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雑談三昧  作者: カトーSOS


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28/29

郵便事故

郵便事故は他人事だと思っていた。

封書を送っても、荷物を送っても、毎回当たり前のように届く。

追跡番号のついたクリックポストなら、まず安全だろう——

そう思っていた矢先に、まさかの出来事に遭遇した。

ある日、保証会社の管理画面を見ると「書類未到達」の文字があった。

そんなはずはない。

クリックポストで送り、追跡番号も控えてある。

念のため番号を入力してみると——


追跡情報が「最寄りの集配局」から動いていない。


嫌な予感がして、関係各所に連絡を入れた。

書類の期限が迫っている以上、郵便局の調査を待っていたら間に合わない。

お客様には申し訳なかったが、もう一度書類を書いてもらい、すべての手続きを先に進めた。

「こちらが紛失したのでは?」と誤解されかねない状況だったが、他に選択肢はなかった。


後日、郵便局から正式な回答が届いた。


要約するとこうだ。


——調査したが、どこにもありませんでした。


クリックポストは追跡番号があり、各局で読み取りが行われるため、封書より紛失しにくい。

にもかかわらず行方不明になったということは、局内で何かしらの予期せぬ事故が起きたのだろう。


その“内部の様子”は書類にはもちろん書かれていない。

が、想像することはできる。


例えば──


郵便局の担当者が棚をひっくり返す勢いで探し、

班長が「もう一回、コンテナ全部確認して!」と指示を飛ばし、

ベテランが無言で仕分け機の下を覗き込み、

夕方になっても「……無いな……?」と誰もが固まっている姿。


最後には班長が頭を抱えながら

「クリックポストで紛失って……マジか……?」

とつぶやくような光景。


そんな情景が浮かんでしまうほど、

クリックポストの紛失は珍しい。


とはいえ、保証はないし、送料も戻ってこない。

確かに損は損だが、実害は再発行でカバーできた。

不思議と腹も立たず、むしろ「人生で一度は遭遇するのかもしれない」と静かに受け止める気持ちになった。


珍しい経験を、ひとつもらっただけのことだ。



郵便事故は統計上わずかに存在するものだが、

まさか自分が遭遇するとは思わなかった。


追跡番号つきでも、絶対安全ではない。

そう知った上で、それでも淡々と処理し、期限内に終わらせた自分の判断は正しかったと思う。


もし誰かの参考になるなら幸いだし、

単なる読み物として楽しんでもらえたなら、それもまた良し。


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