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何故魔女が狙われた?

「何処に行くんですか!案内するんです!」

「うん?ああ、あっちの方向でお願い。アマミちゃん?徒歩の人もいるんだからゆっくりだよ?」


 指を指してアマミちゃんに方向を指示する。


「分かったんです!皆飛べたら本気で飛ぶんです!」


 止めて!アマミちゃんの箒は音速レベルじゃないでしょ!ここいら一体衝撃波で粉々にするつもり?!とは言え、ちゃんと歩行者に会わせてゆっくり飛んでくれるアマミちゃんである。アマミちゃんの箒操縦能力は半端なく上達している。これで、普段家やら学校やら突っ込む辺り個人的に面白いからわざとやってるんじゃないのと疑問に思った件。


「それにしても、貴女達に助けられるなんてね。若くてCクラス冒険者は侮れないわね。」

「Cクラスってなんですか!」

「え?」

「あー、ご免なさい。アマミちゃんはそう言うところ疎いので気にしないでください。」

「そ…そう。ところで、貴女の回復魔法本当に凄いわね。さっき治療を受けていたとき出ていた魔法陣を見ていたけど飛んでもないほどの魔力を感じ取ったわ。」


 さっき2人を回復するときは時間が沢山あったからか、アマミちゃんがちゃんとした黄金の魔法陣を展開して魔法を実施していた件。アマミちゃんの体についているピンクの帯も若干黄金に輝いていたし。まあ、雑木林の中だから光っているのがわかったんだけど。


「アマミちゃんの魔力って分かるのも何ですか?」

「私だってベテラン魔術師よ。まあ、まだ経験は浅いかもしれないけど。だから相手の魔法の威力ぐらい大体わかるわ。」


 どうやら、アマミちゃんの魔力ではなく発動した魔法の威力が分かったらしい。まあ、ならば少しは安心か?


「魔女ならこれぐらい朝飯前なんです!さあお姉ちゃん、約束なんです!お風呂に入るんです!脱ぐんです!」


 ここはお風呂場じゃありません!第一雑木林の中だよ!予め忠告しておくけどこんなところでお風呂場作らないでね!


「アマミちゃん?お風呂はちゃんと無事に家に帰れたらね?はぁ…まさかこんなことになるなんて。」


 一番気掛かりなのはあの山賊が完全にアマミちゃんを狙っていたことである。取り分け、脅しの時にはアマミちゃんを連れ去ろうと言う雰囲気だったけど…逃げおおせようとしたら完全に殺すような態度に変わった。取り分けどうやら誰かに依頼されていると言う話っぽかった件。もう何がなんだかさっぱり分かりません。


「すいません。あの山賊たちはアマミちゃんについて何か言っていましたか?」

「え…?そうね…襲われた直後は特に何も言っていなかったわよ。あんな雑魚共、本来ならば彼と二人で充分だと思っていたんだけどやっぱり数には勝てないわね。」


 僕自身も真っ先に逃げる方法考えたからね。あれ、皆殺しなら簡単なんだけどそんなことしたらアマミちゃん辺りに怒られちゃうし、第一今助けた冒険者二人の命もないからね。今反省して思ったことだけど、僕自身あまり手加減得意じゃないからなあ…まあ、これが得策だったのかな。


「そうですか。ただ、連中は明らかにアマミちゃんを狙っていました。どう言うことでしょう。山賊とかって荷物を狙うんじゃないんですか?」

「私もそう思うけど彼も人身売買するとか言っていたじゃない?彼女も狙われたんじゃないかしら?」


 うーん、にしては色々引っ掛かる。第一、商人の荷馬車を見て荷物を狙うならわかる。そして、たまたまその中に商人の娘とかいれば狙われる対象になる。まあ、娘を危険な地域に連れていく商人なんて余程の事情がない限り無いと思うけど。要はたまたま狙われたならまだしも、今回の行動はどう見ても荷馬車に女の子がいることを知っていてそれでいての犯行のようにしか思えない。荷馬車からアマミちゃんが見えたとか?と言うことはいつからかずっと狙われていた?また、それにしてはアマミちゃんへの扱いがあんまりな気がする。人身売買するならある程度まともな状態で捕まえたいはずである。死体を人身売買する奴はいないだろ。でも、今回の襲撃ははっきり言って明らかに殺しに来ていた気がする。まるで、生け捕りに出来ればラッキー程度で元々無理なら殺してでも問題なかったかの様に。山賊が行動する理由は主にお金のためのはず。金になりそうな少女を殺してまで捕まえようとするか普通?


「とにかくお礼を言わせて頂戴。助かったわ。最初貴女達が来たときにはヒヤヒヤしたわ。これで、若い貴女達が捕まったり殺されたりしたら死んでも死にきれないもの。とにかく、心臓に悪いからもう無理しないで頂戴。お姉さんとの約束ね。」

「あー、まあ、肝に命じておきます。」

「そうなんです!お姉さんも無理しちゃいけないんです!死んでしまったら助けれないんです!」

「そ、そうね。私も気を付けるわ。」


 なんとアマミちゃんがブーメランを使った件。これは驚きである。


「それで、いくらか聞きたいんだけど良いかしら?」

「ご自由にどうぞ。」

「まず、今更だけど何処に向かっているの?定期的にその子に案内しているようだけど。」

「え…まあ、商人が避難しているところです。本音を言って空飛んで行きたいのが一番なのですが…アマミちゃんの箒は2人乗りですし、第一先程の件があるので目立った行動をしたくないです。」

「避難しているところわかるの?いや、私達は真っ先に逃げるように指示はしたんだけど具体的な所まで言えなかったし。」

「まあ一応…空を飛んでいるときに確認はしました。」


 嘘はついていない。力認識で場所を把握している。厳密に言えば今もだけどね。最も黙視確認はしていません。見えるか!


「そ、そう…それで、道案内出来ているのね。私記憶力悪いから軽く見てもすぐ忘れそうだわ。」


 うん。僕も記憶力は悪いからね。別に覚えている訳じゃないし。


「お姉ちゃんは凄いんです!どんなに遠くても場所がわかるんです!箒の乗るときの必需品なんんです!カーナビ装備つきです!」


 おい、僕はロボットじゃないし機械じゃないよ!まるで、改造されてカーナビがついた装置みたいじゃん!あ、一応だけどあまり遠くでは分かりません。月に何があるかなんて分からないです。

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