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だがしやびより  作者: 瀬戸くろず
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プロローグ

プロローグ


 


 駄菓子屋に行ったことがあるか? と聞かれて、すぐに「あるよ」と答えられる人はどのくらいいるだろうか? 今の時代、多分そんなにはいないだろう。  


 何故なら、駄菓子屋は千九百八十年代から著しい減少傾向にあるからだ。それはまぁ、こんな少子化が問題視されている世の中だ。子供たちの社交場のようなものである駄菓子屋が子供たちの減少とともに少なくなっていくのは、自明の理、火を見るよりも明らかだった。


 それに、今の時代。

 子供たちはわざわざ駄菓子屋にお菓子を買いに行かなくても、スマホ片手にポチッとすれば、それだけで好きなお菓子が家に届く。何とも便利な世の中になったもんだ。そもそもお菓子を駄菓子屋で買うという発想すらないかもしれないな。

 

 子供たちの遊びに対する嗜好の変化も、理由に挙げられるだろう。今時の子供がメンコだの

ベーゴマだので遊ぶとは到底思えない。


 何故なら、自宅で楽しめる据え置き型のテレビゲームや何処にいても楽しめるスマホゲームやポータブルゲーム機などなど、例を挙げればキリがない。

 

 しかし、おれは別にそれを悪いことだなんて思わない。むしろ便利になってよかったね、とすら思うほどだ。


 つまり俺が何を言いたいのかというと、駄菓子屋というものは、子供たちからはもう忘れ去られた過去の遺物ってなわけだ。


 しかし、二十八歳にもなった俺が、まさかその忘れ去られた過去の遺物で働くことになろうとは半年前の俺は夢にも思わなかっただろう。



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