シャッター商店街!オタク化大作戦!!
シャッター商店街という言葉がある。
平日に行っても、休日に行っても、店は閉まっていて、人の気配がない。
道だけが残り、時間が止まっているような場所だ。
商店街がこうなった理由は、いろいろ言われている。
人口減少、高齢化、大型店、ネット通販。
どれも正しいのだろう。
でも、もっと単純に考えてみると、答えは一つしかない。
そこに行く理由がなくなった。
だったら、理由を作ればいい。
しかも、できるだけ金をかけずに。
私が商店街の商会会長なら、こういうことをやる。
土日限定。
コスプレ、全面OK。
撮影OK。
店内撮影もOK。(許可店のみ、入り口にステッカーを貼ってもらう)
更衣室を用意する。
トイレは必須。
できればシャワーも欲しい。
イベントではない。
お祭りでもない。
ただ「使っていい場所」にするだけだ。
コスプレイヤーという人たちは、実に特徴的だ。
衣装は自前。
移動費も自前。
撮影も自前。
そして、写真や動画は自分でSNSに上げる。
こちらが広告費を出さなくても、
「撮っていい」という条件だけで、人は集まり、勝手に拡散される。
すると、自然な変化が起きる。
オタク向けの店が、ぽつぽつと生まれ始める。
アニメ雑貨。
古本。
画材。
同人誌。
中古ゲーム。
小さな喫茶店。
誰かが「出店しなさい」と言ったわけではない。
人が集まる匂いがすると、自然に店が寄ってくる。
ここで、たまに限定イベントを入れる。
例えば、フリーレン限定日。
あるいは、ワンピース限定日。
公式コラボではない。
大きな看板も作らない。
「今日はその作品のコスプレが多そうだね」
その程度の緩さでいい。
世界観は、参加する人たちが勝手に作る。
街が少しずつ動き出したら、音を足す。
ピアノ系YouTuberのよみぃさんを呼ぶ。
ステージはいらない。
置きピアノ一台で、通りがかりに弾いてもらう。
コスプレイヤーは、音のある場所が大好きだ。
写真も動画も、一気に完成度が上がる。
さらに企画がうまくいったら、イベントとしてえなこさんを呼ぶ。
最初から呼ばない。
「うまくいったら」呼ぶ。
街に文化が根付いたあとで来てもらうから意味がある。
そして最後に、
歌う人が来る。
茅原実里さんを呼ぶ。
大きなライブではない。
派手な演出もしない。
商店街の中で、ただ歌ってもらう。
ここで大事なのは、順番だ。
最初に人が遊び、
次に文化が生まれ、
最後に有名な人が乗る。
逆にすると、街は一時的に盛り上がって、また静かになる。
商店街は「仕掛けられた場所」になると続かない。
「勝手に面白くなった場所」になると、人は通い続ける。
シャッター商店街を動かすのに、
大きな予算はいらない。
立派な計画書もいらない。
必要なのは、
禁止しないことだけだ。
好きな格好で来ていい。
撮っていい。
居ていい。
それだけで、
商店街は、もう一度、人の場所になる。
1
この企画を考えるにあたって、ひとつだけ、はっきりと「推し」がいる。
それが、ピアノ系YouTuberのよみぃさんだ。
理由は単純で、そして決定的だ。
この人は、オタク文化を「ネタ」や「需要」として扱っていない。
アニソンも、ゲーム音楽も、ボカロも、
ウケるから弾いているのではなく、
好きだから弾いている側の人だ。
これは、オタクには一発で伝わる。
逆に言えば、ここがズレていると、どんなに上手くても場は冷える。
もうひとつ大きいのは、
よみぃさんが「ステージに立たなくても成立する」人だということだ。
ストリートピアノ、通りがかり、偶然の演奏。
そういう場所で音が鳴ることに、まったく無理がない。
商店街というのは、本来ステージではない。
人が通り、立ち止まり、また歩き出す場所だ。
そこで自然に音が鳴る。
それだけで、街は生きている感じを取り戻す。
さらに言えば、
よみぃさんは、人を呼ぶけれど、主役を奪わない。
演奏者が前に出すぎず、
場そのものを立たせることができる。
これは、商店街企画においては致命的に重要だ。
人を集めるために呼んだ人が、
街を食ってしまっては意味がない。
だから、推す。
最初の起爆剤ではなく、
文化が芽生え始めたところに、音を通す存在として。
これ以上適した人はいないと思っている。
――これは個人的な好みであり、
同時に、かなり冷静な判断でもある。
2
土日限定で、商会会長のことを「キャプテン」と呼ぶこと。
もう一度言う。商会会長は、キャプテンと呼ぶ。
ここ、テストに出ますよ!
これは冗談ではない。
肩書きを変えると、空気が変わる。
会長という言葉には、
会議、規約、承認、責任、重さがまとわりつく。
キャプテンという言葉には、
遊び、冒険、即断、現場、ノリがある。
平日は会長でいい。
土日だけ、キャプテンになる。
この切り替えが、街を軽くする。




