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雑談三昧  作者: カトーSOS


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夫婦別鍋制 ― 鍋の“見える化”が人生を救う話

鍋という料理は、人を温め、家族をつなぐ——はずだった。

だが実際には、「食べすぎる」「太る」「散歩がつらい」という、

地味に深刻な悩みを生むことがある。


特に我が家では、夕飯のあと2〜3時間ほど経ってから散歩をする。

そのときの胃の重さが、生活の幸福度を左右する。


食べすぎた夜は、散歩中に後悔がやって来る。

「ああ、また鍋で失敗したな」と。


鍋は良い料理だ。

具材を切って、だし汁に入れるだけ。

手間いらずで、野菜も摂取できる。

だが、その一方その構造上、“量が見えない”という決定的な弱点がある。


その弱点を克服したのが、

本書で紹介する “夫婦別鍋制” だ。


スープを別に作り、一人用土鍋を二つ用意する——

それだけの変化で、食卓も胃も、そして散歩も劇的に変わった。


このエッセイは、単なる料理の話ではなく、

「生活を小さな工夫で改善する楽しさ」を語るものである。


鍋で人生を救うなんて大げさだと思うかもしれない。

だが、生活の幸福度というのは案外、

こういう“3ミリの工夫”で決まるものだ。


では、本編へどうぞ。

夜。

夕飯をしっかり食べ、2〜3時間ほど経った頃、私たち夫婦は散歩に出る。

食後に歩くと、胃が軽い日と重い日がはっきりわかる。


重い日の原因は明確だ。


——鍋を食べすぎた日である。


私が料理担当なのだが、冬になると鍋の頻度が爆発的に増える。

鍋は温まるし、材料を切って放り込むだけだし、洗い物も少ない。

そして何より、「料理した気」になる。


……問題はそこだ。


鍋という料理、実は太る構造を持っている。

なぜなら——


> 量が見えない。




白菜は縮む。

きのこは消える。

肉は「蒸発した?」というほど減る。

春菊の存在感は、出会った瞬間がピーク。


私は作るたびに「ちょっと少ないかな?」という不安に襲われ、

気づいたら大鍋がパンパンになっている。


そして太る。

食後の散歩で後悔する。

その人生を何度繰り返したことか。


ところがある日、妙案が降りてきた。


> 「大鍋がいかんのだ。鍋を“仕組み”から変えよう。」




そこで私は思い切って導入した。





夫婦別鍋制ふうふ・べつなべ・せい


一人用の小さな土鍋を 二つ 用意する。

夫婦でひとつずつ。


スープだけ、大鍋で作っておく。

具材は各自の土鍋に適量だけ入れる。


これが強力すぎた。





① 小鍋は入る量が決まっている(物理最強)


人間の意思は弱い。

だが土鍋は強い。


物理的に入らないものは入らない。

これは自制心ゼロでも成功する。


「あともう一個いけるか?」


「いや無理だ、土鍋が拒否している」



この明確なラインが神。





② 見た目が圧倒的に良い


一人用土鍋は、なぜこう…

“自分専用のご馳走”感 が出るのか。


蓋を開けたときのワクワクは、大鍋では味わえない。

夫婦で同じ形の土鍋を並べると、食卓の見た目も可愛い。


インスタ映えすらする。





③ 夫婦が平等になる(大鍋の“奪い合い”が消える)


地味にこれが大きい。


鍋ってどうしても、

どの具材を誰が食べたか問題が発生する。


肉はどっちが何枚食べた?


私の豆腐はどこ!?


春菊の争奪戦



そういうの、全部消える。


完全に自分の分が確定しているから、争いようがない。





④ 食後の散歩が“快適”になる


これが毎晩の幸福度に直結する。


食べすぎた日→歩くのがつらい

小鍋の日 →胃が軽いから歩きやすい


ここまで違うのかと驚いた。


奥さんの足のトレーニングにも丁度良い。

私のほうは、もはやこれが立派な運動になっている。





⑤ 結局のところ、鍋は“構造のせい”で太る


鍋が悪いのではない。

あの巨大な大鍋が悪い。


大鍋は“量の見えないブラックボックス”だ。

そりゃ太る。


だが、小鍋方式にすれば、

鍋は「太らない料理」になる。





結論:


鍋は分ければ救われる。


夫婦は土鍋にすれば平和になる。


あなたがもし、鍋で太りがちなタイプなら、

ぜひ“小鍋×2”を導入してほしい。


視覚的にきれいで、量も分かりやすく、

胃にも夫婦関係にも優しい。


鍋は、正しく扱えば味方だ。

そしてその“正しさ”とは、

思い切って 分ける勇気 なのだ。


鍋という料理に、こんなに向き合う日が来るとは思わなかった。

だが我が家では、冬が来るたびに「鍋問題」は避けて通れないテーマだった。


作りすぎる。

食べすぎる。

胃が重いまま散歩に行く。

散歩中に「ああ、今日もやってしまった」と思う。


そんな積み重ねの中で生まれたのが、

ごく小さなアイデア——

“鍋を分ける” という発明だった。


一人用の土鍋を使うことで、量が決まり、

見える化が進み、

夫婦平等にもなり、

食事も散歩も心地よくなる。


大げさに言えば、

この制度は我が家の生活リズムと幸福度を底上げしてくれた。


料理や健康というのは、

努力や根性ではなく、

「仕組み」を変えるほうが上手くいく。


もしこのエッセイが、

あなたの日常にも小さなヒントを届けられたなら嬉しい。


そして、今日も我が家では、

小さな土鍋が二つ、仲良くぐつぐつと湯気を立てている。



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