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雑談三昧  作者: カトーSOS


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結婚は贅沢品になったのか──中道から考える少子化対策

少子化が深刻だと言われて久しい。テレビでは「子育て支援を増やせば出生率が上がる」と言われるが、どうも腑に落ちない。そもそも結婚そのものが減っているのだから、結婚後の支援をどれだけ上乗せしても、母数が小さければ子どもは増えようがない。


 私は政治的にどこかへ寄るつもりはなく、できるだけ“中道”で考えたい。ただ、冷静に現状を見れば、今の少子化対策は「入口ではなく出口ばかり補強している」ように思える。そこで今回は、結婚とお金と日本社会の構造について、ちょっとだけマジメに考えてみたい。

結婚しない理由なんて、実はとてもシンプルで「お金」に尽きるのだと思う。ここ数十年で日本社会が大きく変わったのは賃金の停滞だ。30年も給料が上がらないどころか下がり、物価と家賃は上がり、仕事は非正規ばかりで若者の収入は安定しない。そんな中で「家族を養え」と言われても、無理がある。結婚が“贅沢品”になってしまったのは、価値観のせいではなく、社会構造の問題だ。




昔は未婚女性が「理想の相手は年収1000万円」と堂々とインタビューに答えていた。十年前にはそれが500万円になり、最近では年収の話題そのものが消えてしまった。もう誰も期待していないのだ。




ではどうすればいいのか。私は、発想を少し変えるべきだと思っている。結婚したら1000万円渡せばいい。夫婦なら2000万円。それだけの話だ。条件も複雑にする必要はなく、対象は日本国籍で、一人一回のみ。生涯一度だけなら悪用の余地は少なく、公平性も保ちやすい。




そもそも結婚には、安くても100万円台、高ければ数百万円〜1000万円が普通にかかる。引っ越し、新居の初期費用、家具家電……。結婚とは“最初の一撃コスト”が重すぎて、若者が一歩を踏み出せない構造になっている。その最初の壁を国が取っ払えばいい。ただそれだけの話だ。




面白い言葉がある。「賢い人ほど結婚するけれど、結婚は賢い選択ではない」。これは現代社会の矛盾をよく表している。短期的に合理性だけ見れば、結婚は手間もコストもリスクも増える。だから「賢い選択ではない」は論理的に正しい。しかし長期的に見れば、結婚は人生のリスク分散になるし、精神的な安定も得られ、社会的ネットワークも増える。だから“賢い人ほど結婚する”のもまた事実だ。




ただ、現代日本ではその長期的メリットが、あまりにも大きい初期費用に押しつぶされてしまっている。だからこそ、結婚祝い金1000万円は、結婚の短期的メリットを一気に押し上げてくれる。「結婚は得な選択」に戻すための、非常に効率的な仕掛けになるはずだ。




このお金は投資に回してもいいし、使ってしまってもいい。夫婦2000万円を投資信託に回せば、年利4〜5%で毎年80万〜100万円が自動で入ってくる。固定費の一つが消えるだけで、家計の安心感は劇的に変わるし、子どもを持つ心理的ハードルも下がる。逆に、全額を豪華な結婚式や新生活の費用に使い切る夫婦がいたとしても、それはそれで経済が回る。社会にとって損にはならない。




こうして考えると、この案は右でも左でもなく“中道”の発想だとわかる。個人にとっては「結婚が得」になり、社会にとっては「結婚数が増え」、結果として出生数も増える。子育て支援という“出口”の政策ではなく、結婚という“入口”を整えるだけ。実にシンプルで、まっすぐな人口政策なのだ。

私は「結婚すべきだ」「子どもを産むべきだ」と言いたいわけではない。

 ただ、“結婚したいのにできない人”がこれほど増えている現状は、やはりどこかが歪んでいる。


 結婚が贅沢品になったのは、個人のせいではなく社会のシステムの問題だ。

 ならば、そのシステムを少し修正するのは、政治でも行政でもなく、社会全体の役割だと思う。


 1000万円が正解かどうかは分からない。

 だが、今の「結婚後だけ支援する政策」よりは、前へ進む議論になるはずだ。


 結婚が“賢くない選択”に見えてしまう現代で、

それでも人が安心して結婚できる社会を、ゆっくりと作れたらいい。


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