対中央管理局専用 特殊殲滅部隊 S,A,F, ②
小さな……とても小さな……人一人がやっと入れる様な洞窟で……あとは死を待つだけだった……
その時……
「きーんた、マカオにつーーく、きーんた、マカオにつーーく」
キンタの大冒険を、大声で歌いながら歩いている人が近づいてきた……
俺は隠れる様に、さらに体を小さくした……
「きーんた………………ん……………?」
………………………
まだ若いその男は、こちらをジッと見つめた………
「誰かいるのかい?」
(バレた………ヤバい……………)
男は近づいてきた
「やあ、こんな所で何やってるん?」
男はこんな俺の姿を見ても、何も感じていない様だった………
「………………」
「キミ!めっちゃ怪我してるやん!」
「あ……あ……………」
あまりに久しぶりに人と話をした為に、うまく言葉がでてこなかった
「ちょっと!早く出てこいって!病院いくべ!」
「いや…………あの……………」
「手伝ってやるよ!」
男は俺の手を引いた……久しぶりに触れる人間の手は暖かかった………
俺は手を振りほどき
「あの………俺、汚いんで………構わないで下さい………」
「やだ」
「え…………」
何を言っているんだろう…………
「俺は佐藤一郎、キミは?」
「…………名前………わからない…………」
「そうか………………………じゃあ………………………キミは今日からハルキだ!」
「ハルキ………?」
「ハルキは独りぼっちなのか?」
「………そうですけど………」
「じゃあ俺のトコに来い」
「…………え………?」
「お前は今から俺の仲間だ」
「…………え………?」
(なんて強引な人なんだろう…………)
「いいから来いって!腹も減ってるんだべー?」
俺は強引に……佐藤一郎という男に、どこか連れて行かれる事になってしまった……




