12話 接待
天網恢恢疎にして漏らさずという言葉があるんだよ。意味は知っているかい?それはね。
網タイツはとても素晴らしいもので素敵な女性が網タイツを着ているとついつい視線は引き寄せられてしまう。そしてまるで網で絡め取られたかのように目を離せなくなってしまう。そしてついつい網タイツに手を伸ばしてしまう。手を伸ばしたらもうおしまいだ。網に手が絡んでしまって手が離せなくなってしまう。そう俺の手のようにね。
つまりね、網タイツの魔性の魅力について語った言葉なんだよ。昔の偉い人が遺した言葉だ。やはり昔の人は素晴らしいね。網タイツの良さをよくわかっている。
後、この隣に密着して座っている聖女?ノーパンノーブラ疑惑があるんだが、やはり性女何じゃないだろうか?
とりあえず何故か不自然に胸元を見せつけられている。とても大きい。もう少し翼を大胆に広げれば何色かはまだわからないが俺を惹き寄せて止まない魔性の乳首が見えそうだ。そんな絶妙な胸元の見せつけ方をしている。
俺は不自然なことに気づいていた。
ブラジャーが見えない。これだけ胸元が見えているのにブラジャーが見えない。どういうことだ?どういうことだ?まさか・・・いや間違いない。
ノーブラだわ。この聖女。むしろ上半身は何も着ていない気がする。下はまだ未確認だが・・・とりあえず俺は網タイツ以外の衣服はまだ確認していない。後はまるで天使のような翼で身体を覆っている。
お互いの肩や腰は触れ合っているが、服を着ているような感触がしない。翼のくすぐったい触れるような触れないような感触とその下にあるであろう素肌の感触しかしない。
ああ、赤青黄3色セットの騎士と殺し合いを頑張った甲斐があったな。しみじみとそう思いながら俺ははち切れそうなおっぱいを見つめていた。あと、何故か俺の手が網タイツに絡んでいた。魔性の網だった。
「クスクス・・・そんなに見詰められると困ります」
聖女は俺の視線に気づいていた。無理もない。気づけば視線は引き寄せられていた。
ちなみに胸だけじゃなくて当然網タイツもしっかり触りながら目でも見ていた。無理もない。これは男なら仕方ないと思う。だって、本人が触るように誘導してくるんだもん。
俺は網タイツとノーブラのはちきれんばかりのおっぱいのハッピーセットをチラチラ見ていた。スケベな視線でチラチラ見ていたんだ。すでに俺の左手は聖女の放った網に絡め取られていた。
これが神の左手・・・というものなのかな。そんなことを考えていた。
ふと視線を感じたよ。視線の主を探してみた。
そこには宿屋の美人姉妹がいた。
ヨナは修羅のような雰囲気を纏っていた。何か笑顔で俺の腕を斬り落としそうな顔をしていたな。金玉がヒュンってしたよ。修羅の国に行ったら一番最初の門番として出会いそうな雰囲気を持っていた。膝の上にはテッドを大切そうに優しく抱いていたが抱く雰囲気は修羅だった。
アリシアがいた。何だか複雑そうな悲しそうな顔をしていた。何だかムラムラした。俺の富士山が反応しようとしていた。やはり誘い受けはいいものだ。
「クスクス・・・あまりわたくしばかりそんなに情熱的に見つめますとお二人が嫉妬しますよ?わたくしも嫌いではありませんし・・・お部屋でゆっくりとお話しましょうか?素敵な方と縁を結びたいのです」
聖女はいやらしく俺の太ももに手を置いて撫で擦っていた。絶妙だった。触り方が絶妙なタッチだった。俺には縁という単語がもう・・・セックスにしか聞こえなかった。
服の上から撫で擦るその手付きはいわゆるフェザータッチだった。触れるか触れないかのギリギリのラインを攻めていた。背筋がゾワゾワした。チョモランマ噴火しそうだったよ。
そういえばこの聖女、翼生えてるから本物のフェザータッチだな。そんなことを考えていたら既にチョモランマは隆起していた。
「クスクス・・・お元気ですね」
「え、えへへへへへ」
俺はすっかり聖女の手のひらで転がされていた。気づけば幼女が照れてるような笑い声をしていた。
我ながらキモい笑い方だった。後で冷静になって思い出したら死にたくなる可能性もある。そんなレベルのキモさだった。
聖女は俺を情熱的な目で見つめていた。チョモランマに当たるか当たらないかの絶妙なラインで俺は太ももを攻められていた。これが・・・焦らしプレイか。
悪くないな・・・人前でやるというのが上級者向けだが悪くないな。俺は下半身に脳を支配されていた。
ふと周囲からの視線を感じた。
そこには・・・ウワァって顔をしたドミさんがいた。
「駄目だこいつ何とかしないと・・・」
そんな心の声が聞こえたよ。隣にはカーネルがいた。カーネルは俺を・・・
「うわあ・・・仲間がたちの悪いボッタクリバーに引っかかっているけどどうしよう・・・幸せそうだし放って置いたほうがいいのかな?でも放っておいたら身ぐるみ剥がされるどころか尻の穴の毛まで根こそぎ抜かれるしなあ」
みたいな複雑そうな表情をしていた。ちなみに俺は今すっごい幸せだった。
ドライを殺したら元の世界でキャバクラに行こう。ドミさんは言っていた。息抜きは大事だと。たまには遊んだほうがいいと。ちょうどあぶく銭も入ったしな。
俺は聖女からまるでキャバクラのようなサービスを受けながらそんなことを考えていた。
気づけばヨナの視線は殺意を帯びていた。まるでちょうど千人の修羅を殺すことで新たなる称号を得た存在のようだった。
よく見るとヨナの膝の上にいるテッドからも殺意を感じた。ピラミッド型のお墓を作ったすっごい偉大な人の足を、死を覚悟してナイフでぶっ刺した少年のような目で俺を見ていた。
「包丁・・・取ってこないと。牛を捌けるやつ」
ヨナのそんなつぶやきが聞こえた。
「・・・手伝います」
アリシアのそんなつぶやきが聞こえた。
ふう・・・包丁で刺されちゃうのかな。
でも、もう城で散々ぶっ刺されまくったしぶっちゃけその程度慣れた。刺してきたらそれを口実にエロいことをしてやればいいんじゃないだろうか?これなら新しく借りを作らずにエロいことが出来るんじゃないか?俺はそんな最低なことを考えていた。
「ソノアタリ ダメ」
気づけばカーネルが口に出して止めるように促していた。
「クスクス・・・でも、こんなにお元気になって嬉しそうですよ?」
聖女は俺の股間のチョモランマの三合目あたりを攻め始めていた。そうだな、左右に一つずつある丸いベースキャンプのあたりも攻めていたよ。
シェルパさんもびっくりな大胆な登山方法だった。これが世界最高峰の山を踏破するものの巧みさか、やはり聖女は一筋縄では行かない。むしろ裏筋縄と言うべきか・・・そんなことを考えていた。
「オットト コドモ モウイル ウワキ ダメ」
「クスクス・・・別に良いではありませんか?」
隣の聖女には夫も子供もいた。どうやら既婚者だったらしい。俺のチョモランマは少しだけ萎えていた。
聖女は淫らな濡れた目で俺を見ていた。唇はぷっくりとしていてエロかった。ちょっとだけ舌がのぞいていた。
俺は考えていた。
浮気とは浮ついた気持ちだ。
つまり別に心が浮ついて無ければ浮気じゃない。肉体関係だけなら浮気じゃない。セーフの可能性もあるんじゃないか?
そんなことを考えていた。我ながら糞だった。




