこれまでの自分の行いを恥じた。

この人はこんなクズな俺を見捨てることなく建設的な計画を建ててくれる!

 俺は愚かだった。これからは心を入れ替えよう。

俺は次の日から1日17時間勉強を実行した。

正直めちゃめちゃしんどかった。

実際の集中している時間も8時間くらいだったから効率は悪かった。

それでも確かに勉強をしている手応えがあった。

 ひょっとするとこのまま勉強し続ければ今からでも国立医学部に合格できるのでは…!?


「報告します!1日17時間勉強できました!!これから逆転マジで狙います!!」

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!ナイスウゥァゥゥウウウウウ!!!!!その調子でいこう!!!マジでこの調子でいけば受かるから!!!」


翌日も17時間勉強した。

6時間睡眠なので眠い。


その翌日は調子が悪くて12時間勉強になった。


その翌日は巻き返して15時間勉強、その翌日は14時間、その翌日は10時間……


気がつけば全く勉強しなくなっていた。


報告も以前と同じようにしなくなり、12月を迎えた。


それから後は不安と焦りと苦悩と後悔と後ろめたさと絶望と希望が混ざり合ったような日々を送ることになる。



あれよあれよと1月になり、青チャートはIAIIBは1周で終わり、数Ⅲはノータッチ。

物理のエッセンスは力学、波動だけ1周し、電磁気、熱力学、原子はノータッチ。

化学は重要問題集の理論と無機のA問題だけ1周し、B問題と有機範囲全てがノータッチ。


 詰んだ。


しかし、人生初の浪人ということもあり、全てを諦めるわけにはいかなかった。

 残り2週間という限られた時間を有効活用するべく、試験本番から逆算し30分刻みの綿密な勉強計画を立てた。

 朝は6時に起床後、ご飯を食べながら英単語を詰め込み、夜までぶっ通しで物理のエッセンスの熱力学、電磁気原子の解答を読み込む。23時に就寝。

 これで1日で物理を完璧にしたことになる。


この調子で化学と地理を詰め込んで、残りの1週間を過去問演習に当てれば9割とれる!!!


俺の受験はまだ終わっちゃいねぇ!!!!!


3時間を費やし綿密な勉強計画を立てた。


ふぅ…いい仕事をしたぜ。

今日はちょっと疲れたから明日から頑張るか。


翌日、9時に起床した。

眠気がとれないので二度寝する。

 目が覚めると昼の13時を過ぎていた。

落ち着け。まだ間に合う。

そう自分に言い聞かせ、物理のエッセンスを開く。

 その日は夜まで物理のエッセンス(青)に取り組んだ。

 結果、熱力学までしか終わらなかった。

ほぼ初学で解答をスムーズに理解できるはずがなかったのだ。


こんな調子で日は過ぎていき、いよいよセンター試験前日になった。

俺は気が気で無かった。

 もうどう足掻こうと100%、絶対に9割はとれないのだ。

いや、9割どころか7割も怪しい。

これじゃあこの医学部を目指して頑張ってきた一年間はなんだったんだ。


後悔と苦悩に苛まれた。


目の前がくらくらしてきた。


はぁ…親になんて言おう……。

親は俺が8割くらいとってくると思っているらしい。

明日はセンター試験だからといって、いつにもない豪華な夕食を作ってくれた。

「明日はいよいよセンター試験だな。今日はぐっすり眠れ」

「うん…」

ムシャムシャムシャ……ゴクン。


その日は後悔から頭がパニックになり結局眠りについたのが深夜の3時頃だった。


翌朝、セットしていた目覚ましにより6時に起きた。

とても眠い。

朝ご飯を食べて、身支度をし、駅へ向かった。


憂鬱だ。

もうどう足掻いても今年は100%受からないのだ。

俺は一体何をしてるんだろう。


試験場に着いた。

去年と同じ大学、違うのは俺が浪人であること。


絶望感に浸りながら教室に入る。


…はぁ………。

今更参考書を開いても意味ないよな。

でも何もしないのもなんか嫌だ。

俺はカバンから分厚い参考書を取り出し、開いた。


複数人の試験官が教室に入ってきて準備をする。


…俺は何をやってるんだろう。


1時間目の社会の問題とマーク式解答用紙が机に置かれていく。


「それでは始めてください」


周囲からパラパラと紙をめくる音が聞こえる。


地理B… 結局あんまり勉強しなかったなぁ……。


はぁ、どうせもう今年は終わりだ。


医学部は諦めたくない。


……二浪、するか。

親は許してくれるだろうか。


俺、どうなっちゃうんだろう。


仮に二浪するとしたら、春からどんな風に勉強していこうか。

まずはあのやってなかった問題集をやって、今度こそは計画的に真面目に取り組んで…。


気がつけば試験そっちのけで、そんな妄想に耽っていた。


次の国語の時間は真面目に取り組んだ。

現代文と漢文で満点をとってやろう。古文は捨てる。


その次の英語は発音問題で満点をとる。

 そう、これは俺の数少ない特技なのだが、センター英語の発音問題は過去問でも模試でもほぼ満点しか取ったことがないのだ。

 発音問題だけは某映像授業を売りにしている予備校の英単語高速マスターのお陰でお手の物だったのだ。

文法問題…壊滅、長文問題…読んでる内に脳内でアニソンが流れ出す。

時間内の解き終わらなかった。

リスニング…わからん。


1日目の試験が終わった。

帰り道、8割獲得が不可能だと決まり、清々しい気分になった。



「おかえり、試験どうだった?」

「あー、、まぁまぁかな」


2日目

数学IA…図形問題の後半の問題でうんうん唸って30分消化、残り10分で確率と整数問題を解いた。

間に合わない。


数学IIB…公式が思い出せない。


物理…電磁気がまるで分からん。


化学…mol計算って結局どうやるんだっけ。



2016年のセンター試験が終わった。


帰り道、記念に受験会場の写真を撮った。

文字通り記念受験になったのだ。


帰宅

「おかえり、試験どうだった?」

「うん、、まぁ、、うん、、、、。」


翌日、11時にゆっくりと起き上がり自己採点をした。


まる、ばつ、まる、ばつ、ばつ、ばつ、ばつ、まる、ばつ、ばつ、ばつ、ばつ、ばつ、ばつ、、、、


5教科7科目の合計点

486/900点(54%)


終わった。


7割もいかなかったな、、。


これ、どこに出せるんだ?


バンザイシステムに点数を打ち込みA判定のみに絞り込んだ。


・長岡技術科学大学

・北海道教育大学

・室蘭工業大学

・北見工業大学

・筑波技術大学


どうすんよ…これ……。


その晩、家族会議が開かれた。

「なにー!?54%しかとれんかったんか?」

「はい…」

「…しゃーない、いけるとこ受けよう」

「はい…」


そして二次試験の課されない北見工業大学を受験した。


結果、受かった。


国公立大学でセンター試験54%で二次試験を受けなくても合格する。

それが北の東工大『北見工業大学』なのである。


実質、センター利用の底辺国公立大に受かっても、自分で勝ち取った実感がなかった。


悔しい……

あと一年やれば医学部に受かるはずだ…


しかし1浪してこのザマなので自分でも確信が持てない。


この不安を消すために何か良い情報はないかと本屋に出向いた。



【自己啓発本中毒事件】

いつもの参考書コーナーを散歩した後、ビジネス書コーナーに寄った。

そしてある本が目についた。


『孤独になれば、道は拓ける。』


孤独?今の俺にピッタリじゃないか。

なになに……


読み進めていく内に身体に電流が走った。


これだ……

これだったのだ………

俺に足りなかったのはこれだったのだ…!!


俺はその日、その著者の本をAmazonで片っ端から買い揃えた。

翌々日、大きな段ボールに15冊の本がぎっしり詰まって届けられた。


3月中旬、俺は朝から晩まで自己啓発本を読み耽った。


そして、ある瞬間、19年間感じたことのない感覚に襲われた。

 脳に血がドクドクと送り込まれてくるのが分かる。

思考が鮮明になりそれまで燻っていた脳が覚醒したのである。

 憂鬱な気分は完全に吹っ切れ、気分が高揚した。


…凄い。

世界のことが全て見渡せる。

これが全知全能の力か。

これまで冴えない人生を送ってきたが、ついに本当の自分を見つけた。


これが努力しなくても脳が回転するという感覚か。

おそらく東大に合格する人はこの状態が常態化しているのだろう。


翌年の合格を確信した俺は、両親に2浪を認めてもらうべく説得に取り組んだ。

「俺、天才になったんだ。今の俺なら間違いなく受かる!だから2浪させてください!」

「はあ?何アホなこと言ってんのよ!北見工大はどうするんの!」

「辞退します」

「あのなぁ、二浪って……そんなことにお金を使いたくないわ。今年、せっかく北見工大受かったんだからそこにいけばいいじゃない。受かったところがお前の実力なんだよ」

「いえ、お金は自分でコンビニバイトでもして稼ぎますし、この力があれば宅浪でも問題ありません。」

「……」


議論は1週間にも及んだ。



そして遂に説得に成功し、俺は晴れて2浪することに決まったのだ。


 しかし、頭が回るのは良いことだが、思考が止まらなくなって夜も眠れない。

あと、頭への血流が良すぎて視神経が圧迫されてるのか眼が痛い。

なんだか視力も悪くなって気がする。


少しこの感覚を抑えるか…


また、必要になったときにこの感覚を呼び寄せばいいよね。




そして脳の興奮状態は解除され、翌年の1月まで覚醒することはなかった。


生まれて初めての脳の覚醒は最高に「ハイ!」ってやつでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ