夜鬼嶋と句崇刃の出会い
〜本編の15年前〜
夜鬼嶋「私に見てほしい子がいるのですか?」
信館「あぁ…阿呆者が置いていった子供じゃ、うちで面倒見るんじゃが他に人がいない時にちょっとでいいから見てほしいんじゃ」
夜鬼嶋「はぁ…あまりうまくいくとは思えませんが頼まれた以上やってみますね」
かな「お爺様、どうしてこんなことを?」
信館「あの子にはもう少し慈しみの心を持ってほしいと思ってのぉ…強さはあるがこのままじゃ敵を切り伏せるだけの悪鬼の如くになってしまいそうじゃ」
かな「良い方向に進むといいですねお爺様」
〜そしてその子供とふたりきりになった夜鬼嶋〜
夜鬼嶋「まったく師範はどうしてこんなことを…早く強くならないといけないのに…」
句崇刃「お姉さん…誰?」
夜鬼嶋「私はお前の世話を頼まれたものだ、君の名前はなんという?」
句崇刃「句崇刃…升斗っていいます!」
夜鬼嶋「私は夜鬼嶋 刃慣という」
句崇刃「わー!ボクと同じ刃の字だ」
夜鬼嶋「……!(なんだこの感情は)」
句崇刃「どうしたの?」
夜鬼嶋「ななななんでもない!私は修行するから近寄るんじゃないぞ」
句崇刃「んー?修行ってどうして?」
夜鬼嶋「私は人に救われてばかりでな、私も早く人を救えるように強くなりたいのだな…」
句崇刃「へー!かっこいいね!」
夜鬼嶋「……君はこの私の姿をかっこいいと言ってくれるんだな…」
句崇刃「うん!正義の味方みたいですごく!」
夜鬼嶋「(思えば私はいつも強くなりたい一心でそれが態度にも出てしまっていた、おかげで周りから怖がられるばかり。でもこの子は怖がることなく純真にきてくれる、私ももっとこうあるべきなのかもな)ありがとう少年」
句崇刃「ん〜?」
〜そして現在〜
夜鬼嶋「ん〜嫌だ帰りたくないよぅ刃ちゃん」
句崇刃「仕事なんだろ!俺のアーカイブ見ていいから元気出せって!」
夜鬼嶋「ありがとうございます!!」
句崇刃「口調おかしくなってるって…」
そして句崇刃が事務所に戻ったあと
信館「全く、お前さんは変わりすぎじゃ…」
夜鬼嶋「キャ!師範代見てたんですか?」
信館「何かのキッカケになれば良いとおもっておったが、まさかこのレベルにまでなるとは…」
夜鬼嶋「正直自分でも驚きです、でも彼にはそういう力があるような気がしてるんです」
信館「離れ離れになってもほんとうに大丈夫かね、儂の一番の実力弟子よ」
そうやって笑いながら師範代が聞くが
夜鬼嶋「大丈夫ですよ、だって」
刃慣ていても、応援できますから