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第十九話 ドラゴンの短剣と小悪魔たち その二



 お城へ戻って来た魔王はとても機嫌が良くて、ドラゴンたちと和平を結べたことをベルゼブブに報告して(ほとんど魔王の自慢話だけど……)配下の悪魔たちを呼び集めて祝杯をあげていた。


「かあさまー♪ ただいま~」

「かあさまー♪ ただいま~」


 無事に魔王と城へ戻って来た小悪魔たちは、私の方へ瞳をキラキラさせて走って来ると、ドラゴンの短剣を片手に振りかざして私に見せて自慢していた。


「どう~? すごいでしょ? かあさまー!?」

「父さまにオレたちほめられちゃったよ!」


「ほんとね。すごいね。良かったね~♪ ミーア! イーヴィル! でもね。危ないから、剣は腰のさやにちゃんと収めておいてね。かあさまとの約束だよ!」


私は嬉しそうに二人が振りかざしている短剣を腰にある鞘へ収めておくように優しく言い聞かせていた。すると、大人しくミーアもイーヴィルも振りかざしていた短剣をすぐに鞘に収めると、二人は私に抱きついて来た。


「あのね~♪ フレイムもおはなしできるようになったのよ!」

「それと、こいつのなまえはバーンにしたんだよ!」


小悪魔たちにピッタリと一緒にいる小さいドラゴンたちのことを二人は嬉しそうに教えてくれた。そして、ドラゴンたちは私の前に頭を下げて跪いていた。


「双子さまの護衛をすることになりました。フレイムでございます」

「いつでもお役に立てますよう、常にお側にお仕えいたします。バーンでございます」


「あらあら。ほんとに言葉を話せるようになったのね! しかもフレイムもバーンも、ここへ初めて来た頃よりも随分大きくなっているんじゃない?」


フレイムもバーンも最初は手のひらサイズだったはずなのに、あっという間に小悪魔たちと大きさが変わらない位にまで大きく成長していた。そして、姿形だけではなく中身も随分成長しているようで、小悪魔たちとは全く比べ物にならないくらいにまで、ドラゴンたちは話し方にも落ち着きを感じさせていた。


「そう言えば……。あの、竜人って結局どうしたの? っていうか? 何だったの?」

「お妃さま。竜人はあの洞窟の番人のような役割をしているもので特に害はございません」

「ワタクシたちが魔王さまの配下に下った今となっては、魔王さまの強いお味方でございます」


「かあさま? やっぱりオレたちをずっとかんししてたの?」

「ホントだね。いっしょにいたみたいになんでもかあさまはしってるのね? どうして~?」


つい気になって竜人のことを口にしてしまって、小悪魔たちに私は詰め寄られて

どう話すべきか私は少し困っていた。


「ワタクシたちが、ずっとお二人の様子を知らせていたのですよ!」

「ワタクシたちが、双子さまのお側にいる限りは、どんなに遠くからでもお妃さまには、お二人の様子を見て聞いて知ることが出来るのです」


私のすぐ側に姿を表した双子の魔女たちが、私の代わりに小悪魔たちに分かり易く答えてくれていた。

読了ありがとうございますm(__)m♪

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